最も切なくて、最も怖ろしい、イノセントスリラー
お盆の最中の15日、レイトショーで鑑賞して来ました。久しぶりの映画館です。最初はお客さん、少なかったんですが、上映間近になるとドンドンお客さんが増えて来ました。暑い日中を避けて観ようと思う方も多いですね。しかも1200円ですから、お得です。
さて本作のオリジナル版「ぼくのエリ、200歳の少女」は昨年鑑賞済み。リメイク版が製作されたことは知っていましたが、なかなか公開されるまで時間ありましたね。
ようやく鑑賞することが出来ました!オリジナル版の男の子はオスカーという名前でしたが、アメリカリメイク版の少年はオーウェン。そしてエリはアビーという名前です。
ほぼオリジナル版に忠実に作られていました。だから展開は大体分かります。どちらかといえば、リメイク版の方がわかりやすいかもしれませんね。
ただ冒頭はあのようなシーンで始まるところは、オリジナル版とは違うところです。アビーの父親らしき人がいきなり亡くなってしまうというもので。このシーンがこの後、何故こんな事になったのかがわかるんです。そんな導入部分で始まるリメイク版。
リメイク版企画はオリジナル版公開される2007年の中ごろに持ち上がり、2008年にハマー・フィルムズが英語リメイク権を獲得したそうです。当初はオリジナル版の監督が打診されたとのこと。しかし監督は断ったので、マット・リーヴスが選ばれた。
オーウェンには「ザ・ロード」のコディ・スミット=マクフィー君。 そしてアビーには今が旬のクロエ・グレース・モレッツちゃん。
2人とも実力派子役で注目株です。オリジナル版の2人も素晴らしかったけど。彼らも流石です!
クロエちゃん、「キック・アス」のヒットガールではとても強靭的なパワフル少女だったけど、一転して影のある吸血少女に。
真冬なのに、素足でいるアビーと出会うオーウェン少年
アビーですが、意外にも正体を自らオーウェンに何度も明かします。
「私は女の子じゃない」とアビー・・・・。でも男の子でもない?
オリジナル版はそうじゃなかったですね。
このあたりは観ている方にはとてもわかりやすいかも・・・。
父親らしき男トーマスにはリチャード・ジェンキンス。「扉をたたく人」でアカデミー賞主演男優賞に選ばれた実力派の俳優さん。
オリジナル版ではあまり人物像がはっきり描かれていなかったけど、リメイク版ではそこそこ詳しく?でもないかな。私の勝手な観方ですが。
そしてもう一つ気がついたのは、トーマスとアビーの生活の実態もオリジナル版より、詳しく描かれているんですよね。
そしてオーウェンの目線で描かれているところも・・・・。
なんて2作品を観ていると色々違いを発見できますね。
アビーが人を襲う場面はオリジナル版のエリよりリアルかな?そしてトーマスとの会話でのあの声も独特。顔の変化も凄い。特にあの目が怖かった。
ただ身体全体から血が滴るのはオリジナル版のエリの方が凄かったと思います。特に目から涙の代わりに血が滴る場面はどう表現したらいいでしょうか。その辺はオリジナル版のエリがおぞましかったように感じましたが・・・・。
アメリカとスウェーデンというお国柄の違いや作り手で、原作の雰囲気は変わっていきます。オリジナル版はあまり説明的ではなく、全体にぼんやりした作風だったなあと思いました。わかりやすいということではリメイク版かもしれません。
警官役にはイライアス・コティーズ。ちなみにイライアスさん意外に見た目より若いんです(爆)実は私より・・・。
フォースカインドやキラー・インサイド・ミーに出演している。
この場面もオリジナル版と同じです。あぁ~犠牲なっちゃう可哀想なおじさん。
アビーに背中を押され、勇気を持ってやり返すオーウェンだったが、、、。その後えらいことに。
こいつらかなり知能犯でもあります。
オーウェンは彼らに女の子だと言われいじめの対象だった。
あらすじ(goo映画より)
雪に閉ざされた田舎町。12歳のオーウェン(コディ・スミット=マクフィー)は学校でいじめられていたが、二人きりで暮らす精神的に不安定な母親に相談できずにいた。彼の唯一の楽しみは、自分の部屋から望遠鏡で他の部屋を覗き見すること。ある夜、望遠鏡を覗いていた彼は、雪の中を裸足で歩く隣に越してきた少女を見る。雪の夜、オーウェンが中庭で一人遊んでいると、あの少女が現れ、夜の中庭で何度か会ううちに段々と二人はうちとけていく。彼女は、12歳くらいだが自分の誕生日を知らず、ルービックキューブが得意で、アビー(クロエ・グレース・モレッツ)という名であった。彼女に惹かれていくオーウェンは、アビーの部屋から聞こえてくる荒々しいどなり声に心を痛めていた。ある日、オーウェンはモールス信号のメモをアビーに渡し、壁越しに話そうと伝える。自分を心配してくれたオーウェンがいじめられていることを察したアビーは「やり返すのよ。