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若者よ憤れ!思いを託して

2011-10-16 15:09:18 | 海外ネットワーク



  10月8日 NHK海外ネットワーク


  アメリカ、ヨーロッパで金融不安や失業で若者たちが不満の声を上げている。
  そんな時代の空気を捕らえて、
  フランスでベストセラーになっている本“憤れ!INDIGNEZ VOUS”
  去年10月に出版されて以来、
  フランス国内で210万部のベストセラーになっている。
  34ヶ国語にも翻訳され世界中の読者が手にとっている。

    この世界には我慢ならないことがある
    最悪の態度は無関心だ
    憤ること 社会参加すること
    それは結果をもたらす


  本の著者 ステファヌ・エセルさん(93)
  執筆の動機は、若者に対して社会の矛盾に怒り行動するよう呼びかけることだった。
  エセルさんの言葉に共感した若者たちがパリ市内で行なった講義デモの横断幕には、
  “憤れ”と書かれてあった。
  ヨーロッパが信用不安に陥っている中で、
  金融機関に対する不満が沸き起こっている。
  エセルさんも本のなかで金融機関の姿勢を批判した。
  
    銀行は自らの利益や経営者の高い報酬ばかり優先し
    社会全体の利益は二の次だ
    金儲けばかりが奨励されている


  デモの参加者にはエセルさんの本を手にした人もいた。
  
  エセルさん自身の憤りの原点は、第二次世界大戦のときの経験である。
  当時、ナチスドイツの支配下にあったフランスで、
  エセルさんはレジスタンスの闘士として抵抗運動に参加していた。
  ナチスは各地に強制収容所をつくりユダヤ人を虐殺。
  エセルさんも捕らえられ処刑される寸前まで追い詰められた。
  1944年、抵抗運動はナチスに勝利し、
  フランスは開放される。
  無事生還したエセルさんは外交官の道を歩んだ。
  国連の世界人権宣言の起草に参加したり、
  中東問題にかかわったりするなど
  社会のなかで常に人々の権利や自由の大切さを訴えてきた。
  その生涯をかけた思いを本にまとめたのである。

    私は93歳で最後も総遠くはないでしょう
    皆さんの行動が歴史を作り
    それが大きな歴史の流れとなるのです


  社会の不公正に対して行動を呼びかけ、
  よりよい暮らしの実現を願うヨーロッパの若者たちの心をとらえている。

    君たちに言いたいこと
    私の後をついで憤りなさい
コメント

大事なことは、するか、しないか、である

2011-10-16 08:37:35 | 報道/ニュース



  

  10月12日付 読売新聞編集手帳


  映画監督の新藤兼人さん(99)は監督志望の若者に出会うたび、
  「やってみなさい」
  そう励ましてきた。
  若者がたとえ将来、
  映画監督になれなかったとしても…。

  新藤さんは自著に書いている。
  〈思いきり自分を投げ出すことができれば、
   それが仕合わせなのである。
   監督になるか、
   ならないか、
   それは外のことであって、
   内側で大事なことは、
   するか、
   しないか、
   である〉
  と(未来社『フィルムの裏側で』)

  今年も、
  戦力外を通告された選手の名前がプロ野球の各球団から発表された。
  大型新人として期待されながら伸び悩んだ人がいる。
  一軍の試合で一度も華やかな瞬間を経験しなかった人もいる。

  現役続行の夢を追い求めて12球団合同トライアウト(入団テスト)に挑む人も、
  球界を離れて新天地に向かう人も、
  好きな道に思いきり自分を投げ出した――
  その誇りを胸に、
  新たな一歩を踏み出して欲しいものだと、
  この季節を迎えるたびに思う。

  〈人の一生は一度しかないのだから、
   燃えることのできるところで、
   燃えつきるまで燃えなければいけない〉。
  不安のなかにいるだろう人に、
  新藤さんの言葉を贈る。
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