10月29日 NHKBS1「国際報道2019」
EUが直面している課題はイギリスの離脱だけではない。
ヨーロッパの中部や東部を中心に
EUの移民政策などを公然と批判する国家指導者が目立っている。
チェコのアンドレイ・バビシュ首相もその1人である。
政界に入る前は不動産やマスコミなど多くの事業を展開するチェコ有数の実業家で
その経歴から“チェコのトランプ”とも呼ばれている。
10月 初めて来日した際に自らの主張を展開した。
初めて日本を訪れたバビシュ首相。
Q.“チェコのトランプ”と呼ばれていることをどう思いますか?
(バビシュ首相)
「トランプ大統領はアメリカを偉大にしている。
私もチェコを偉大にしている。」
2004年にEUに加盟したチェコ。
バビシュ首相は
現在のEUは
ドイツやフランスといった大国中心となってアメリカとの貿易交渉を進めていて
こうしたやり方は行き詰まりを見せていると批判する。
(バビシュ首相)
「すべての加盟国が積極的にならないといけない。
今のEUは活力を失っている。
ドイツ フランス
EU委員会だけがEUなのではない。
他の国々も問題にかかわるべきだ。」
EUの在り方を批判し
移民・難民の受け入れにも反対するバビシュ政権。
ヨーロッパで台頭するポピュリズム=大衆迎合主義の動きの1つともみられていることについては
(バビシュ首相)
「国民のために良いことをしている。
私はポピュリストであることを誇りに思う。
給料や年金を増やすことをポピュリストと言われるのなら
気にしない。」
一方 日本との経済関係では
260以上の企業がチェコに進出していることに感謝を示しつつ
代表的な自動車産業以外の分野でも
さらに進出してほしいと期待を込めた。
(バビシュ首相)
「高度先端技術
AI=人工知能の分野で
日本との連携を深めたい。
チェコは大きな可能性がある投資先だということを
日本の人たちに知ってほしい。」