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“夢の日本” ロシアの若者に政治の壁

2021-06-03 07:17:24 | 報道/ニュース

2021年5月18日 NHKBS1「国際報道2021」


今も解決の兆しが見えない北方領土。
日本人の元島民の平均年齢は86歳となったが
故郷に自由に帰る願いはかなわないままである。
一方で北方領土のロシア人も日本に自由に来ることはできない。

ロシア極東サハリンの中心都市 ユジノサハリンスクの学校。
この学校では授業で日本語を選択できる。
大学生のチェレミツカヤさん。
日本語を専攻し
現在はこの学校で教育実習を行っている。
(チェレミツカヤさん)
「経験は足りないですが頑張っています。
 できれば日本語の先生になりたいです。」
チェレミツカヤさんが日本語の教師を目指すきっかけとなったのは
幼い頃からの日本人との交流だった。
チェレミツカヤさんは北方四島のひとつ色丹島の出身である。
日本人の元島民と島に住むロシア人との相互理解を深めようと行われてきた
ビザなし交流の枠組みで
島を訪れる日本人に接してきた。
(チェレミツカヤさん)
「日本語の先生はとても熱心に教えてくれました。
 ひらがなを書いたり
 毎日のように勉強しました。」
将来 日本とロシアの相互理解の手助けをしたいと考えるようになったチェレミツカヤさん。
大学では日本への留学を希望した。
しかし
(チェレミツカヤさん)
「“あなたは行けません ビザはもらえません”と言われました。」
大学側に留学はできないと告げられたのである。
その後 留学どころか旅行でも日本に行けないことが分かった。
理由はひとつ。
北方領土の出身だからである。
(チェレミツカヤさん)
「ここに登録されています。
 サハリンスク州ユジノサハリンスク マロクリリスコエ。」
チェレミツカヤさんの証明書には
ロシア側は色丹島の斜古丹周辺を呼ぶマロクリリスコエと書かれている。
日本政府は
証明書に北方領土の地名が記されたロシア人に対して
ビザを発給していない。
発給すればロシアの領土だと認めてしまうことになるからである。
そのため日本人が北方領土に自由に行けない一方
北方領土のロシア人も日本に渡航できないのである。
身近に感じていた日本に自分は行けない。
チェレミツカヤさんは大きな壁があることを初めて実感した。
(チェレミツカヤさん)
「最初に知った時は理解できなかったです。
 だって私は日本人ととてもいい関係だし
 お互いに会うのを喜んでいます。」
チェレミツカヤさんはもどかしさを感じながらも夢はあきらめてはいない。
(チェレミツカヤさん)
「お互いに自由に行き来できないのは
 悔しく失望感も抱いています。
 日本語を学び
 日本で働いてみたいです。
 ロシアと日本の関係の架け橋になりたいです。」




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