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サウジアラビア 王族がけん引? アニメブーム

2019-11-24 07:00:00 | 報道/ニュース

10月29日 NHKBS1「国際報道2019」


日本のマンガが大好きな指導者のもとで
いま新たな動きが広がっている国がある。
中東のサウジアラビアである。
サウジアラビアでは長い間 娯楽が厳しく制限されていたが
日本のマンガの大ファンだという王族の登場で
アニメ事情が大きく変わろうとしている。

サウジアラビア西部の都市 ジッダ。
町で一番のショッピングモールにはアニメショップがある。
所狭しとフィギュアが並ぶこの店はサウジアラビアの人たちを魅了している。
店には
萌えキャラから懐かしのロボットものまで
日本のフィギュアがずらり。
Q.何を買いに来たの?
(客)
「“ワンピース”」
「“進撃の巨人”」
「“名探偵コナン”よ。
 お気に入りなの。」
サウジアラビアと言えば聖地メッカがあるイスラム教の国。
イスラム教の厳しい解釈は国の仕組みにも徹底され
欧米の映画やアニメの多くも“堕落につながる”として認められてこなかった。
そんなサウジアラビアを大きく変えようとしているのが
王位継承者のムハンマド皇太子である。
“剛腕の権力者”というイメージとはうらはらに
日本のアニメが大好きで
「ワンピース」と「機動戦士ガンダム」がお気に入り”とも言われている。
その皇太子の後押しのもと
サウジアラビアのアニメ事情はいま大きく変わろうとしている。
ムハンマド皇太子の財団の傘下にあるアニメ制作会社。
これまでほとんどなかったサウジアラビアの国産アニメに挑戦している。
日本での留学経験のあるCEOのブカーリ・イサムさん。
(ブカーリ・イサムさん)
「ムハンマド皇太子が次世代を育てるためにこの財団をつくった。
 我々は
 このコンテンツという側面から
 次世代の教育・育成に貢献している。」
日本とサウジアラビアのアニメーターが共同で制作している映画「ザ・ジャーニー」。
サウジアラビアの古代文明を舞台にした作品である。
日本と中東各国で来年の上映を目指している。
(ブカーリ・イサムさん)
「映画『ザ・ジャーニー』が成功例として歴史に残るのではと期待している。」
しかしお国柄ゆえのハードルもある。
アニメ制作会社を経営するマジド・アズライさん(24)。
作品は
イスラム教にてらして適切かどうか
当局の審査を受けなければならないという。
例えば女性の描写。
(マジドさん)
「サウジアラビアに来るなら
 (頭髪を覆う)ヒジャブをつけないとだめかな。」
(作画担当者)
「でも忍者はもともと頭髪を覆っているから
 ヒジャブをつけなくても問題ないだろう。」
結局 女の忍者にヒジャブをつけることにした。
こうした中でもマジドさんはデリケートな社会問題に果敢に挑んでいる。
若者のテロをテーマにした作品。
過激派が聖典コーランを極端に解釈し若者にテロを促す実態を描き
社会に警鐘を鳴らしたいと考えている。
(マジドさん)
「若者たちを洗脳し
 悪事を正しいと信じ込ませる人々がいる。
 この国ならではのマンガやアニメを制作しているんだ。
 子どもだけではなく若者向けにね。」
文化の開放が進み
日本のアニメが広く受け入れられるようになった今
サウジアラビア発の作品が大きく羽ばたこうとしている。






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