父ちゃんは今日もお仕事?
日曜、三人でどっかいこうや~。
そういわれてもいけない時がある。
私の本業が日曜も仕事をしなければならないことが多いこともあり、彼と過ごせる時間は少ない。
気づけば息子も忙しそうにリビングにジオラマを構築している。
おもちゃで作ったターミナル駅らしい。
忙しいということばが当たり前のように、恒常的な状態になりつつある。
それは私に限ったことではないだろう。
だが、本当 . . . 本文を読む
言語学の祖と言われるソシュールの考えに、言葉に意味が張り付いているのではなく、ことばによって、人間は世界を分節しているのだ、というものがある。
虹は7色だと考えているが、アフリカのある言語では、2色にしか分節できない。
だから、2色にしか見えない。
言葉は現実を把握する道具なのだ、というのがソシュールの考え方だという。
ふと考えた。
これは、言葉だけではない、ということだ。
人間は何かによって、 . . . 本文を読む
数十年後には、かなりの職業がなくなるらしい。
それから免れるためには、AIにも負けないだけの人間性が必要だと多くのビジネス書で書かれている。
人間性、人間にしかできない仕事。
働かなければ収入が得られない以上、働かなくていい社会を目指す、というのは今の時点ではあまり生産性のない議論だろう。
アイデアマンとなれば、もちろん、AIには勝てるのかもしれない。
しかし、そういう人は人口の何パーセントがい . . . 本文を読む
息子の最大の娯楽は、絵本を読むことだ。
もちろん、先天的なものではない。
そういうふうに両親で仕込んできた。
ほとんどテレビをみない彼は、一生懸命いたずらに精を出す傍ら、ごっこ遊びやいたずらに飽きたら、本棚から本を探してくる。
そして、本を読めとせがんでくる。
正確に言えば、命令してくる。
同じ本を何度も何度も読めと要求し、同じ作者のシリーズを読みきるまで許してくれない。
大変だが、私たちはそ . . . 本文を読む
アメリカに銃があるから銃乱射事件が止まらないらしい。
これも最近よく耳にするニュースだろう。
だから必ず銃社会でない日本が良かった、と思ってしまう。
しかし、これは違うと思う。
アメリカの論理が銃乱射事件を止めるものではないからだ。
銃乱射事件が起こった時私たち日本人は、だから銃を規制するべきだと当然考える。
銃がかるから人が死ぬのだと。
なるほど、日本で通り魔が起きても、銃はないので死者は少 . . . 本文を読む
時が経つのが速い。
そういう決まり切った挨拶が久しぶりに会う友人や知人と交わされることは珍しくない。
昔からそうだし、今はますますそういう傾向にあるように思う。
なぜ人は歳をとるとこんなに時が経つのが速くなるのだろう。
そういう話を職場でしていると、どこかで聞いた話、ということで、1人がこんなことを話していた。
生きていくと自分の残りの人生と今まで生きて生きたい人生ととの割合が変化するから、相 . . . 本文を読む
連日のように学校の部活動についての記事がネットに上がっている。
先生にとっても、子どもたちにとっても大きな負担になっているので、それを改善するべきだろうという論調がほとんどだ。
たしかに由々しき問題なのかもしれない。
私が学生の頃は、中学では9割以上がクラブ活動をしていた。
理由があってやめた生徒はいたが、クラブが盛んな学校ということで地域でも有名だった。
なぜクラブをしなければならないのか、と . . . 本文を読む
★ネタバレなし★
近代文学についての、「語り」の問題について書かれた新書である。
近代文学については、様々な角度から書かれてきたので、語り尽くされた感じはある。
この新書は、一人称と三人称の根本的な語りのスタンスの違いに目を向けながら、言文一致から近代小説の黎明期がどのように起こっていくかを書いている。
文学について明るくなくても、小説のひとつの読み方のようなものを解説しているので、興味深い。 . . . 本文を読む
隠れているべきものが現れる、ということが日常茶飯事になってきた。
仕事の合間に、ヤフーニュースを読むようになって、ちょっとした怖さのようなものを感じることがある。
それは、舞台裏にあるはずのものが安易に拡散されていくということだ。
たとえば、オリンピックで誰かが金メダルを取った。
次に始まるのは、そのメダルがいかにして獲得されたかどうか、という舞台裏探しの争いだ。
いや、金メダルならわかる。
. . . 本文を読む
評価点:62点/2017年/アメリカ/105分
監督:マイケル・グレイシー
「本物」を求めた男。
服の仕立て屋の息子だったバーナム(ヒュー・ジャックマン)は、一人の貴族の少女チャリティ(ミシェル・ウィリアムズ)に惚れる。
やがて父親が死に、食うも食われぬという生活の中で、彼女への想いを募らせ、手紙のやりとりを経て無一文で結婚する。
貧しいながら二人の娘にも恵まれ、幸せな生活を送っていたが、バ . . . 本文を読む