東京老人Tokyorojin

こごとじじい増山静男のブログです。

ひとつ家に遊女も寝たり萩と月

2010年09月07日 06時50分30秒 | 国内旅行
9月3日

午前3時ごろ深夜テレビをつけると、
森村誠一の奥の細道考の番組をやっていた、
ちょうど、親知らずを通り、市振に泊まる場面で、
タイトルの句である。

俳句は写生のように情景を描き出すというが、
この句もすごい、
普通はひとつ家と遊女ぐらいで充分なのに、
萩、月まで登場させているのに、
無理なく情景が浮かんでくる。

森村氏は芭蕉はこのとき遊女を買ったに違いない、
と言っていたがそうだと思う、
ソラもこのことについては一言も言っていないそうだし、
自分が一人で寝ている、階下では遊女の気配がほのかに、
ではなく、当事者の力づよい生き方が出ているではないか、
このとき芭蕉は46歳であったそうだ。


9月4日

特急電車はくたかは親知らず海岸を通った、
目を凝らしてみても海が見えるのは一瞬、
北陸高速が、大きな弧を描いて横切っている、
でもこれを見るのもいまだけ、
新幹線はもっと山側を長大なトンネルで抜けている、



新幹線の防音壁がとても高く出来ているから、
景色のほうは保障できないなあ。