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広がるゲーム依存症 中国で矯正施設続々

2020-01-28 07:00:01 | 報道/ニュース

12月25日 NHKBS1「国際報道2019」


中国の街なかでいたるところで見かけるネットカフェ。
多くの若者がオンラインゲームに熱中している。
「1日に3~5時間くらいゲームをします。」
「ゲームで勝っている時はとても爽快な気分になります。」
中国は
対戦型のコンピューターゲームをスポーツ競技として捉えるeスポーツを
国をあげて振興。
2022年に杭州で開かれるアジア大会では正式種目に採用されることも検討されている。
しかし急成長するゲーム産業の陰で問題となっているのが
ゲーム依存症である。
中国の青少年の10%前後がゲームやネットに依存する状態に陥っている
という調査結果も出ている。
こうしたなか依存症になってしまった若者たちのために
矯正施設が次々とできている。
湖北省にある民間施設では
規則正しい生活を身につけるため軍隊さながらのトレーニングが行われる。
スマホやパソコンの持ち込みはもちろん禁止。
数か月かけてゲームのない暮らしを取り戻す。
こうした施設はすでに国内に数百か所あるという。
この施設に今年8月に入所した張さん(17)。
張さんは
中学生のころから同級生との関係がうまくいかなくなり
オンラインゲームにのめり込むようになった。
徹夜でゲームをして
授業中はずっと寝ているような状態だったという。
部屋に閉じこもって食事も満足にとらずやせ細っていた張さん。
両親ともたびたび衝突し
さらにゲームにのめり込んでいった。
(張さん)
「他人と接するのが怖いという感覚になっていた。
 ゲームをすると達成感や自信を得られる。
 それでやめられなくなった。」
施設では一般的な授業に加えて
医学に基づいたゲーム依存症への対処方法の指導を受ける。
「生理的欲求とは違う異常な欲求を“依存症”と言います。」
心理カウンセラーは1対1で個別の悩みの相談にものってくれる。
「またスマホゲームにはまって
 コントロールできなくなったらどうしましょう。」
(カウンセラー)
「まずルールを守らなければゲーム依存症は永久に完治しません。
 理想の自分を目指すことが最も重要なことですよ。」
(張さん)
「今はだんだん自信を取り戻して
 人付き合いもできるようになり
 外の世界を避けることもなくなった。」
2月までここで生活する予定の張さん。
その後 高校生活をやり直し
大学進学を目指すことにしている。
ゲームの世界にとらわれた依存症の若者をいかに現実の社会に戻していくのか。
ゲーム大国となった中国で
試行錯誤が続いている。

中国政府は11月
ゲーム依存症を防ぐための新たな指針を発表した。
それによると
18歳以下の若者については
オンラインゲームができる時間を平日で1日90分までに制限することなどを
ゲーム会社に義務付けた。
またWHO(世界保健機関)も2019年5月
ゲーム依存症を“ゲーム障害”という病気として正式に認定していて
これから多くの国で対策づくりが進むと思われる。




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