今日は、一昨日見て来ました、映画『マレフィセント』の感想を♪♪
凄く面白かった素敵な作品です。
感想は、微ネタバレになっているので、これから鑑賞予定の方はお気を付けくださいね。
■『マレフィセント』予告編
皆が知ってる、ディズニーの映画『眠れる森の美女』。
プリンセス・オーロラに、眠りの呪いをかけた、邪悪な魔女・マレフィセントの物語。
『眠れる森の美女』では、マレフィセントは邪悪な魔女故に、お姫様誕生のお祝いの宴に呼ばれず、それを怒って、生まれたばかりの姫に、「16歳の誕生日に糸車の針で指を刺して、永遠の眠りにつく」という呪いをかける訳ですよね。
でもでも。
この作品では、『眠りる森の美女』の中で、「なぜ?」と思う疑問に対しての答えが、全部、「真実」として描かれています。
なぜ、マレフィセントは、宴に呼ばれなかったのか?
なぜ、マレフィセントは、姫に呪いをかけたのか?
そして、なぜ、その呪いは「16歳」なのか?
そして、その呪いを唯一解けるのが「真実の愛のキス」なのは、どうしてなのか??
そもそも、マレフィセントは、元々、邪悪な魔女だったのか??
などなど。
特に、「16歳」というのと「真実の愛のキス」というキーワードは。
マレフィセントの気持ちを考えると、物凄く切なくなるのですよね(;;)
昔々、ある所に二つの国がありました。
1つは人間の王が治める、人間たちの住む国。
ここでは、あらゆる欲望が渦巻いてて、民たちは決して幸せでは無かった。
そして、そのお隣の国は、妖精の国。
ここは、妖精たちの暮らす、それはそれは美しい国で、彼らは自然と共に、豊かで楽しい暮らしを送っていました。妖精たちには、人間の様な、欲望や妬みなどの感情が無かったのですね。
そんな妖精の国に、マレフィセントという幼い女の子の妖精が居ました。
・・・という物語の始まりで。
冒頭に出て来る、とても大きな翼を持った、可愛い可愛い女の子の妖精。
それが、後に、姫に呪いをかける邪悪な妖精となるマレフィセントなのです。
でも、この時は、とても可愛くて、心の清らかな女の子。
彼女は、ある時、妖精の国に忍び込み、宝石を盗んだ男の子を助けてあげます。
男の子の名前はステファン。
貧しい暮らしをしているステファンですが、自分はいつかきっとお城に住んでやる!という野心を抱いた少年でした。
2人はすぐに友達になり、そして、友情は段々、恋心に変わっていき、マレフィセントが16歳のお誕生日に、ステファンは、彼女にキスをします。
マレフィセントは、それを、真実の愛のキスと信じていたのですが、やがて、ステファンは、人間世界の欲や野心に夢中になり、もう、彼女の元を訪れなくなったのですね。
やがて、二人とも、大人になるくらいの時が流れ。
相変わらず、欲にまみれた人間の王国は、妖精の国に戦争をしかけてきます。
成長し、妖精の国の守り手となったマレフィセントは、そんな人間の軍隊と戦う訳ですが、とっても強い!! とてもじゃないけど、人間の軍隊が叶う相手ではありません。
戦の場で恥をかかされ、マレフィセントを恨んだ王は、自分の部下達に、
「マレフィセントを殺した者に、自分の亡き後の王位と、自分の娘をやる」
と宣言。
それを聞いたステファンは、ついに、自分が王座につくチャンスが来た!と喜びます。
幼馴染であるマレフィセントを呼び出し、薬で意識を失わさせ、そして、その間に、彼女の大きな翼をもぎ取るのです。
そして、そのもぎ取った翼を王に見せ、約束通り、次代の王となり、王女を娶る・・・。
妖精の国の宝石を盗んでマレフィセントに助けられた、貧しい一平民だった少年・ステファンは、遂に、王座にまで登りつめたのでした。
一方、薬から目覚めた時、自分の翼が無くなったことに気が付いたマレフィセント。
翼を奪われたことと、愛していると信じていた男性に騙されたこと。
二重の悲しみから、泣き叫ぶのでした・・・・・。
そして、彼女は激しい憎しみに囚われる。
・・・というのが、この物語のプロローグ。
と。
ここまでの展開を考えてみると、悪いのはどっちだ??って感じですよねA^^;;
マレフィセント、めっちゃ、可哀想(;;)
可哀想過ぎます!!!!!