私が守ってあげるから」と言う。二人は自分の部屋から壁越しにモールス信号で二人だけの合図を送りあうようになり絆を深めていく。アビーを守りたいと変わっていくオーウェンは、いじめっ子に仕返ししたことに興奮し、アビーに血の誓いを交わそうと指を切る。すると今まで笑顔だったアビーが血を見た途端に様子が急変、「消えろ」と言って走り去る……。時を同じくして、この小さな町で残酷な連続猟奇殺人が起こり始めた。生きたまま首を切り裂かれ血を全て抜き取られた少年、トンネルで惨殺された男性……。そんな中、車の事故で容疑者と思われる男が病院に搬送されたが、彼は頭から硫酸を被っていて刑事と話もできない。そしてその男は手がかりとなるメモを残し病室から転落死してしまう。だが、血液が抜かれたジャックという男の死体が湖から発見されたことで事件は進展。彼の自宅を調べていると、近隣の女性が最近、首を噛み切られ病院に搬送された後、病室が発火して死んだらしいことが判明する。この団地に何かがある。刑事は団地へ乗り込み、ドアの前で拳銃を構えるが、家の中からは応答はない。ドアの向こうで息を殺していたのはオーウェンだった……。
アビーの全てを受け入れるオーウェンのとてもピュアな気持ちはとても微笑ましい。
メディア | 映画 |
上映時間 | 116分 |
製作国 | アメリカ |
公開情報 | 劇場公開(アスミック・エース) |
初公開年月 | 2011/08/05 |
ジャンル | ホラー/ドラマ |
映倫 | R15+ |
解説(goo映画より)
スウェーデン映画「ぼくのエリ 200歳の少女」を「クローバーフィールド/HAKAISHA」のマット・リーヴス監督がハリウッド版として映画化。連続猟奇殺人と、幼い男女のピュアな初恋の行方を描く。出演は「キック・アス」のクロエ・グレース・モレッツ、「ザ・ロード」のコディ・スミット=マクフィー。
好みとしてはオリジナル版ですが、リメイク版の良さもありましたね。こちらはかなり有名な子役さんたちですが。。。。。
改めて切ない話だなぁと思いながら観て、最後はやっぱり感動しちゃってました。
ダメなリメイクをする監督が多い中、今作はオリジナルのファンである私も納得出来る良作に仕上がっていてほっとしました。
こちらこそまだコメント出来ず(汗)
後ほどお伺いいたします。
それにしてもお国柄で同じものを製作しても
これだけ違うんですよね。
かなり分かりやすかったですね。
子役の2人はなんせ名子役ですから。
上手い!の一言に尽きます。
そうそう、なんだかやけにわかりやすかった。
リメイクと言うことかもしれないですが、アメリカ人むけだと、わかりやすいのが前提みたいですね。
子役のうまさは際立ちましたね。さすがでした。
やっぱり比較しちゃいますよね。
冒頭はアメリカ作品らしい始まりかもです。
私はオリジナル版の方が好みですが。。。
これはこれでよく出来ていると思います。
でもこのリメイクはよく出来ていると思いましす。
後は、色々と好みですね(笑)
物足りなかったですか。
出来れば、オリジナル版もお薦めします。
比較もできるので、是非!!
いつもコメントありがとうございます。
アビー、確かにオーウェンを取りこんで
しまったかも(笑)
出来ましたら、オリジナル版もありますので、
是非そちらの方も観て下さい。
何よりムードがいまいち出ていないのが残念。
演出も一本調子なので長く感じました。
主演の二人がいいだけにちょっと残念でした。
この映画も沢木耕太郎の映画評「銀の街から」で取り上げていました。
http://doraku.asahi.com/entertainment/movie/review/110720_2.html
「銀の街から」で取り上げられた映画はできるだけ見ようと思っています。
奇遇です、私もこの映画
日曜日に見たばかりなんですよ!
アビーがどんな化物になるのか
飛んでいるシーンとかを見せないのが
逆に怖くてよかったです。あと、最後の
方で、オーエン君がアビーの
うちでオタクっぽい男の子と
写っている写真を見たとき・・・
オーエン君もあのおじさんと
同じ運命になるのか・・・と衝撃でした。 アビーは清純な姿ですが、
弱いものを助けて自分の世話を
させる・・・知能犯。
いい映画でした。原作があったんですね、そっちも見てみます!
是非是非ご覧下さい!
オリジナル版「ぼくのエリ 200歳の少女」もお薦めです。
比べてみると色々分かります。
私が6月に原作を探していた時は、
京都市立図書館でも1館しか置いていませんでした。
それを相互借り入れシステムを使って田舎の図書館まで運んでもらいました。
原作は、エリと同居していた中年男は、
病院から落ちても死にません。
そこからがその男、もっと怖ろしいことになるのです…
私もそろそろ観に行こうと思います♪