とにかく書いておかないと

すぐに忘れてしまうことを、書き残しておきます。

読書感想文の「書き方マニュアル」に賛成

2016-09-02 09:15:20 | 国語
 今日の朝日新聞に興味深い記事が出ていた。ある小学校が読書感想文の「書き方マニュアル」を配布した。それに対して衆議院議員の堀内照文氏が「ここに一体どんな教育的効果が?」とツイッターで疑問を投げかけた。すると賛否両論の意見がSNSで飛び交ったそうである。わたしはこの小学校の「書き方マニュアル」に賛成する。理由は学習の基本は模倣から始まると考えるからである。

 「学ぶ」という言葉は「まねる」と同じ語源である。だれでも最初は真似をすることから学び始める。真似ることは基本を学ぶことである。基礎基本をおろそかにしたスポーツはありえない。絵の勉強はデッサンからはじまる。デッサンとは、実際に目の前にある物体をリアルにマネすることだ。小学校の九九も真似の一種と言っていい。真似をするというのは勉強の基本であり、その基本を教えることは大切なことだ。「書き方マニュアル」はそのパターンをまねることであり、文章の書き方の入門として正しい指導法である。

 根本に日本の国語教育の中で文章の書き方の指導法がなされていないという問題があったのだ。児童生徒に自由にものを書かせて、児童生徒はどう書いていいかわからず、なんとか一生懸命書いた文章を、文章の書き方も勉強してこなかった教師に直される。これまでの国語教育のほうが問題があったのである。

 スポーツで基礎基本のできていない名プレーヤーがいないのと同じで、文章の書き方の基礎基本のできていない文筆家はいない。基礎基本が身についているからこそそこから個性が発揮される。自分勝手が個性を生み出しているわけではないのだ。
コメント (1)
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