横浜港北の都筑民家園は、長沢家という旧家を開発にともなって移築した
もので、母屋と馬屋からなる藁葺の趣きのある江戸時代中期の建物です。
5月5日、ここで子供向けのお祭りが開かれていました。そば打ち、お茶の
お手前、折り紙など、日本の伝統文化を伝える、よく考えられた内容でし
た。隣の弥生時代の遺跡では、火起こしや、縄文土器の焼付けなども。
藤の花ももう終わりですが、ここではまだ白藤がきれいに咲いていました。
この一帯は、すぐ側まで高層のマンション群が迫っていますが、かなり広
い面積の竹やぶや雑木林を、昔丘陵地帯だった頃のまま残しています。
それゆえ、人手で植えたものか、自然のものか分かりませんが、
山野草があちこちに咲いています。
木陰にえびねが一本そっと咲いていました。なぜとも言えず奥ゆかしい花です。
木漏れ日にゆり起こされてえびね草 草郷田三洋