8月4日 NHK海外ネットワーク
イスラムの教えに従い
髪や体のラインを出す服装を義務付けられているイランの女性たち。
規制の中でもファッションを楽しもうと都市部では髪の毛を少し出しオシャレを楽しむ姿も見られる。
そのときどきの政治状況によって厳しい取り締まりの対象にもなってきた女性の服装。
そのちょっとした変化はイラン社会の“自由度を映す鏡”と言われている。
イランのファッション界をリードしてきたデザイナーのマフラ・ザマニさん。
ザマリさんは12年前 イランで初めてファッションショーを開いた女性の第一人者である。
イランの伝統を取り込んだ独自のデザインでヨーロッパでも賞をとるなど高く評価されている。
しかしザマニさんはアフマディネジャド政権の8年間に1度もファッションショーを開くことを認められなかった。
(マフラ・ザマニさん)
「当局主催のファッションショーが時々開かれるだけだった。
デザイナーが自由にショーを開くことを望まなかったのでしょう。
これ以上 理不尽な制約を受けるのはもう耐えられない。」
ザマリさんのもとに思わぬ招待があった。
イランを代表する女性の1人として意見を聞きたい
と大統領就任を前にしたロウハニ氏に求められたのである。
女性の服装を厳しく取り締まることをやめてほしいと訴えたザマニさん。
ロウハニ大統領は改革のシンボル“鍵”のアクセサリーを手渡した。
(マフラ・ザマニさん)
「ロウハニ大統領は女性を大切にする。
きっと国民の声に耳を傾けるでしょう。」
“知恵と希望の政府”をモットーに掲げるロウハニ大統領。
開かれた社会の実現や表現の自由の大切さを選挙戦から訴えてきた。
(ロウハニ師)
「私は言論の自由が必要だと訴えてきた。
独裁者・強行主義者に立ち向かってきた。」
ロウハニ大統領には多くの文化人が期待を寄せる。
イランは知る人ぞ知る映画大国である。
これまでいくつもの作品がカンヌやベネチアなど国際的な映画祭で最高賞を受賞してきた。
しかしランの映画界は常に当局の規制や検閲に苦しめられてきた。
自由な表現が体制批判につながると警戒されたのである。
俳優のパヤム・デフゴルディさんも規制と戦ってきた一人である。
デフゴルディさんはドラマや映画に出演する傍ら新劇も手掛けてきた。
俳優の逮捕や亡命が相次ぎ自らも身の危険を感じてきたと言う。
若者の葛藤をテーマにした演劇などが公演の最中に中止させられたこともある。
(パヤム・デフゴルディさん)
「次から次に検閲や警告を受け
しまいには上演禁止と言われた。
アフマディネジャド政権の8年間でイラン演劇は衰退しどん底に落ちた。」
デフゴルディさんは今 若手俳優の指導に力を入れている。
若者がもっと自由に表現できるような国にしてほしいを新しい政権に期待している。
(演劇学校の生徒)
「演劇が好きな人たちが活躍できる場が広がればいい。」
「芸術活動へに制約があまりに多いのでなくなることを期待している。」
(パヤム・デフゴルディさん)
「ロウハニ大統領には公約を実行に移してほしい。
そうすればイランの文化を発展させる基礎ができ
次の世代が前進させてくれる。」
ロウハニ新大統領は規制のに見直しを示唆していて言論の自由を重視すると話している。
ただ治安当局からの強い抵抗が予想される。
イランではインターネットの規制も厳しく海外の多くのウェブサイトは見ることができない。
フェイスブックやツイッターなどのソーシャルメディアも通常は使えない。
改革派のハダニ政権のときに一時は文化的にも開放路線が花開いたが
ロウハニ新大統領が新しい風を吹き込めるのか注目される。
対立の基本にある核開発の問題。
ロウハニ氏はかつて核交渉の責任者として柔軟姿勢を見せたこともあるが
一筋縄ではいきそうにない。
ロウハニ新大統領も核の平和利用のためのウラン濃縮活動の権利は譲れない
という基本姿勢を崩していないからである。
さらに核問題の最終的な権限を握る最高指導者のハメネイ師は欧米との妥協に否定的である。
またウラン濃縮の問題に加えて来年には
イラン西部のアラクに核兵器にも転用できるプルトニウムの抽出が容易な中城が完成する予定で
新たな懸念材料も浮上している。
ただロウハニ大統領自身はかつてヨーロッパとの核交渉の責任者を務めたときに
ウラン濃縮活動の停止に一時合意しているし
大統領に当選後は核開発の透明性を高める用意があると発言している。
欧米側は9月にも核交渉を再開したいという構えだが
イランと欧米側の双方が原則論を乗り越えて協議を前進させ妥協点を見いだせるかが注目される。
またロウハニ新大統領は9月にニューヨークで開かれる国連総会にも出席するものとみられる。
対立するアメリカを舞台に国際社会にどのようなメッセージを発信するのか。
ロウハニ新大統領の対話路線の進化が早くも問われることになる。
