☆旅は続いていた。
私は、恐山の硫黄の臭いがきっかけとなり、東北の冬の始まりの寒さも手伝い、いささか喉に痛みを感じつつ、<ダム・ファッカー>稼業を続けていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/63/14/b5821edd58e1bb1b5c5c59c09c0945b4.jpg)
◇
キリスト日本訪問の由来の地・戸来村を後にした私は、国道454号線を西に進み、第18のダム<二の倉ダム>へ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/1f/6d3cc2a66d15e4826c38755886a875df.jpg)
国道沿いなのに、木立に囲まれて、よく見えません^^;
アスファルトフェイシングフィルと言う形式だそうですが、写真だけを見ると、土手ダムですな^^;
大成建設施工です。
しかし、朝から、距離の割には、調子良くダムを巡れています。
私はいつも、一時間1ダムを目標にしています^^
ホクホクしながら、次のダムへ。
地図上では、「通行不能」と書かれている国道から北へ伸びる地方主要道45号線を進む。
何となく、地図上の記載と、現実の工事状況とのタイムラグを予想出来ているときもあり、この時は、脇に出来た迂回路で、目的地への最短距離を進めた。
もっとも、かなりの斜度を登り切る愛車の頑張りもある^^
◇
しかし、ここで大幅に時間を食った。
地図上で、次のダムは近くにあるのである。
・・・ないのである。
色んな人に道を聞く。
農家のおばちゃんに聞いた。
草刈シルバー人材グループに聞いた。
一巡りして、また、農家のおばちゃんに聞いた^^;
みんな丁寧に教えてくれるのだが、いかんせん、それでも遠いので、説明が追いつかないのだ。
「行けば分かるさ!」などとアントニオ・猪木の引退のときのセリフみたいなことを言ってきたおばちゃんもいるが、全ては、森林と田畑の風景の中に消えていた。
視界のかなたに、横一文字が現われて、「ああ、ダムだ」と近づくと、ビニールハウスの屋根だったりする。
同じトコをグルグル回った。
とにかく、ここらの道をしらみつぶしに走れば、いつかは辿り着くと思うのだが、ない。
弥栄神社(と思しき神社)が、道の要の場所にあるのだが、違う道を選ぶも、いつの間にやら、その神社の交差に舞い戻ってしまうので、恐ろしかった^^;
しょうがないので、その神社でお参りしてみるのだが、その神社、かろうじて形は残っているが、朽ちているようだった。
どこにも神社の表記がない。
ここらは、違うダムの建設現場が近いらしく、ダンプが行き交っていた。
そのダンプは、必ず、三台一組である。
その意味は分からないが、ダンプと言う「荒くれ者」の象徴みたいな存在が、きちんとスリーマンセルで行動するさまは不気味である。
・・・最終的には、「通行禁止」のわき道に入っていったら、ダムがあった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/13/a0c97f84faaa5d230a82e90036580e71.jpg)
第19のダム<又木戸ダム>・・・アース土手ダム
ここも、大成建設施工だった。
続いて、<四和防災ダム>と、建設中の<指久保ダム>を目指したのだが、
山の中、迷いに迷った。
三台のダンプの連なりとすれ違い、何度も、弥栄神社の交差点に戻った。
霧は濃い。
ここは、<クノッソスの迷宮>だ。
皆がイメージする四角い迷路ではなく、緩やかな曲線の迷路。
だから、私には、直線道路を進んでいる感覚しかない。
その中心には、ミノタウルスが刃を研いでいるのか?
