ある夜の闖入者――
たどり着いた真実は、
憎悪か、それとも愛か――。
京都シネマにて遅まきながら鑑賞。実はこれスルーするつもりだったんですが。。。。。この時期観たい作品がないので、やはりちょっと気になっていたこの作品を鑑賞。う~んこの監督作品どうも私には相性悪い。今回もアカデミー賞ゲットしているんだけど。何故かシンパシー感じないんですよね。
あらすじ(allcinemaより)
夫婦で小さな劇団に所属するエマッドとラナ。上演を目前に控えたアーサー・ミラー原作舞台“セールスマンの死”の稽古で忙しいさなかに、自宅アパートに倒壊の危険が生じて立ち退きを余儀なくされる。2人は友人に物件を紹介してもらい、まだ前に住んでいた女の荷物が残る部屋に慌ただしく引っ越す。それから間もなく、ひとりでシャワーを浴びていたラナが何者かに襲われ、頭部を負傷する事件が起きる。以来、心に深い傷を負ったラナは精神的に不安定になってしまう。一方、犯人を捕まえるために警察に通報しようとしていたエマッドは、表沙汰にしたくないラナの頑なな抵抗に遭い、苛立ちを募らせるが…。
イランって性的な場面の映画の描写はご法度らしいのでこの作品でも全く出てきません。したがって犯人がどんな人物なのか?わかりません。だから観客者も旦那のエマッドと同様やみくも状態なのよね。ラナはどんな人物かも話したがらない。それってわかっているからなのか。どうなんだろう。
とにかく手がかりは以前住んでいた女性がどんな人物なのか・・・・。ここからエマッドは自分で捜査を始める。
そうそうそれからイランって男尊女卑がきついんだって。それ故にラナのようにレイプされたと分かると社会的に女性が責められるらしい。だから今回のようなことがわかってしまうと、警察にラナが逮捕され、2人がやっている芝居も中止せざるをえなくなるらしい。何と凄い話。普通ならレイプした犯人が逮捕なはずが?!その辛さがずしんと伝わってきますね。
そんな辛さを象徴するかのようなシーンがタクシーの場面にある。エマッドは何もしていないのに、隣のおばさんから「あんた、ちょっと触らないで!ちょっとタクシーのあんちゃん席替するから停まって」と言われる。後にそのおばさんは、過去にレイプされたらしく、そのトラウマから男を嫌がっているようだ。
何とも言えない場面ですよね。
とはいえ妻のために何とか犯人をと焦るエマッド。いつしかラナとの関係がギクシャク。
まあこんな感じで話は続くのですが、サスペンス、ミステリアスといえばそうなのかな?でもこれはやはりヒューマンドラマのような気もしてならない。観ている私、正直犯人捜しより。この夫婦の関わりのほうが気になったかな?
エマッドの必死な犯人探しの甲斐あって犯人は見つけることが出来ます。そのカギとなるのがこの作品のタイトル「セールスマン」です。実はラナをレイプしたのはなんと60歳くらいの貧しいセールスマンだったのです。エマッドが怒りに身を任せ、そのセールスマンに報復しようとする。具体的には、セールスマンの家族の前で謝罪させるという方法。「恥」をかかせることで復讐しようとするのです。しかしセールスマンは必死に抵抗します。いやあ何とも言えない場面でした。
解説(allcinemaより)
「別離」「ある過去の行方」のイランの名匠アスガー・ファルハディ監督によるアカデミー賞外国語映画賞受賞の心理ミステリー・サスペンス。ひと組の劇団員夫婦を主人公に、妻が自宅で何者かに襲われた事件をきっかけに、表沙汰にしたくない妻と犯人を見つけ出すことに執念を燃やす夫の間に思わぬ感情のすれ違いが生じていくさまと、事件の衝撃の顛末を緊張感あふれる筆致でスリリングに描き出していく。主演は「彼女が消えた浜辺」でも共演しているシャハブ・ホセイニとタラネ・アリシュスティ。
メディア | 映画 |
上映時間 | 124分 |
製作国 | イラン/フランス |
公開情報 | 劇場公開(スターサンズ=ドマ) |
初公開年月 | 2017/06/10 |
ジャンル | ドラマ/サスペンス/ミステリー |
映倫 | G |
それにしても2時間はやはり長いですね。zzzzzにはなりませんでしたが。
オフィシャル・サイト
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