A Sick Day for Amos McGee | |
Erin Stead | |
Roaring Brook |
エイモスさんは動物園の飼育員。毎朝早くバスに乗って動物園へ出かけます。
仕事は忙しいけれど、仲良しの動物たちと遊ぶことは忘れません。
ゾウとはチェスをします。ゾウはじっくり考えて駒を動かすタイプです。
カメとはかけっこをします。勝つのはいつもカメなんです!
とても内気なペンギンとは、しばらく黙って並んで座っています。
いつも鼻水を垂らしているサイには、ハンカチを貸してあげます。
夕方になると、暗闇が怖いフクロウにお話を読んであげます。
ところがある朝、エイモスさんが起きてみると、くしゃみは出る、鼻水は出
る、節々が痛い。もう一度ベッドにもぐりこみました。「今日は仕事に行け
そうにないな」
その頃、動物園では動物たちがエイモスさんを待ちわびていたのですが、、、
そしてその日の夕方、五匹はバスに乗って、、、
「おや、お見舞いに来てくれたのかい!」
エイモスさんはゾウとチェスをしました。じっくり考えたのはエイモスさん。
カメとはかけっこじゃなく、かくれんぼをしました。カメは甲羅の中に、エ
イモスさんは布団の中に隠れました。
ペンギンは黙って、ベッドに座り、エイモスさんの足を温めました。
「ハックショーン!」エイモスさんがくしゃみをすると、サイがハンカチを
差し出しました。
「だいぶ良くなったよ、ありがとう。一緒にお茶でも飲もうか」
それからエイモスさんは目覚まし時計をセットして、「あすの朝、みんなで
バスに乗って動物園に帰ろうね」
寝る前にフクロウが、暗闇の怖いエイモスさんにお話を読んであげました。
やさしい、やさしいお話です。エイモスさんも動物たちも相手のことが大好
きで、心底思いやっています。派手な熱愛じゃありません。こんなに穏やか
で満ち足りた日々が送れるといいなと思わせてくれる絵本です。木版と鉛筆
で描かれた絵の落ち着いた色合いが、内容のやさしさを一層引き立てていま
す。心がささくれだった時、和やかな気分にさせてくれる一冊です。
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