彼女が姫にかけた呪い。
16歳の誕生日・・・というのは、マレフィセントが本当に愛していると思っていたステファンからキスをされた日。
でも、ステファンは、本当は自分の事など愛してはおらず、自分の欲望為に利用しただけ。
つまりは、「真実の愛のキス」なんてものは存在しない。
それは、ステファン自身もよく知っていること。
だからこそ、彼の愛娘にかけた呪いを解く奇跡も「真実の愛のキス」にした。
つまり、そんなものは、最初から存在しないから、呪いは絶対解けない・・・ということですよね。
それには、マレフィセントをだましたステファン自身が一番堪えたのではないでしょうか???
とにかく。
この作品の中だと、野心家の王様・ステファンがとことん嫌な奴です。
王位の為にマレフィセントを騙したのもそうですが。
その後、段々と、マレフィセントへの憎しみから狂気に憑りつかれていくようになるのですね。
お城を閉ざして真っ暗にし、自分の裡に籠るようになる。
そして、何が気の毒って、そんな彼と結婚した、お妃様じゃないかしらん・・・って思ったです。
呪いの所為で、娘は、三人の妖精が森の家で身分を隠して育てることにする・・・つまり、王妃様は、自分の手で娘を育てることが出来なかったのですよね。
しかも、肝心の夫である王は、マレフィセントへの恨みに憑りつかれてまともな状態じゃない。
確か、お妃様が病床の身で、「もう、今夜あたり危ない・・・」って従者が呼びに来た時も、
「五月蠅いっっ!!!!!!!」
って怒鳴って、従者を追い返していましたものね。
という事は、彼は、妻の臨終にも立ち会わなかったってコト???
酷い。
お妃様としては、父王の命令に忠実に、隣の国の悪い妖精を退治した勇者と結婚し、姫に恵まれた、幸せな生活だったはずなのに。
事情を何も知らない王妃様は、本当に気の毒でした。
そして。
三人のお喋りな妖精たちに、森で育てられることとなったオーロラ姫ですが。
この三人の妖精が、とてもじゃないけど、子供を育てられるようなタイプじゃなくて。
それを見ていたマレフィセントは、苛々モヤモヤ(笑)
そう。
呪いをかけておきながら、なんじゃーかんじゃーで、オーロラ姫のことを凄く心配しているのですよね。
「あの三人に任せてたら、赤ん坊が飢え死にしちゃう」
と言って、ご飯を食べさせてあげたり、崖から落ちそうになったところを助けてあげたり。
その都度、マレフィセントに微笑みかけるオーロラですが、
「アンタなんか嫌いよ、醜い子」
って一瞥するのですよね~。
でも、このツンデレぶりが、タマりませんでした(*><*)
口ではさんざん悪口行ってるのに、本当は、オーロラの事が気になって気になって、色々と気配りしてあげてる。
猛烈な恨みから、酷い呪いをかけてしまったものの、やっぱり、彼女の心の根っこの部分は、冒頭の、あの美しい森に住んでいた、心優しい妖精のマレフィセントのままなのですよね。
凄く母性愛に溢れてて。優しくて。
マレフィセントと、幼いオーロラとのやりとりは、ある種の微笑ましさがありました。
確かに、オーロラの父親であるステファン王のやったことは許せないし、憎いでしょうが。
でも、それと、オーロラ姫とは無関係。
子供に罪は無いですものね。
「坊主憎けりゃ、袈裟までも」ってことわざがありますが、まさに、その反対!!
