8月11日、京都シネマにて鑑賞。開場1時間前にチケットを購入しようと行ったところ、すでに6割以上座席は売れている状態。それからあっという間に満席状態となり、立ち見も出るほどの盛況ぶり。お客さんの9割が女性で、しかも年齢層はちょっと高めだ。やはりシャネルはご婦人方の人気ブランドなのだとつくづく感じる。
さてシャネルの映画は、名女優シャーリー・マクレーンが1954年の往年のシャネルを演じ、若き日のシャネルを新鋭バルボラ・ボブローヴァが演じている。シャーリー・マクレーン、貫禄もさることながら、彼女が本当にシャネルなのではと思くらいシャネルになり切っているなあなんて思うのです。(実際のシャネル像を知らないのにね)
若き日のシャネル役のバルボラ嬢は、フランス人なのかと思ったら違いました。彼女はスロべキアの女優さんだそうです。見たところ地味なキャラなので、最初はちょっとイメージ的にどうかな?と思っていたのですが・・・・。ところがお話が進むにつれて、良くなってくる。シャネルに見えてくるのです。魔術のようです。女優さんのパワーなのでしょうか・・・・?
若き日のシャネル
STORY
15年ぶりの復帰コレクションを酷評されたココ・シャネルは、成功に至るまでの半生を振り返る。そこには最愛の恋人との思い出も秘められていた・・・・。
物語は、1954年のパリ。70歳のココ・シャネル(シャーリー・マクレーン)の15年ぶりのコレクションが始まった。大勢の著名人やマスコミの注目を集めるが失敗に終わる。 ビジネス・パートナーのマルク(マルコム・マクダウェル)は大損害に頭を痛めるが・・・。ココは「失望は何度も味わっているわ」と。ここから少女時代からデザイナーとして成功するまでを振り返るーーーー。
アドリエンヌ(マギー・スティード)とは生涯のパートナー
「香水を選べない女に未来はない」
ココは本名ガブリエルという。縫製で生活を支えていた母の死後、体の弱い姉ジュリアと共にKOZIINに預けられる。父は二人を捨てたのだ。成長したココは、同じ年頃の叔母アドリエンヌとともに、ムーランの洋裁店のお針子となるが、騎兵隊の将校エチエンヌ・バルサンに求愛され、彼のロワイヤリュの屋敷で暮らす道を選ぶ。カフェで披露した歌にちなんで、彼女はココと呼ばれるようになった。
「女は男のためでなく、自分のために装うべきだ」
夢のような贅沢な生活。エチエンヌに乗馬を習うココ。
彼の親友ボーイ・カベルが訪れてパーティが開かれる。エチエンヌの元恋人エミリエンヌが、ココの着けている真珠のネックレスを見て、私のものだったと挑発。ココはプライドを傷つけられる。仕事が生きがいだというボーイに刺激を受け、帽子作りを始めるココ。自作の麦わら帽子は、社交界の場であるポロ競技場で有名デザイナー、ポール・ポアレの失笑を買うが、ある貴婦人の目に留まり、ココは自信を持つ。
そんなココを応援するボーイ。二人は惹かれあうもエチエンヌへの気遣いから去ってしまう。しかしエチエンヌに結婚の意志がないとことが分かる。ココは日陰の女として生きる屈辱に耐えられず、屋敷を出る。
エチエンヌからパリのアパルトマンを借りて帽子店を開くが、上手くいかず苦境に陥るココ。そんなときボーイと再会。彼の出資で立地のよいカンボン通りに開店して成功を収める!しかし高慢な英国大使夫人エリザベスに「男を食い物にする教養のないお針子」と陰口を言われ、大使館のパーティから締め出される。
YUDAYA人の母を持ち、父から拒絶されているボーイにはココの悔しさが痛いほど理解できた。二人の愛は深まる。だがボーイの求婚に、「私が自立してから」と答える。感情に溺れて傷つくことを恐れたのだが、ボーイの音信が途絶えると、不安と後悔に苛まれるのだった。
気分転換にアドリエンヌとドーヴィルへ出かけたココは、そこへ会いに来てくれたボーイと愛を確かめ合う。
そんな矢先第一次世界大戦が始まる。ボーイは戦場へ・・・。ココは彼の勧めでパリを離れ、ドーヴィルに店を出す。漁師の服にヒントを得、安価なジャージを使ってデザインをした着やすく動きやすい服は、疎開してきた上流婦人たちに歓迎され、ポアレの店の客を奪うほどの人気となる。
「戦争でも女は服を着るわよ」
やがて戦争が終わる。ココはパリの店を拡張できるまでになっていた。すべては順調だった。
TIME誌にはボーイの記事が・・・・。
ボーイの思いを断ち切るために髪を切るココ。
しかし、その後の大成功をもたらした「小さな黒いドレス」誕生の背景には、悲しい物語があった。ボーイは結局、父の名付け子で戦争未亡人のレディ・ダイアナと結婚した。ココに許しを乞い、二人でクリスマスを一緒に過ごす約束をしたが、その後、自動車事故で永遠にこの世を去ってしまう。
生涯でただひとり愛した男性、ボーイを亡くしたココが、自分のために作ったのが、小さな黒いドレスだったのだーーー。
今、マルクの反対を押し切って復帰第2回コレクションの準備を進め、窮地に立たされてしまったココは、初めてマルクにこの秘話を語り、「彼と一緒に始めたものを終わらすことはできない」と固い決意を伝える。マルクはココの願いに応えた。
こうして実現した第2回コレクションは大成功!ココは1971年、87歳で生涯を閉じるまで、世界のファッション界で揺るぎない地位を保つのだった。
「私は誰にも借りはない。私が感謝する相手は私だけ!それが“シャネル”って名の重みよ!」
それにしてもココ・シャネル、凄い人です。この時代に女性が自立なんてまったく考えなかった事だと思うのですが。彼女は何もないところから、ここまで上り詰めたわけです。それも半端なものではないわけです。ファッションを知らないものでも“シャネル”という名前だけは知っているくらい。そのくらいインパクトのある存在なのですから。香水、スーツ、バッグとトータルなファッションを世に広げた偉大なデザイナー。
才能があるのはもちろんですが、彼女の成功は何といっても努力の結果だと思います。人間は成功ではなく、失敗で強くなるという彼女の言葉が印象的です。普通なら失敗して凹むのがおちですものね。何事にも恐れず、突き進んだシャネルの心意気に共感しました。
そんなシャネルをシャーリー・マクレーンが見事に演じた。本当のシャネルは、マクレーンのような風貌ではなかったそうです。でもマクレーンは本当のシャネルに見えました。もちろん若き日のシャネルを演じたバルボラ嬢もマクレーンに負けず素晴らしかった!
シャネルが亡くなって40年の歳月が過ぎようとしていますが、シャネルを愛する女性は絶えないようですね。それにしてもかなり高額な品々です。私はシャネラーではないので分かりませんが。
メディア | 映画 |
上映時間 | 138分 |
製作国 | アメリカ/イタリア/フランス |
公開情報 | 劇場公開(ピックス) |
初公開年月 | 2009/08/08 |
ジャンル | ドラマ/ロマンス/伝記 |
ファッション界の巨人、ガブリエル・“ココ”・シャネルの人生をシャーリー・マクレーン主演で映像化した伝記ドラマ。共演はマルコム・マクダウェル。また、若き日のココ・シャネル役でバルボラ・ボブローヴァ。監督は「アート オブ ウォー」、TV「ヒューマン・トラフィック」のクリスチャン・デュゲイ。
Lifetime http://www.mylifetime.com/on-tv/movies/coco-chanel (英語)
オフィシャル・サイト
http://coco-chanel-movie.jp/
※さて9月には、オドレイ・トトゥ主演のココ・アヴァン・シャネルが公開されます。これも楽しみです。
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