イスラムの教えに従い
髪や体のラインを出す服装を義務付けられているイランの女性たち。
規制の中でもファッションを楽しもうと都市部では髪の毛を少し出しオシャレを楽しむ姿も見られる。
そのときどきの政治状況によって厳しい取り締まりの対象にもなってきた女性の服装。
そのちょっとした変化はイラン社会の“自由度を映す鏡”と言われている。
イランのファッション界をリードしてきたデザイナーのマフラ・ザマニさん。
ザマリさんは12年前 イランで初めてファッションショーを開いた女性の第一人者である。
イランの伝統を取り込んだ独自のデザインでヨーロッパでも賞をとるなど高く評価されている。
しかしザマニさんはアフマディネジャド政権の8年間に1度もファッションショーを開くことを認められなかった。
(マフラ・ザマニさん)
「当局主催のファッションショーが時々開かれるだけだった。
デザイナーが自由にショーを開くことを望まなかったのでしょう。
これ以上 理不尽な制約を受けるのはもう耐えられない。」
ザマリさんのもとに思わぬ招待があった。
イランを代表する女性の1人として意見を聞きたい
と大統領就任を前にしたロウハニ氏に求められたのである。
女性の服装を厳しく取り締まることをやめてほしいと訴えたザマニさん。
ロウハニ大統領は改革のシンボル“鍵”のアクセサリーを手渡した。
(マフラ・ザマニさん)
「ロウハニ大統領は女性を大切にする。
きっと国民の声に耳を傾けるでしょう。」
“知恵と希望の政府”をモットーに掲げるロウハニ大統領。
開かれた社会の実現や表現の自由の大切さを選挙戦から訴えてきた。
(ロウハニ師)
「私は言論の自由が必要だと訴えてきた。
独裁者・強行主義者に立ち向かってきた。」
ロウハニ大統領には多くの文化人が期待を寄せる。
イランは知る人ぞ知る映画大国である。
これまでいくつもの作品がカンヌやベネチアなど国際的な映画祭で最高賞を受賞してきた。
しかしランの映画界は常に当局の規制や検閲に苦しめられてきた。
自由な表現が体制批判につながると警戒されたのである。
俳優のパヤム・デフゴルディさんも規制と戦ってきた一人である。
デフゴルディさんはドラマや映画に出演する傍ら新劇も手掛けてきた。
俳優の逮捕や亡命が相次ぎ自らも身の危険を感じてきたと言う。
若者の葛藤をテーマにした演劇などが公演の最中に中止させられたこともある。
(パヤム・デフゴルディさん)
「次から次に検閲や警告を受け
しまいには上演禁止と言われた。
アフマディネジャド政権の8年間でイラン演劇は衰退しどん底に落ちた。」
デフゴルディさんは今 若手俳優の指導に力を入れている。
若者がもっと自由に表現できるような国にしてほしいを新しい政権に期待している。
(演劇学校の生徒)
「演劇が好きな人たちが活躍できる場が広がればいい。」
「芸術活動へに制約があまりに多いのでなくなることを期待している。」
(パヤム・デフゴルディさん)
「ロウハニ大統領には公約を実行に移してほしい。
そうすればイランの文化を発展させる基礎ができ
次の世代が前進させてくれる。」
ロウハニ新大統領は規制のに見直しを示唆していて言論の自由を重視すると話している。
ただ治安当局からの強い抵抗が予想される。
イランではインターネットの規制も厳しく海外の多くのウェブサイトは見ることができない。
フェイスブックやツイッターなどのソーシャルメディアも通常は使えない。
改革派のハダニ政権のときに一時は文化的にも開放路線が花開いたが
ロウハニ新大統領が新しい風を吹き込めるのか注目される。
対立の基本にある核開発の問題。
ロウハニ氏はかつて核交渉の責任者として柔軟姿勢を見せたこともあるが
一筋縄ではいきそうにない。
ロウハニ新大統領も核の平和利用のためのウラン濃縮活動の権利は譲れない
という基本姿勢を崩していないからである。
さらに核問題の最終的な権限を握る最高指導者のハメネイ師は欧米との妥協に否定的である。
またウラン濃縮の問題に加えて来年には
イラン西部のアラクに核兵器にも転用できるプルトニウムの抽出が容易な中城が完成する予定で
新たな懸念材料も浮上している。
ただロウハニ大統領自身はかつてヨーロッパとの核交渉の責任者を務めたときに
ウラン濃縮活動の停止に一時合意しているし
大統領に当選後は核開発の透明性を高める用意があると発言している。
欧米側は9月にも核交渉を再開したいという構えだが
イランと欧米側の双方が原則論を乗り越えて協議を前進させ妥協点を見いだせるかが注目される。
またロウハニ新大統領は9月にニューヨークで開かれる国連総会にも出席するものとみられる。
対立するアメリカを舞台に国際社会にどのようなメッセージを発信するのか。
ロウハニ新大統領の対話路線の進化が早くも問われることになる。