『甘噛み^^ 天才バカ板!』 byミッドナイト・蘭

ジュリアナから墓場まで・・・。森羅万象を語るブログです。
ここでは、気軽に読めるエントリーを記していきます^^

[映画『2012』を観た(幼女万歳!)]

2009-11-30 21:26:23 | 物語の感想
☆面白かった^^

 これは、「いいエメリッヒ」監督作品ですね。

 「いいエメリッヒ」を、私は今まで『ID4』でしか知らなかった^^

 『デイ・アフター・トゥモロー』や『GODZILLA』は、「ちょい、いいエメリッヒ」であったね。

 『紀元前1万年』は、「悪いエメリッヒ」であった。

 ・・・では、「いいエメリッヒ」とはいかなるものか?

 彼は、大規模破壊作品専属の監督である。

 ・・・これは、松竹専属女優や宇宙企画専属女優、ソフト・オン・デマンド専属女優と同義である^^;

   ◇

 地球的規模の破壊の物語に際して一番大事なこととは何か?

 それは、限られた上映時間の中で、いかに、多くのあらゆる階層・広域・多種の人間を配置し「世界」の広がりを表現するかにある。

 私は、若い頃、筒井康隆の『霊長類、南へ』と言う、核による人類滅亡の物語を読んで、自分もこのような作品を書いてみたいと思った。

 しかし、若い自分の経験では、ある一定のカテゴリーまでの人物しか描けないことに気づき断念した。

 『ID4』はこれが出来たから傑作だった。

 飲んだくれから大統領まで揃っていた。

 そして、今回の『2012』も、それがうまく機能していた。

 各国首脳からオムツ美幼女、ジャズ奏者からインドの地質科学者、ラマ僧からアラブの富豪、ロシアのマフィアから中国人労働者と「世界」をうまく抽出していた。

 それらの人物が、売れない考古学ライター兼リムジン運転手の主人公ジャクソンとうまく絡む。

 ジャクソンには、新しい恋人を持つ別れた妻がいて、子供もいて、そこでの元夫婦関係や親子関係も、マイナスの状況からの復活として描かれる。

 世界的規模の物語であるが故に世界を移動しまわらなくちゃならないのだが、、考古学ライター兼リムジン運転手と言う属性を与えられた主人公には、さすがにそれ以上の属性は与えられない。

 そこで、うまい具合に元妻の新しい恋人の整形外科医が飛行機パイロットのアマチュア免許を持っているのだ。

 その整形外科医は、ジャンボをチャーターし、「箱舟」のある中国に逃げようとするロシアのマフィアの情婦が顧客であったために、ともあれジャンボに乗れる。

 だが、現地に着くと、「箱舟」チケットを持たない主人公たちは、ロシアのマフィアの親分に見捨てられる。

 その冷酷さ。

 だが、自分の乗る「箱舟」が故障だから乗れないと分かるや、「フォロー・ミー!」と、ダミ声ながらもジャンヌ・ダルクさながら(^^;)、セレブ民衆を煽動し、他の船になだれ込む。

