華奢で透き通るような花びらのひなげし。漢字では雛罌粟なんていう
難しい字ですが、なよなよとやさしげな花です。千葉から送られて来
た花が次々色とりどりに開き始めました。
ひなげしの彩やはらかに風まかせ 河内左千子
いつになく寒い今日この頃ですが、部屋中に春の香りが漂っています。
英語ではポピー、フランス語でコクリコ、虞美人草とも言いますね。
中国秦時代の武将項羽の愛妾の名前です。「虞や虞や汝を如何せん」
四面楚歌の項羽が詠ったという詩のこの一節はあまりにも有名です。
ひなげしのようにはかなげに美しい美女だったのでしょうか。
暖かくなってきたら、房総にひなげしを摘みに行きましょう。
房総の光りの中にポピー摘む 小室妙子