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プーチン政権に「NO!」 在日ロシア人の若者たち

2021-06-07 07:01:11 | 報道/ニュース

2021年5月20日 NHKBS1「国際報道2021」


かつてないほどの逆風にさらされ
“終わりの始まり”とも指摘されるロシアのプーチン政権。
プーチン政権に対して反発の急先鋒となっている若者たち。
若者たちの熱烈な支持を集めるのが
反体制派の指導者 ナワリヌイ氏である。
今年1月に拘束され
今も刑務所に収監されている。
若者たちを中心としたナワリヌイ氏の釈放を求めるデモはロシアの100以上の地方都市に拡大。
また世論調査でも
プーチン大統領の任期が切れる“2024年以降も続投を望むか”という質問に対し
18~24歳の6割近くが“望まない”と答えている。
こうした若者たちの抗議活動に対しプーチン政権はより一層取り締まりを強化していて
ロシア国内での活動は難しくなりつつある。
こうしたなか立ち上がったのが日本で暮らすロシア人の若者たちである。

東京港区 4月21日 都内にあるロシア大使館前。
ナワリヌイに自由を!
日本で暮らすロシア人の若者たち50人がナワリヌイ氏の釈放を求めた。
同じ日にロシアで行われた大規模デモと連動する形で抗議デモが行われた。
参加者のひとり アナスタシアさん(26)。
4年前に来日して写真家として活動している。
強権的なプーチン政権によって
母国ロシアの人たちの自由は完全に奪われてしまうのではないかとの危機感からデモに加わった。
(アナスタシアさん)
「私が生まれてから今まで何も変わらず
 状況はどんどん悪くなっていくばかりです。」
今アナスタシアさんは友人のアフラモワさんとともに
SNSを通じて一風変わった手法で
抗議の意思を示す取り組みを進めている。
現代美術の学芸員を務めるアフラモワさんが
デモでアナスタシアさんが着ていたコートに着目した。
ロシアで収監されているナワリヌイ氏や現地でのデモの写真をコラージュしたコートを
抗議のシンボルにしたのである。
これを日本から抗議の意思を示したい人が着て
アナスタシアさんが撮影した。
写真は本人のボイスメッセージとともにホームページで発信される。
サイトのタイトルは「恐れるな」。
ナワリヌイ氏のスローガンである。
ロシアでは規制の対象になりかねない反プーチンのメッセージを日本から発信することで
母国で脅かされている“表現の自由”に焦点を当てるのが狙いである。
(アナスタシアさん)
「ロシアでデモに参加するならどんな格好をするか考えコートを選びました。
 これなら注目されるし
 同じ思いの人たちとの会話も弾みます。」
この取り組みに参加した25人は
それぞれが伝えたい思いをコートに書き込んだ。
今回 特別な思いで参加した人がいる。
日本在住4年のリトヴィノワさん(23)。
書き込んだメッセージは
プーチン 私の子ども時代を返せだった。
リトヴィノワさんはプーチン政権に強く反発する理由がある。
それは父親のアレキサンドルさんがシベリアの刑務所に13年にわたって収監されているからである。
リトヴィノワさんは10歳の時から父親と会っていない。
リトヴィノワさんによると
弁護士の父親は検察当局から顧客情報を拒んだところ
身に覚えのない罪で拘束されたということである。
その後の裁判では密輸などの罪で19年の実刑判決を受けた。
(リトヴィノワさん)
「ロシアの司法制度は治安機関に支配されていて
 多くの非合法な決定がされています。
 信頼なんてできません。」
リトヴィノワさんは週に1度
30分に限り
ロシアの刑務所が管理する専用のアプリで父と話すことができる。
「ハイ!パパ聞こえる?」
(リトヴィノワさんの父)
「この電話は盗聴されている。」
会話が監視されていることを前提に父親が語ったのは刑務所の劣悪な環境だった。
(リトヴィノワさんの父)
「健康状態が悪くなった。
 大きなストレス 糖尿病や栄養失調
 すべてが悪影響だ。
 悪いのは医者だけじゃない。
 その上で支配している人たちの方が問題だ。
 当局は医者に適切な治療をさせない。」
リトヴィノワさんが支持するナワリヌイ氏も刑務所でひどい待遇を受けていると言われている。
リトヴィノワさんは
当局からの不当な扱いに苦しむ人をこれ以上出してほしくないと願っている。
(リトヴィノワさん)
「近い将来
 虐げられる習慣から抜け出すことで何かが変わることを願います。」
リトヴィノワさんたちの“社会を変えたい”という思いを断ち切りかねないニュースが
4月末ロシアから飛び込んできた。
ナワリヌイ氏率いる政治団体の活動が
“刑事罰の対象になることが避けられない見通しとなった“として
組織の解散を宣言したのである。
(ナワリヌイ氏財団 幹部 ボルコフ氏)
「現在の形で組織を維持することは不可能になった。
 ナワリヌイ本部は解散する。」
プーチン政権の弾圧が強まるなか
日本に住むロシア人それぞれの自由を求める声が母国に届くのか。
活動の真価がこれから問われることになる。


 


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