 しかし、その桟橋は切り離されており、みんな、バラバラと下に落ちていく・・・、 ムスカ大佐大喜びの「ほぉ…ははっ!見ろぉ!人がゴミのようだ!!」状態の阿鼻叫喚。

 で、色々あって、ロシアのマフィアは、自分の双子のドラ息子を「箱舟」に投げ入れ、落下していく。

 このロシアのマフィアの複雑な人格形成こそ、「世界」のリアルを構築してくれている。

 もう一人の主人公の黒人科学者は、アメリカの中枢に入って行き、上層部の物語を主導する。

 普通のディザスタームービーならば、この黒人科学者のサイドしか描けないのである。

 ・・・やっぱエメリッヒは非凡な監督と言えよう。

   ◇

 また、アクション描写も徹底的であった。

 車は、リムジンからキャンピングカーへと変わり、都合2回、大災害から逃げ切る。

 飛行機は、セスナからジャンボへと変わり、都合3回、大災害から逃げ切る。

 やっているのは逃げ切ることなので、文字で記すとそんなのものかと思うのだが、なにぶん、圧倒的な大スペクタクル映像が凄い。

 いつも、ギリチョンで逃げおおせる。

 普通なら、そんな同じパターンには「またか・・・」と覚めた目が向けられそうだが、

 その前のシーンに倍する破壊物量のインフレ状態に唖然とするしかない。

 「地球まるごと超決戦」とか「とびっきりの最強対最強」、「激突!!100億パワーの戦士たち」とか「極限バトル!!三大超サイヤ人」、「燃えつきろ!!熱戦・烈戦・超激戦」、「銀河ギリギリ!!ぶっちぎりの凄い奴」だとか、ドラゴンボールの映画のタイトルを、まんま実写映像にしたかのような凄まじさである。

 予告編で何度も見せられたシーンなのに、見惚れた。

 火山爆発がきのこ雲で、衝撃波が二重に現われているって何やねん。

 世界最高峰のエベレストを遥かに覆い尽くす「津波」って何やねん。

 冒頭の、空に飛び立ったはずの飛行機が、いつの間にやら、ひっくり返った地球の地盤のプレートの陰に入ってしまうヴィジュアルにも驚かされた。

 地面は揺らぎまくり、どこが上かもわからない。

 数々の斬新なカタストロフイメージに溢れている。

   ◇

 しかし、この作品は、ジャクソンの娘のリリーの可愛さに尽きる。

 お目目が大きくて、顔はこまっしゃくれている。

 肌は白く、血管がうっすらと見える可憐さ。

 ちんくしゃで可愛い7歳児。

 でも、家庭の不和の教育的な影響か、その歳になって、夜はオムツだ。

 これはもう、内山亜紀の世界である^^

     

 世界崩壊の恐怖に怯える顔も可愛い。

 私は、予告編で見てから、この子を愛でたくて愛でたくて。

 その体は虫のように華奢で、可愛いったらない。

 両親にスッポリとおさまって抱かれるちっこさ。

 火山弾に追われて逃げるキャンピングカーの中での、「怖がるな! お父さんが怖がっているように見えるか?」のジャクソンの問いに、「うん!」と、怯え顔で素直に答える、その子犬のような声!

 可愛いのである。

      ・・・左の男はいらない!

 このリリー役の娘は、モーガン・リリーと言う子役だそうだ。

 芸名のリリーをそのまま役名にしているのは、エメリッヒが、この物語の要(かなめ)として、この幼女を意識していることを示していよう(そうなのか?^^;)。

 しかも、リリーは被り物が大好きで、作中、色んな帽子を被る。

 私はパイロットレザーを被ったリリーが、『小さな泥棒』のシャルロット・ゲンズブールが被ったときよりも可愛いと思ったし、

 ラストシーンの、スチュワーデスさんのような帽子を被ったリリーも凛々しかった。

 おそらく、エメリッヒも幼女好きなのだと思う(そうなのか?^^;)。

 ドイツ出身監督のエメリッヒは、当然に『ワルキューレ』も見たはずだ(そうなのか?^^;)。

 『ワルキューレ』には、映画史上に残る美幼女が出てくる。

 その寝巻きワンピースの子が、父親のドイツ軍の帽子をはすに被り(ブカブカなので)、父親(トム・クルーズ)に敬礼の真似事をする名シーンがある。

 ロリコンのエメリッヒは、それに負けてたまるかと、リリーに色んな帽子をデコレイトしたのである(そうなのか?^^;)。

 エメリッヒ・・・、男気のある奴である!

 俺は、世界を滅亡させても、「愛・少女(「愛・地球博」のノリで^^;)」を救ったエメリッヒに快哉を送りたい。

   ◇

 それから、この監督の大災厄の「予兆」の描き方も非凡だと思うぞ。

 『ID4』、『GODZILLA』、『デイ・アフター・トゥモロー』と、そして、この作品の序盤の風雲急を告げるような展開は、物語の始まりとしては最高の幕開けだ。

                                     (2009/11/30)
コメント (4)
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[映画『ニュームーン/トワイライト・サーガ』を観た]

2009-11-30 00:36:02 | 物語の感想
☆・・・う~ん、きついですね。

 とりあえず、前作の感想との重複を避けるために前作についてのエントリーを読んでくれ!

