紫の濃淡の桔梗が露に濡れていました。みやびな美しさです。
それの対して、洋花のガーベラのカラフルなこと。見て楽しい花です。
アルストロメリアは完全に洋花。大正15年に日本へ来たんですって。
生け花の定番ですが、写真のように道端に生えていたりもします。
元々アンデス山脈あたりに自生していたのだそうです。それを聞くと
はるばる日本まで来たのだねと、褒めてあげたくなるかわいい花です。
アカンサスも南ヨーロッパ原産の洋花で、その葉は古代コリント
様式の文様に盛んに使われたとか。ギリシャの国花だそうです。
その横に咲いていたミソハギは、千屈菜、禊萩、溝萩など色々に
書かれますが、昔から日本中で親しまれていた花です。盆花とし
て供えられたので、禊萩と呼ばれたのだとか。金子みすゞに、こ
んな切なく美しいみそはぎの詩があります。
ながれの岸のみそはぎは、
だれも知らない花でした。
ながれの水ははるばると、
とおくの海へゆきました。
大きな、大きな、大海で、
小さな、小さな、一しずく、
だれも、知らないみそはぎを、
いつもおもっておりました。
それは、さみしいみそはぎの、
花からこぼれたつゆでした。
金子みすゞ「みそはぎ」