ステファンは憎くても、オーロラは可愛い。無垢で美しい存在だったのではないでしょうか。
そしてそして。
オーロラは、どんどん成長していき、16歳の誕生日が近付いてきます。
その時、初めて、マレフィセントとちゃんと出逢い、言葉を交わすわけですが、
「私、貴女の事、子供のころから、ずっと感じていたわ。私の事をずっと見守ってくれていたのでしょう。貴女はフェアリー・ゴッド・マザーね」
って言うのですね。
ここ、なんだか、凄く感動しちゃったですよ。
オーロラが物心つく前からずっと見守り続け、危険な時は助けてあげ、何かと気を配っていたマレフィセント。
あの三人の妖精さんが、ちょっと子育てには頼りなかったので、オーロラにとっては、マレフィセントがお母さんみたいなものだったのではないでしょうか。そこには、確実に愛があったと思いますもの。
彼女の「フェアリー・ゴッド・マザー」は、確かに、マレフィセントのことをピンポイントに言い当てている言葉だと思いました。
2人はとても仲良くなる訳ですが。
でも、16歳の誕生日は間近。
何も知らず、自分を慕ってくれるオーロラを見る度、苦悩するマレフィセントの心情が切ないです。
一度は、彼女の呪いを解こうともするのですが、「この呪いは、だれにも解くことが出来ない。唯一、真実の愛を除いては」なーんて、かけちゃったモンだから、呪いをかけたマレフィセント自身ですら解くことが出来ないのですよね。
これは、哀しい。。。。
そんな時、オーロラは、一人の王子様と出逢い。
互いに、ほんのり一目惚れな雰囲気。
マレフィセントは、その王子に、真実の愛を期待するのですが、果たして、そんな一目会っただけの関係で、真実の愛が芽生えるのか・・・お伽噺はともかくとして、現実では、かなり難しいですねA^^;;
そんなこんなで、結局、16歳の誕生日に呪いが発動して、永遠の眠りについてしまうオーロラ。
それを救おうと、城に向かい、例の王子様とキスをさせようとするマレフィセントだったのですが。
王子様のキスでは、オーロラは目覚めず・・・・・。
その一方で、どんどん荒んでいくステファン王は、マレフィセントへの敵意むき出しで、全力の戦闘モードで、彼女に襲い掛かる訳ですが。
・・・と。
ここまで言うと、もう、読めますよね(^m^)
真実のキスの相手。
この映画を見る前にも、「まんま、アナ雪」という評判を聞いていたのですが、なるほどなるほど。
王子様のキスよりも、彼女の事をずっと母親の様な気持ちで見守っていたマレフィセントのキスこそが、呪いを解く鍵だったのですよね~。
王子様が出て来た時から、「そうじゃないかなぁ」とは予想してたので、やっぱりなぁって展開でした(笑)
っていうか、ディズニーといえば、お姫様を救うのは王子様のキスが定番でしたが。
最近のディズニーって、王子推しじゃないのかな???(笑)
でもでも。
この結末大好きです。
なんでもかんでも、王子様のキスでめでたし、めでたし・・・より、ずっと深くて良いと思いますよ~。
美しくてハッピーなエンドも良かったですし。
素敵なお話でした。
っていうか。
もし、この物語を「真実」とするなら。
人間って、とことん醜い種族だなぁって思っちゃいますよね(--;;
ステファン王とか、最悪だよ~。
っていうか、その前からも、妖精の国に戦争をしかけてきた前王も、だけど。
そして、この一連の物語を、マレフィセントを悪役として書き残した~となると。
ちょっと人間にゲンナリしちゃいますね。
でもでも。
妖精たちの祝福を受けたオーロラ姫が、二つの国の懸け橋となったことで。
人間の国も、妖精の国も、互いに仲良くなれたのではないかなぁと。
そのままの平和がいつまでも続くと良いなぁって感じでした(*^^*)
本当に、面白い作品でした。
『眠れる森の美女』では、あんなに怖かったマレフィセント様に、まさか、こんなに感情移入出来るなんて!!
ホント、ちょっと視点を変えただけで、お伽噺ってガラっと変化するのですね。おもしろーい(^m^)
今後、『眠れる森の美女』を見ても、マレフィセント様を見る目が変わりそうです(笑)
アンジーのマレフィセントは、ビジュアル的にも違和感なくて、すっごく素敵でした。
あっ。
そうそう。
マレフィセントに仕えるカラスのディアヴァル。
時々、人間に変身したりするのですが、人間の姿の時を演じていたサム・ライリー、凄くかっこよかったです(//▽//)超イケメン~♪
しかも、マレフィセントと良いコンビなのですよね~。
本当は、オーロラの事が心配で心配で仕方ないのに、口では、「あんな子、嫌いよ」とか「醜い子」とか言ってるマレフィセントの本心を見抜いてて。呆れつつも、そんなツンデレなマレフィセントを生暖かく見守ってる・・って感じで。
凄く良いキャラでした。
私、最初、彼が人間になって王子様になるのかと思ったよ(違)
それから、それから。
オーロラ役のエル・ファニング。
ダコタ・ファニングの妹なのね~。可愛いオーロラ姫でした(*^^*)
そんなこんなで。
見所たっぷりの映画『マレフィセント』。
とても面白かったです(*^^*)
凄く面白かった素敵な作品です。
感想は、微ネタバレになっているので、これから鑑賞予定の方はお気を付けくださいね。
■『マレフィセント』予告編
皆が知ってる、ディズニーの映画『眠れる森の美女』。
プリンセス・オーロラに、眠りの呪いをかけた、邪悪な魔女・マレフィセントの物語。
『眠れる森の美女』では、マレフィセントは邪悪な魔女故に、お姫様誕生のお祝いの宴に呼ばれず、それを怒って、生まれたばかりの姫に、「16歳の誕生日に糸車の針で指を刺して、永遠の眠りにつく」という呪いをかける訳ですよね。
でもでも。
この作品では、『眠りる森の美女』の中で、「なぜ?」と思う疑問に対しての答えが、全部、「真実」として描かれています。
なぜ、マレフィセントは、宴に呼ばれなかったのか?
