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オランダ議会選 台頭する極右政党

2017-03-14 07:15:00 | 報道/ニュース

2月22日 キャッチ!
 

3月15日に行われるオランダの議会下院の選挙。
2月19日の世論調査でリードしているのは極右政党の自由党で17%である。
これに対して
現在政権を担っている中道右派の与党自由民主党は16%にとどまっており
自由党の方が第1党となる勢いである。
極右自由党のウィルダース投手は
「反イスラム移民・反EU」を掲げて支持を伸ばしているが
オランダ市民の受け止め方はさまざまなようである。

極右政党PVV(自由党)の党首ヘルト・ウィルダー氏(53)。
投票日まで1か月を切った2月18日
オランダのロッテルダム近郊で選挙キャンペーンを起ち上げた。
(ウィルダー氏)
「自由でテロもなく犯罪行為も無い国がいい。
 再び移民とイスラム化をたたくべきだ。」
ウィルダー氏は13年前
中道右派の与党VVD(自由民主党)から離脱し
党を結成して以来
一貫してイスラム教徒の移民の排斥を掲げている。
一昨年以降
中東やアフリカから大勢の難民や移民がヨーロッパに渡るようになってからは
EUの難民受け入れ策を痛烈に批判し
オランダ国内でかつてない支持を集めている。
(自由党支持者)
「移民の入国禁止や過激な移民の取締りが必要だ。」
「難民は働かずに福祉を受けるが
 払うのは我々だ。」
「米国ではトランプが勝った。
 オランダではウィルダースが勝つでしょう。」
ウィルダース氏の出身地に近いオランダ南部の主要都市マーストリヒト。
自由党の支持率が高い地域である。
町でカフェを営むマウリス・レクシスさん(46)。
ウィルダース率いる自由党を支持している。
ギリシャの財政危機以降
EUの厳しい財政規律のもとでオランダ政府は緊縮策を導入した。
その結果
社会保障費が切り詰められ
しわ寄せを受けているのは市民だと言う。
(マウリス・レクシスさん)
「オランダの政府は庶民からかけ離れている。
 これを変えるべきだ。」
レクシスさんはウィルダース氏が掲げる反移民の政策に賛同している。
オランダでは
モロッコなどからの移民の犯罪率が増えているうえ
近隣のフランスやベルギーでテロが相次いだことから治安の悪化を懸念しているのである。
(レクシスさん)
「オランダも“人種のるつぼ”だけど
 不法移民により安全でなくなっている。」
レクシスさんが住むマーストリヒトは
これまでEUの統合をけん引してきたオランダ、ベルギー、ドイツの国境地帯にあり
統合を象徴する場所として知られてきた。
1992年にはEUの創設を定めたマーストリヒト条約も調印されている。
そのマーストリヒトでも反EUを掲げる自由党が支持を伸ばしていることは
今のEUの危機的な状況を反映しているともとらえられている。
条約の調印から今年で25年。
マーストリヒトでは2月7日に
“EUの統合を進める意味合いをもう一度考えよう”という若者によるイベントが開かれた。
討論会では各国の選挙に合わせ
反EUや反移民などを掲げる
いわゆるポピュリズムが台頭していることに最大の関心が集まった。
今後各国で排他的な気運が高まれば
EUからの離脱の動きが加速しかねないと懸念が示されている。
(参加者)
「ポピュリズムの台頭は人々の欲求不満のせいです。」
オランダの大学3年生 リゼット・ホティンクさん(22)。
これまでヨーロッパ各地の学生との交流などEUの恩恵を受けた世代である。
ウィルダース氏の反EUの考え方に強い不満を感じている。
ホティンクさんは若い世代にEUの重要性を訴えて
ポピュリズムの広がりを抑えたいと考えている。
この日訪れたのはデルフトにある専門学校。
(ホティンクさん)
「難民問題をどう思いますか?」
(学生)
「難民をすべて受け入れるべきではない。」
「受け入れはEUだけでなくアラブ諸国もやるべきでは?」
ホティンクさんは
“移民の流入を阻止すれば治安は改善し社会保障費の先細りを防ぐことができる”
とするウィルダース氏の主張がここでも受け入れられていると感じた。
(学生)
「ウィルダース氏はよいことも言っている。」
(ホティンクさん)
「彼の主張は実現不可能なものが多いと思う。
 EU離脱とかね。」
“オランダの将来を担う若者たちに公平な判断を促す正確な知識を十分に伝えていきたい”
とホティンクさんは考えている。
(大学生 リゼット・ホティンクさん)
「私はEUの中で育ち
 ユーロや移動の自由を享受しています。
 私たち若い世代はEUの原則や利益のために闘うべきです。」





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