『日本沈没 希望のひと』は突っ込みどころ満載ではあったが、期待通りのおもしろさだった。地震大国の日本では、奇想天外に見えてもリアリティがある。東日本大震災を経験した日本人だからこそのドラマだった。
一番の突っ込みどころは、科学者を戯画化しすぎているということだ。香川照之演じる田所博士だけが正しくて、その男が言っていることがすべての根拠になってしまっている。地震予知がそんなに単純なものではなかろう。この点は地震大国の日本としてはリアリティを失ってしまっている。とは言え、これ以上ストーリーを面倒くさくしてしまう余裕はなかったのだろう。
このドラマの一番良かった点は、ベテラン役者である。國村隼、風吹ジュン、吉田鋼太郎、杉本哲太、風間杜夫、石橋蓮司、仲村トオルなどのベテラン役者を惜しみなく起用している。そしてこれだけのたくさんの役者がそれぞれ存在感をしっかりとしめしている。
もちろん若手の役者も手堅い演技で安心して見ていられる。見事にバランスがとれていた。
最後、突然北海道と九州だけ残ってしまった。この後どうなるのだろうと考えてしまう終わり方だった。
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