キッチン・トランスレーターつれづれ日記

つれづれなるままに日々のよしなしごとを綴ります。本、風景や花や料理、愛犬の写真などをご紹介。

母を思い出す着物

2013-04-27 10:00:28 | 趣味
          

          昨年亡くなった母は、大正生まれの多くの女性が多分そうだったように

          日常生活を着物で過ごす人でした。晩年の数年はちょっと無理でしたが。

          だから、私にも結婚するときにたくさんの着物を持たせてくれました。

          その着物たちは数十年和ダンスに眠ったままです。親不孝ですね。

          一念発起、タンスの中を整理しようという気になりました。ところが、こ

          れが奥深い。今のところ、出して眺めている段階です。こんな可愛い

          絵羽織がありました。

          

          シックな臙脂色の地に童女の刺繍。木の枝を持って遊んでいるのでしょ

          うか、ふくよかな笑顔です。この子たちにも陽の目を見せてあげなくては、

          そのためには、着物を勉強しなければなりません。種類や格や季節や、

          帯との合わせ方や、なかなかむずかしそうです。

          

          伝統的な花模様の黒い絵羽織もあります。母がいれば、これはどういう

          時に、どのように着るのか教えてくれたのでしょうが、今となっては。

          

          呉服屋さんが反物を持ってきて、母があれやこれや楽しそうに選んでい

          た昔が蘇ります。以前は思わなかったのに、今見るとなんとも美しく雅

          やかに思われます。なんとかタンスの肥やしで終わらせないようにしよ

          うと思っているのですが。          
コメント
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