          [映画『トワイライト~初恋~』を観た](クリック!)

 正直、一作目も私にはややたるい展開だった。

 でも、新たなシリーズの幕開けだったので、期待値を込めた感想だった。

 しかし、今回の続編も、ずーっと「鬱」な展開が続くので、観ていて、気が滅入った。

   ◇

 問題は、エドワードにある。

 こいつ、鼻は曲がっているし、エラは張っているし、フランケンだし、ヴァンパイアメイクの白塗りも「志村けんのバカ殿様」みたいだ。

 何よりも、その感情表現が分からない。

 これは、彼がヴァンパイアなので、私たちと異なる感情表現なので理解が難しいのかなと思っていた。

 だが、一緒に観に行った人が、「他のヴァンパイアの気持ちは分かる。エドワードだけが分からない」と端的に指摘した。

 つまり、エドワードを演じるロバート・パティンソンの演技の履き違えか、演出家の勘違いなのだろう。

 だから、そんな変な男と好き合っているベラが異様に見える。

 私は、この二人に「バカップル」説を唱えずにはいられない。

 自分たち二人の間の「好き」って言い合える状況だけで安心しきっているのだ。

 「恋は盲目」以前の問題だよ。

 あんたらのそれは「恋」なのか? と、聞きたいのだ。

   ◇

 今回は、そのエドワードとヒロイン・ベラの別離が描かれ、エドワードはあまり物語に出てこない。

 エドワードを失ったベラの喪失感の日々が描かれる。

 エドワードが異常なので、それに狂わされたベラにも、異常性が伝染している。

 だから、ベラに気のある優しい人狼族のジェイコブとのつきあいが、欝な物語の清涼剤になり得るのに、そこさえも暗い展開のままなのだ。

 ベラ役のクリステン・スチュワートの演技はうまいと思うが、こんなにも暗い表情を続けられると、見ているこちらにストレスを押し付けていることにしかならない。

 女の子たちは、そのストレスを、ベラの苦悩への同調と思うのだろうが、それは少なくとも、この作品においてはちょっと違うと思う。

 原作からしてそうなのかも知れないが、恋には輝く部分もあり、そして暗い部分もある。

 人は、光の部分に歓喜し、暗闇の部分にも新鮮さを感じる。

 そのダークサイドの新鮮さに心を奪われるも、苦悩だけの恋物語は、やはり歪なのである。

 だから、エドワードの苦悩に取り込まれているベラ、そのベラの異常性に取り込まれているジェイコブには同情を禁じ得ない。

 ベラのお父さんや、楽しいクラスメイトたちにも同情せざるを得ない。

 ベラは、自分の不幸を他人に撒き散らし過ぎだ。

 うざい!

   ◇

 アリスは相変わらず可愛かった。

 この子、ヴァンパイア族として、非常に「人間」臭い。

 ベラの安否を気遣い戻ってきたり、再会したときの自然な抱擁、その表情も豊かだ。

 特に、死を覚悟しイタリアに向かったエドワードを追って行こうとするベラに、ジェイコブが、「行くな、一生のお願いだ」と言うときの、間に挟まれたアリスの無表情も、非常にいい。

   ◇

 人狼族の仲間たちが、全員、いつも上半身裸なのは、なんか面白かった^^

 ジェイコブは、「恋の当て馬」以上に魅力がある役柄だと思う。

 これからも、物語に絡んでくるだろう。

          

 いっそのこと、『いちご100%』の主人公が、東城でなく西野と結ばれたように、

 『超時空要塞マクロス』の主人公が、ミンメイでなく早瀬中尉と結ばれたように、

 シリーズの最後には、まさかのベラ&ジェイコブカップルが誕生すれば面白いのになぁ^^v

   ◇

 ダコタ・ファニングは、私の「ロリ」興味的にはもう終了かな~^^;

                                     (2009/11/29)
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