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バングラデシュからパリに逃れた政治難民の少年がチェスのチャンピオンを目指した実話をもとにした映画です。単純なストーリーですが少年の瞳が美しく、引き込まれていきます。泣けます
監督 ピエール=フランソワ・マンタン=ラバル
出演 アサド・アーメッド
ジェラール・ドパルデュー
ミザヌル・ラハマン
イザベル・ナンティ
〈あらすじ〉
バングラデシュで天才チェス少年として有名だったファヒムは、8歳の時に父親とともに家族を残しパリに移り住む。しかし政治難民としてフランスに到着したので、強制送還に怯える日々を送る。ファヒムは変わり者のチェスのコーチシルヴァンの教室に行く。最初は個性の強い二人はうまくいかないが、ファヒムとシルヴァンは、次第に心を通わすようになる。チェスのフランス国内大会がスタートするが、一方ではファヒムには強制送還の脅威が迫っていた。
バングラデシュは名前は知っているが、日本人にとってわかりにくい国です。豊かではないという印象はあるのですが、どういう生活をしているのかなどはの状況など帰ってからネットで調べました。都市国家を除くと世界で最も人口密度が高い国で、人口数は世界第7位だそうです。豊富な水資源から米やジュートの生産に適し、かつて「黄金のベンガル」と称された豊かな地域であったが、インフラの未整備や行政の非能率から、現在はアジアの最貧国に属するとも書いてありました。物事を知らないことを反省します。
そんなバングラデシュでチェスの才能のある少年が、世界に向けて飛び立とうとしています。その決意はどこから来ているのでしょう。ハングリー精神とよくいいますが、こんな危険な思いをして夢をつかみに行くというのは日本人には理解しがたいものです。しかしその決意を純粋に見つめる目は本当にきれいです。
前を向く純粋な少年の目は、それを見ているだけで感動します。その目に動かされて周りの人間がみんな変わっていきます。その変化が心を和ませます。
いい映画でした。
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