2021年1月27日 NHK「おはよう日本」
人生の節目 成人式。
新型コロナウィルスの影響で取りやめた自治体もあるなか
北九州市は感染対策を取って実施に踏み切った。
例年 新成人がド派手な衣装に身を包むことで知られているが
今年はド派手
かつ静かに行なわれた。
1月10日
派手な振袖に
銀色の羽織はかま。
北九州の成人式はド派手な新成人で知られている。
今年は密を避けるため2部制で行われるなどコロナの影響を色濃く受けた。
(新成人)
「コロナも不安だなと思いました。
マスクちゃんとしたり
写真撮るときも外さないようにしています。」
新成人のひとり上田さん(20)。
成人式を盛り上げるため毎年結成される地元のグループの今年のリーダーである。
グループでは代々 そろいの衣装を引き継ぐのが決まりである。
小物や着付けはレンタル着物店と打ち合わせる。
そのやりとりもすべてLINE.
今年は異例づくめである。
(上田さん)
「わいわい人で密集して騒ぐんじゃなくて
グループで出来るだけ集まらんようにしたい。」
レンタル着物店。
200人近い顧客と連日LINEでやりとりが続く。
来店する客に書いてもらうのは
“不要な会話をしない”
“大声を出さない”など
感染対策に協力を求める誓約書である。
一方で今年ならではの心づかいも考えた。
衣装に合わせたマスクのプレゼントである。
(レンタル着物店「みやび」 店長)
「ことしだからラッキーだったと思ってもらえるよう。
コロナに負けないでいい1日を過ごしていただければなと。」
多くの人が静かに
そして熱い思いを込めて準備を進めた成人式。
上田さんも先輩から引き継いだ衣装で参加する。
例年通りド派手な新成人たちだが
例年ほどのにぎやかさはない。
上田さんは会場に母親を呼んでいた。
(上田さん)
「感謝とありがとう。
泣けるやろう。」
(上田さんの母親)
「やんちゃだったけどものすごく優しい子なので
この姿を見てじんとします。
本当に大人になったかなって。」
(上田さん)
「めちゃめちゃしてきたけど
この成人式で切り替えて
大人として頑張っていきたいですね。」
コロナ禍の成人式は新成人の心に刻まれる式となった。