ここ数年「SDGs」がマスコミで取り上げられている。なんで突然こんなに取り上げられるようになったのか不思議だった。そこで蟹江憲史氏の「SDGs」という新書を読んだ。それなりに理解はできたが、やはり腑におちないままである。
蟹江氏は初期から「SDGs」に関わってきた方である。この本では「SDGs」の成立の過程がわかりやすく説明してくれる。そしてその意義もきちんと説明している。
とは言え全体として「SDGs」とは実はわかりにくいものであり、何となくしか理解することができなかった。おそらくこの本を読んだ人の多くも私と同じような実感を持ったのではないだろうか。
環境保護とか、貧困をなくすとか具体的な目標それぞれには共感できる。しかしたくさんの目標を掲げて、「後はみんなで考えて」と投げ出されてしまうのである。いったい何をしていいのかわからない。しかもすべてが「SDGs」にひとくくりにされてしまったのでは、焦点がぼやけてしまう。
必要性が今一つ腑に落ちないまま、ただやれと説教されているようなそんな気になってしまう。道徳のトップダウンのような印象をもってしまった。
はたしてこれが本当に続くのであろうか。ブームだけで終わりそうな気がしてならない。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます