岸辺の旅（２０１５）

　いかないで。きえないでこのままずっと、そばにいて

１０月一発目の映画鑑賞。とうとうシニアになり、毎日いつ行っても１１００円で観れるようになりました。身分証明書を見せたら、１１００円というお墨付きを頂き・・・・・。嬉しいやら何か複雑な心境。自分がこんな年になったんだと改めて実感。

さて今回はカンヌで、監督賞ゲットしたこの作品を観ることに。いやあなかなかこのキャスティングは良かったですね。特に大好きな浅野忠信さんが出演していたので気になっていたんです。

一言で言えば不思議な感じ。リアルなんですけどこの中では浅野さん演じる優介すでに亡くなっているという設定も信じられない気がしました。主人公瑞希（深津絵里さん）もきっとそうだと思うなあ～

三年も消息不明だった夫優介が突然妻の前に現れ、その上に自分で亡くなっていると話す。そんな夫優介と彼がお世話になった色々な人々と会いに行く旅に誘われる。まあ優介の自分探しの旅とでも言いましょうか。現実と夢の境目を夫婦は行くのかな？でも時空の旅とも言い難い感じ。

浅野さんと深津さん、どちらもなかなか良い演技だけど、今回は深津さんの演技の方が光っていた気もする。夫への想いが切なく演じられていてまるでこちらも深津さん演じる妻の気持ちになるわ。

花の写真を切り、壁一杯に張る島影（小松政夫）も何ともいえない存在。彼もあの世にいった人間らしい。そんな彼も現世から突然消え、この切り得の風景は一瞬にして変わり果てる。

ところどころ、こういった場面が登場してひょっとしてこれってファンタジーなのか？と思わせる。現世から消えた人間が一緒に行動するという設定だともっと不思議感が溢れるのだけれどこの作品はそういう演出はされてなく、夫婦の素敵なラブストーリーでもいう感じである。

 
浅野さんやっぱり良いなあ～！！この笑顔も

あらすじ（MovieWaklerより）

3年前に夫・優介（浅野忠信）が失踪してしまってから喪失感を抱えていた瑞希（深津絵里）は、ようやくまたピアノ講師の仕事ができるようになった。そんな中突如優介が帰宅し、自分は死んだと告げる。優介に誘われるまま旅に出た瑞希は、初老の新聞配達員、小さな食堂を営む夫婦、山深くにある農園に住む家族といった3年の間に優介がお世話になった人々を夫と一緒に訪ねていく。空白の時を巡るように優介と一緒に過ごしながら彼が感じたことを同じように感じるとともに、見たことのない優介の一面も知っていく瑞希。二人は改めて互いへの愛を感じていくが、告別のときが近づいていた。

農園の星谷役には柄本明さん

その他蒼井優ちゃんなんかも登場。優ちゃん、ちょっとしか出番少なくてもったいなかった。

解説（allcinemaより）

湯本香樹実の同名小説を「トウキョウソナタ」「リアル～完全なる首長竜の日～」の黒沢清監督が映画化した感動の夫婦ドラマ。３年前に失踪し、死者となって帰ってきた夫と、そんな彼を静かに受け入れた妻が、一緒に彼が世話になった人々を巡りながら永遠の別れに向かって旅を続ける姿を描く。主演は「悪人」の深津絵里と「劔岳　点の記」の浅野忠信。第68回カンヌ国際映画祭の「ある視点」部門でみごと監督賞を受賞。

忽然と現れ、忽然と消えてしまう夫。何だか物哀しいものがありました。

メディア	映画
上映時間	128分
製作国	日本／フランス
公開情報	劇場公開(ショウゲート)
初公開年月	2015/10/01
ジャンル	ドラマ／ロマンス／ファンタジー
映倫	G

おぉ～製作にはフランスもかんでいたんだね。

 

オフィシャル・サイト
http://kishibenotabi.com/