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核廃棄物 日本の現状は

2012-03-29 07:03:43 | 海外ネットワーク


  3月24日 NHK海外ネットワーク


  フランスでは北部に処分場の候補地となる地域が具体的に決まっている。
  今後、地質調査を行なった上で2025年の操業開始を目指している。
  ドイツでは北部にある町が最終処分場の候補地となり
  調査が進められていた。
  しかし福島第一原発の事故を受けて
  計画を棚上げすることが23日に正式に決まった。
  アメリカでも20年以上前から西部ネバダ州に最終処分場の計画があったが、
  オバマ政権になって計画は白紙となっている。

  そして日本。
  最終処分場を建設する計画はある。
  しかしどこに作るか、具体的な計画は決まっていない。
  今、全国の原発から出る使用済み核燃料や廃棄物は
  それぞれの原発施設や青森県内の施設で一時的に保管されている。

  青森県六ヶ所村。
  のどかな村に立ち並ぶ巨大な建物に
  全国の原発から出た高レベル放射性廃棄物が集められている。
  国内でただひとつの施設である。
  施設内部の廃棄物を所蔵している場所で
  オレンジ色の蓋の下に
  ステンレス製の細長い容器に入れられた廃棄物が保管されている。
  これまでに1400本余が運び込まれた。
  この施設はあくまでも一時的に保管する中間貯蔵施設と位置づけられている。
  廃棄物はここで30年~50年かけて徐々に冷やされる。
  東京電力福島第一原発の事故の後も
  廃棄物は計画どうり運び込まれている。
  ただ廃棄物の最終的な行き先は決まっていない。
  国内にはまだ最終処分場がないからである。
  青森県は最終処分場は受け入れないという約束を
  国と交わしている。
  
  青森県 三村知事
  「そのまま放置されるのではないかと
   約束と違うことが起きてはいけないという地元の声がある。
   ゴミ捨て場ではない。」

  国は平成40年ごろには国内で最終処分場の建設地を決める計画である。
  その数年後から廃棄物を埋める処分を始めたいと考えている。
  しかし、地震や火山活動が活発な日本では
  安全性への懸念もあり処分場の受け入れに前向きな自治体はひとつもない。
  処分場の場所が決まらない中、
  国は将来の研究に向け技術研究を続けている。
  
  北海道北部の幌延町にある研究施設。
  地下の実験施設に続くトンネルは深さ300m余。
  壁にセンサーを埋め込み
  深い場所での地層の様子や地下水の流れを分析している。
  廃棄物を入れる容器が地下で長期間耐えられるかどうかを調べる実験が
  早ければ再来年に始まる。
  しかし実験にあたっては国と自治体の間で
  高レベル廃棄物を一切持ち込まないという約束が交わされている。
  
  幌延町 宮本明町長
  「廃棄物関係は近隣町村も反対決議したし
   幌延町が処分場になることはありえない。」

  貯まり続ける高レベル放射性廃棄物の処分。
  国全体での議論が必要になっている。

  福島第一原発の事故を機に
  脱原発か、原発推進かの議論が活発になっているが、
  いずれの国もすでに貯まっている放射性廃棄物をどう処分するのか、
  人類の未来にかかわる重大な問題だけに
  いつまでも先送りできない。

  
    
 

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