なぜ、マレフィセントは、姫に呪いをかけたのか?
そして、なぜ、その呪いは「16歳」なのか?
そして、その呪いを唯一解けるのが「真実の愛のキス」なのは、どうしてなのか??
そもそも、マレフィセントは、元々、邪悪な魔女だったのか??
などなど。
特に、「16歳」というのと「真実の愛のキス」というキーワードは。
マレフィセントの気持ちを考えると、物凄く切なくなるのですよね(;;)
昔々、ある所に二つの国がありました。
1つは人間の王が治める、人間たちの住む国。
ここでは、あらゆる欲望が渦巻いてて、民たちは決して幸せでは無かった。
そして、そのお隣の国は、妖精の国。
ここは、妖精たちの暮らす、それはそれは美しい国で、彼らは自然と共に、豊かで楽しい暮らしを送っていました。妖精たちには、人間の様な、欲望や妬みなどの感情が無かったのですね。
そんな妖精の国に、マレフィセントという幼い女の子の妖精が居ました。
・・・という物語の始まりで。
冒頭に出て来る、とても大きな翼を持った、可愛い可愛い女の子の妖精。
それが、後に、姫に呪いをかける邪悪な妖精となるマレフィセントなのです。
でも、この時は、とても可愛くて、心の清らかな女の子。
彼女は、ある時、妖精の国に忍び込み、宝石を盗んだ男の子を助けてあげます。
男の子の名前はステファン。
貧しい暮らしをしているステファンですが、自分はいつかきっとお城に住んでやる!という野心を抱いた少年でした。
2人はすぐに友達になり、そして、友情は段々、恋心に変わっていき、マレフィセントが16歳のお誕生日に、ステファンは、彼女にキスをします。
マレフィセントは、それを、真実の愛のキスと信じていたのですが、やがて、ステファンは、人間世界の欲や野心に夢中になり、もう、彼女の元を訪れなくなったのですね。
やがて、二人とも、大人になるくらいの時が流れ。
相変わらず、欲にまみれた人間の王国は、妖精の国に戦争をしかけてきます。
成長し、妖精の国の守り手となったマレフィセントは、そんな人間の軍隊と戦う訳ですが、とっても強い!! とてもじゃないけど、人間の軍隊が叶う相手ではありません。
戦の場で恥をかかされ、マレフィセントを恨んだ王は、自分の部下達に、
「マレフィセントを殺した者に、自分の亡き後の王位と、自分の娘をやる」
と宣言。
それを聞いたステファンは、ついに、自分が王座につくチャンスが来た!と喜びます。
幼馴染であるマレフィセントを呼び出し、薬で意識を失わさせ、そして、その間に、彼女の大きな翼をもぎ取るのです。
そして、そのもぎ取った翼を王に見せ、約束通り、次代の王となり、王女を娶る・・・。
妖精の国の宝石を盗んでマレフィセントに助けられた、貧しい一平民だった少年・ステファンは、遂に、王座にまで登りつめたのでした。
一方、薬から目覚めた時、自分の翼が無くなったことに気が付いたマレフィセント。
翼を奪われたことと、愛していると信じていた男性に騙されたこと。
二重の悲しみから、泣き叫ぶのでした・・・・・。
そして、彼女は激しい憎しみに囚われる。
・・・というのが、この物語のプロローグ。
と。
ここまでの展開を考えてみると、悪いのはどっちだ??って感じですよねA^^;;
マレフィセント、めっちゃ、可哀想(;;)
可哀想過ぎます!!!!!
彼女が姫にかけた呪い。
16歳の誕生日・・・というのは、マレフィセントが本当に愛していると思っていたステファンからキスをされた日。
でも、ステファンは、本当は自分の事など愛してはおらず、自分の欲望為に利用しただけ。
つまりは、「真実の愛のキス」なんてものは存在しない。
それは、ステファン自身もよく知っていること。
だからこそ、彼の愛娘にかけた呪いを解く奇跡も「真実の愛のキス」にした。
つまり、そんなものは、最初から存在しないから、呪いは絶対解けない・・・ということですよね。
それには、マレフィセントをだましたステファン自身が一番堪えたのではないでしょうか???
