評価点:80点/1998年/アメリカ
監督:リチャード・ドナー
人気シリーズも、はや第4弾。
ローラ(レネ・ルッソ)との関係に、決着を着けられないリッグズ(メル・ギブソン)は事件の最中、マータフ(ダニー・グローバー)から、ローラに子供ができたことを知る。
一方、マータフもリッグズから、自分の娘に子供が出来たことを聞かされる。
9ヵ月後、名探偵(?)レオ(ジョー・ペシ)とともに釣りをしていた二人は、中国からの密入国者の船と遭遇する。
裏で糸を引いているのがベニーちゃんという中国マフィアであることを知った二人は、彼の元へ訪れる。
その帰り、密入国船にいた男に出会い、追跡することに……。
誰もが知っているであろう人気シリーズ。
本作はそのシリーズの中でもっとも熟練した映画になっている。
回を重ねるごとに衰退するシリーズものが多い中で、このシリーズは人気を保ち続けているのは、すごいことだ。
しかしそれも本作で終わりであろう。
なぜならリーサルウェポンが「子持ち」になってはいけないからだ。
お金に目がくらんで「5」を出すようなまねは、やめて欲しい。
▼以下はネタバレあり▼
このシリーズに共通していることだがとても展開がうまい。
アクションと笑いとストーリーがうまく取り入れられていて展開が無理なく、それでいて面白く流れていく。
中国人密入国船発見、ホン一家を匿う、クー(ジェット・リー)と遭遇、四人の父登場、ホンさらわれる、偽札工場の登場、クライマックスへという流れが自然に真相へと導いていく形になっている。
そのためにアクションへもきちんと見入ることができる。
序盤、物語と遠い話の場合は、シリーズ特有の笑いによって飽きさせないというテクニックも強い。
特に、バターズとマータフ、リッグズの三人のシーンは、笑いが止まらないくらいツボを抑えた会話が展開される。
こうした演出や展開は、映画をきちんと知っている、アクション映画をとり慣れているという安心感がある。
日本にはない熟練の技である。
しかしこの映画の本当の、一番のみどころは他にある。
そうだ! ジェット・リーだ!
彼のハリウッド映画本格進出第一弾の作品なのである。
もうカッコいい! それ以外の表現は必要ない。
しかもジャッキー・チェンのような下品な動きではない。
紳士的で知的で、その上強い。シリーズ最大の最強の敵にふさわしい。
この映画を観て「こらあ、ジェット・リーさ、見なきゃいけねえわ」と思った映画でもある。
しかも、彼ら二人と戦って負けていくという戦いの展開も無理がない。
あれだけ強い人間がどうして負けるのか、注目していたけど、全然違和感がないのだ。
どんな格闘かも後ろから鉄の槍で刺されたら死ぬよ。
シリーズものにはつきものの脇役。
このシリーズにもレオという最高の脇役がいる。
彼の終盤での台詞が大好きだ。
ローラとの結婚を渋っていたリッグズに対しての台詞だ。
「俺は昔、誰も友達がいなかったんだ。それで最初の友達はカエルだった。」
「ふんづけて殺してしまった。ちっさくて見えなかったんだ」
「それで君ら二人に出会った。君らは友達だ。」
「それでもあのカエルは今でも友達だよ。君らも友達。」
一言一句覚えているわけではないがこの台詞はいい。
こういう暖かい台詞があるから、この映画がとてもいい映画になっている。
その後、徹底的にパシリに扱われるレオだが、その関係性がとてもほほえましく見える。
もう一度最後に言っておく。いい映画だけど、続編は作るなよ。
(2003/01/07執筆)
これを描いたのももう、五年前。
時の長さにひたるとともに、あの「ダイ・ハード」でさえも、続編が作られてしまった。
もしかしたら、「リーサル・ウェポン」もあり得るかも知れない。
いやだな~。出来たら、観に行くだろうけれども。
監督:リチャード・ドナー
人気シリーズも、はや第4弾。
ローラ(レネ・ルッソ)との関係に、決着を着けられないリッグズ(メル・ギブソン)は事件の最中、マータフ(ダニー・グローバー)から、ローラに子供ができたことを知る。
一方、マータフもリッグズから、自分の娘に子供が出来たことを聞かされる。
9ヵ月後、名探偵(?)レオ(ジョー・ペシ)とともに釣りをしていた二人は、中国からの密入国者の船と遭遇する。
裏で糸を引いているのがベニーちゃんという中国マフィアであることを知った二人は、彼の元へ訪れる。
その帰り、密入国船にいた男に出会い、追跡することに……。
誰もが知っているであろう人気シリーズ。
本作はそのシリーズの中でもっとも熟練した映画になっている。
回を重ねるごとに衰退するシリーズものが多い中で、このシリーズは人気を保ち続けているのは、すごいことだ。
しかしそれも本作で終わりであろう。
なぜならリーサルウェポンが「子持ち」になってはいけないからだ。
お金に目がくらんで「5」を出すようなまねは、やめて欲しい。
▼以下はネタバレあり▼
このシリーズに共通していることだがとても展開がうまい。
アクションと笑いとストーリーがうまく取り入れられていて展開が無理なく、それでいて面白く流れていく。
中国人密入国船発見、ホン一家を匿う、クー(ジェット・リー)と遭遇、四人の父登場、ホンさらわれる、偽札工場の登場、クライマックスへという流れが自然に真相へと導いていく形になっている。
そのためにアクションへもきちんと見入ることができる。
序盤、物語と遠い話の場合は、シリーズ特有の笑いによって飽きさせないというテクニックも強い。
特に、バターズとマータフ、リッグズの三人のシーンは、笑いが止まらないくらいツボを抑えた会話が展開される。
こうした演出や展開は、映画をきちんと知っている、アクション映画をとり慣れているという安心感がある。
日本にはない熟練の技である。
しかしこの映画の本当の、一番のみどころは他にある。
そうだ! ジェット・リーだ!
彼のハリウッド映画本格進出第一弾の作品なのである。
もうカッコいい! それ以外の表現は必要ない。
しかもジャッキー・チェンのような下品な動きではない。
紳士的で知的で、その上強い。シリーズ最大の最強の敵にふさわしい。
この映画を観て「こらあ、ジェット・リーさ、見なきゃいけねえわ」と思った映画でもある。
しかも、彼ら二人と戦って負けていくという戦いの展開も無理がない。
あれだけ強い人間がどうして負けるのか、注目していたけど、全然違和感がないのだ。
どんな格闘かも後ろから鉄の槍で刺されたら死ぬよ。
シリーズものにはつきものの脇役。
このシリーズにもレオという最高の脇役がいる。
彼の終盤での台詞が大好きだ。
ローラとの結婚を渋っていたリッグズに対しての台詞だ。
「俺は昔、誰も友達がいなかったんだ。それで最初の友達はカエルだった。」
「ふんづけて殺してしまった。ちっさくて見えなかったんだ」
「それで君ら二人に出会った。君らは友達だ。」
「それでもあのカエルは今でも友達だよ。君らも友達。」
一言一句覚えているわけではないがこの台詞はいい。
こういう暖かい台詞があるから、この映画がとてもいい映画になっている。
その後、徹底的にパシリに扱われるレオだが、その関係性がとてもほほえましく見える。
もう一度最後に言っておく。いい映画だけど、続編は作るなよ。
(2003/01/07執筆)
これを描いたのももう、五年前。
時の長さにひたるとともに、あの「ダイ・ハード」でさえも、続編が作られてしまった。
もしかしたら、「リーサル・ウェポン」もあり得るかも知れない。
いやだな~。出来たら、観に行くだろうけれども。
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