初めて聴いたのは、喫茶店でお茶している時でした。
20年くらいも前のことなのに、自分でも「よく状況まで覚えているな」と思います。
とくに思い出に残るデートだったわけでもないし。誰といっしょだったか、さえ忘れています。もしかしたら、ひとりでお茶飲んでたのかもしれない。
どこのお店だったのかは覚えています。あるビルの2階にあった、日当たりのよい喫茶店でした。
その時のことを多少とも思い出せるのは、耳にした曲の印象があまりにも強かったからだと思います。
有線放送でかかった曲でした。いい曲だなぁ、と思いました。その時一瞬、「クィーンの曲かな」と思ったことも覚えています。
サビのメロディーが頭の中にはっきり残りました。あまりにも素敵な曲だったのですが、曲のタイトルも、誰の歌かもわからない。
たまたま遊びに行った先輩の家でこの曲がかかった時のぼくの反応を見て、その先輩がCDをくれたくらいです。
原曲はダリル・ホール&ジョン・オーツ。渋いソウル風のアレンジです。ホール&オーツも悪くないけれど、ぼくとしてはこのポール・ヤングの、少々甘いアレンジを施したヴァージョンの方が好きなんです。
リズム&ブルースなど、黒人音楽に影響を受けているポール・ヤング。
ブルー・アイド・ソウル、なんて言い方もされますが、いわゆるホワイト・ソウルと呼びならわされる、ソウルフルなシンガーです。
ポールは歌詞の内容をとても重視しているだけあって、この曲における彼の感情のこめ方、素直に伝わってくるような気がします。
[歌 詞]
[大 意]
ひとりぼっちにしないでおくれ
心のかけらを拾い集めているんだ
もし、なにひとつ解決できないのなら
この涙はみんなムダになる
とびきりの男が現れると すぐついて行く君
いつも同じことの繰り返し
わからないかい
二人ならどんなにか幸福になれるのに
君が行ってしまうたび 僕は悲しみに打ちひしがれる
君が行ってしまうたび 魂が抜けたようになる僕さ
どこへでも自由にお行き
離れてみたら少しはわかるかもしれない
君が身をすり寄せて来たって
今の僕には何も感じない
もう同じことばかり唄うのはいやだよ
わからないかい
僕と幸福をつかめることに気づいておくれ
■エヴリタイム・ユー・ゴー・アウェイ/Everytime You Go Away
■作詞・作曲…ダリル・ホール/Daryl Hall
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■歌
ポール・ヤング/Paul Young
■シングル・リリース
1985年2月25日
■プロデュース
ローリー・レーサム/Laurie Latham
■収録アルバム
シークレット・オブ・アソシエーション/The Secret of Association (1985年)
■録音メンバー
ポール・ヤング/Paul Young (lead-vocal, backing-vocals)
ジョン・ターンブル/John Turnbull (electric-sitar, acoustic-guitar)
ピノ・パラディーノ/Pino Palladino (fretless-bass)
イアン・キューリー/Ian Kewley (synthesizers, piano)
マーク・ピンダー/Mark Pinder (drums)
Marc Chantereau (tambourine)
■チャート最高位
1985年週間チャート アメリカ(ビルボード)1位(1985.7.27 1週)、イギリス4位
1985年年間チャート アメリカ(ビルボード)11位、イギリス60位
オール・タイム・チャート(1958~2018) アメリカ(ビルボード)462位
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■歌と演奏
ダリル・ホール & ジョン・オーツ/Daryl Hall & John Oates
■発 表
1980年7月29日
■プロデュース
ダリル・ホール & ジョン・オーツ/Daryl Hall & John Oates
■収録アルバム
ヴォイセズ/Voices(1980年)
■録音メンバー
ダリル・ホール/Daryl Hall (lead-vocal)
ジョン・オーツ/John Oates (guitar, backing-vocal)
G.E.スミス/G.E. Smith (guitar)
チャーリー・デシャント/Charlie DeChant (sax)
ジョン・シーグラー/John Siegler (bass)
ラルフ・シュケット/Ralph Schuckett (organ)
ジェリー・マロッタ/Jerry Marotta (drums)