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/f1/b999f09c28abce59fecb3683e2e925ed.jpg)
◇
霧の中に、自動の車椅子に乗った老婆がいた。
ガンタンクのようで、東北の村には、これで移動しているおばあちゃんが多い。
道を聞くと、丁寧に教えてくれるのだが、何を言っているか方言でよく分からない^^;
「右」「左」をちゃんと記憶する^^;
でも、その「右」「左」には、「三つ目の角を」や「表示のある角は通り越して」だとかがくっついている訳で、それを聞き逃している私は、結局は迷う。
ただ、私は、霧の中、人もいない、舗装だけはされた道を進み、その舗装もなくなった。
横には、林の中、<頂内川源流の碑>が立っていた。
私は、それを最初は、「須内(すない)川」と読んだ。
すると、シナイ半島を思い出した。
ここは戸来村近郊、キリスト由来の地・・・。
思えば、ダンプ三台一組は、キリスト教の「三位一体(トリニティ)」を意味するのか・・・。
私は、なんか怖くなって、元の道を戻った。
しかし、霧は、そんな私を逃がしてはくれない・・・。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/a7/8065491c51511d842116b877f1498b66.jpg)
(2009/11/23)
私は、恐山の硫黄の臭いがきっかけとなり、東北の冬の始まりの寒さも手伝い、いささか喉に痛みを感じつつ、<ダム・ファッカー>稼業を続けていた。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/63/14/b5821edd58e1bb1b5c5c59c09c0945b4.jpg)
◇
キリスト日本訪問の由来の地・戸来村を後にした私は、国道454号線を西に進み、第18のダム<二の倉ダム>へ。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/15/1f/6d3cc2a66d15e4826c38755886a875df.jpg)
国道沿いなのに、木立に囲まれて、よく見えません^^;
アスファルトフェイシングフィルと言う形式だそうですが、写真だけを見ると、土手ダムですな^^;
大成建設施工です。
しかし、朝から、距離の割には、調子良くダムを巡れています。
私はいつも、一時間1ダムを目標にしています^^
ホクホクしながら、次のダムへ。
地図上では、「通行不能」と書かれている国道から北へ伸びる地方主要道45号線を進む。
何となく、地図上の記載と、現実の工事状況とのタイムラグを予想出来ているときもあり、この時は、脇に出来た迂回路で、目的地への最短距離を進めた。
もっとも、かなりの斜度を登り切る愛車の頑張りもある^^
◇
しかし、ここで大幅に時間を食った。
地図上で、次のダムは近くにあるのである。
・・・ないのである。
色んな人に道を聞く。
農家のおばちゃんに聞いた。
草刈シルバー人材グループに聞いた。
一巡りして、また、農家のおばちゃんに聞いた^^;
みんな丁寧に教えてくれるのだが、いかんせん、それでも遠いので、説明が追いつかないのだ。
「行けば分かるさ!」などとアントニオ・猪木の引退のときのセリフみたいなことを言ってきたおばちゃんもいるが、全ては、森林と田畑の風景の中に消えていた。
視界のかなたに、横一文字が現われて、「ああ、ダムだ」と近づくと、ビニールハウスの屋根だったりする。
同じトコをグルグル回った。
とにかく、ここらの道をしらみつぶしに走れば、いつかは辿り着くと思うのだが、ない。
弥栄神社(と思しき神社)が、道の要の場所にあるのだが、違う道を選ぶも、いつの間にやら、その神社の交差に舞い戻ってしまうので、恐ろしかった^^;
しょうがないので、その神社でお参りしてみるのだが、その神社、かろうじて形は残っているが、朽ちているようだった。
どこにも神社の表記がない。
ここらは、違うダムの建設現場が近いらしく、ダンプが行き交っていた。
そのダンプは、必ず、三台一組である。
その意味は分からないが、ダンプと言う「荒くれ者」の象徴みたいな存在が、きちんとスリーマンセルで行動するさまは不気味である。
・・・最終的には、「通行禁止」のわき道に入っていったら、ダムがあった。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/13/a0c97f84faaa5d230a82e90036580e71.jpg)
第19のダム<又木戸ダム>・・・アース土手ダム
ここも、大成建設施工だった。
続いて、<四和防災ダム>と、建設中の<指久保ダム>を目指したのだが、
山の中、迷いに迷った。
三台のダンプの連なりとすれ違い、何度も、弥栄神社の交差点に戻った。
霧は濃い。
ここは、<クノッソスの迷宮>だ。
皆がイメージする四角い迷路ではなく、緩やかな曲線の迷路。
だから、私には、直線道路を進んでいる感覚しかない。
その中心には、ミノタウルスが刃を研いでいるのか?
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7d/f1/b999f09c28abce59fecb3683e2e925ed.jpg)
◇
霧の中に、自動の車椅子に乗った老婆がいた。
ガンタンクのようで、東北の村には、これで移動しているおばあちゃんが多い。
道を聞くと、丁寧に教えてくれるのだが、何を言っているか方言でよく分からない^^;
「右」「左」をちゃんと記憶する^^;
でも、その「右」「左」には、「三つ目の角を」や「表示のある角は通り越して」だとかがくっついている訳で、それを聞き逃している私は、結局は迷う。
ただ、私は、霧の中、人もいない、舗装だけはされた道を進み、その舗装もなくなった。
横には、林の中、<頂内川源流の碑>が立っていた。
私は、それを最初は、「須内(すない)川」と読んだ。
すると、シナイ半島を思い出した。
ここは戸来村近郊、キリスト由来の地・・・。
思えば、ダンプ三台一組は、キリスト教の「三位一体(トリニティ)」を意味するのか・・・。
私は、なんか怖くなって、元の道を戻った。
しかし、霧は、そんな私を逃がしてはくれない・・・。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/36/a7/8065491c51511d842116b877f1498b66.jpg)
(2009/11/23)