とにかく。
この作品の中だと、野心家の王様・ステファンがとことん嫌な奴です。
王位の為にマレフィセントを騙したのもそうですが。
その後、段々と、マレフィセントへの憎しみから狂気に憑りつかれていくようになるのですね。
お城を閉ざして真っ暗にし、自分の裡に籠るようになる。
そして、何が気の毒って、そんな彼と結婚した、お妃様じゃないかしらん・・・って思ったです。
呪いの所為で、娘は、三人の妖精が森の家で身分を隠して育てることにする・・・つまり、王妃様は、自分の手で娘を育てることが出来なかったのですよね。
しかも、肝心の夫である王は、マレフィセントへの恨みに憑りつかれてまともな状態じゃない。
確か、お妃様が病床の身で、「もう、今夜あたり危ない・・・」って従者が呼びに来た時も、
「五月蠅いっっ!!!!!!!」
って怒鳴って、従者を追い返していましたものね。
という事は、彼は、妻の臨終にも立ち会わなかったってコト???
酷い。
お妃様としては、父王の命令に忠実に、隣の国の悪い妖精を退治した勇者と結婚し、姫に恵まれた、幸せな生活だったはずなのに。
事情を何も知らない王妃様は、本当に気の毒でした。
そして。
三人のお喋りな妖精たちに、森で育てられることとなったオーロラ姫ですが。
この三人の妖精が、とてもじゃないけど、子供を育てられるようなタイプじゃなくて。
それを見ていたマレフィセントは、苛々モヤモヤ(笑)
そう。
呪いをかけておきながら、なんじゃーかんじゃーで、オーロラ姫のことを凄く心配しているのですよね。
「あの三人に任せてたら、赤ん坊が飢え死にしちゃう」
と言って、ご飯を食べさせてあげたり、崖から落ちそうになったところを助けてあげたり。
その都度、マレフィセントに微笑みかけるオーロラですが、
「アンタなんか嫌いよ、醜い子」
って一瞥するのですよね~。
でも、このツンデレぶりが、タマりませんでした(*><*)
口ではさんざん悪口行ってるのに、本当は、オーロラの事が気になって気になって、色々と気配りしてあげてる。
猛烈な恨みから、酷い呪いをかけてしまったものの、やっぱり、彼女の心の根っこの部分は、冒頭の、あの美しい森に住んでいた、心優しい妖精のマレフィセントのままなのですよね。
凄く母性愛に溢れてて。優しくて。
マレフィセントと、幼いオーロラとのやりとりは、ある種の微笑ましさがありました。
確かに、オーロラの父親であるステファン王のやったことは許せないし、憎いでしょうが。
でも、それと、オーロラ姫とは無関係。
子供に罪は無いですものね。
「坊主憎けりゃ、袈裟までも」ってことわざがありますが、まさに、その反対!!
ステファンは憎くても、オーロラは可愛い。無垢で美しい存在だったのではないでしょうか。
そしてそして。
オーロラは、どんどん成長していき、16歳の誕生日が近付いてきます。
その時、初めて、マレフィセントとちゃんと出逢い、言葉を交わすわけですが、
「私、貴女の事、子供のころから、ずっと感じていたわ。私の事をずっと見守ってくれていたのでしょう。貴女はフェアリー・ゴッド・マザーね」
って言うのですね。
ここ、なんだか、凄く感動しちゃったですよ。
オーロラが物心つく前からずっと見守り続け、危険な時は助けてあげ、何かと気を配っていたマレフィセント。
あの三人の妖精さんが、ちょっと子育てには頼りなかったので、オーロラにとっては、マレフィセントがお母さんみたいなものだったのではないでしょうか。そこには、確実に愛があったと思いますもの。
彼女の「フェアリー・ゴッド・マザー」は、確かに、マレフィセントのことをピンポイントに言い当てている言葉だと思いました。
2人はとても仲良くなる訳ですが。
でも、16歳の誕生日は間近。
何も知らず、自分を慕ってくれるオーロラを見る度、苦悩するマレフィセントの心情が切ないです。
一度は、彼女の呪いを解こうともするのですが、「この呪いは、だれにも解くことが出来ない。唯一、真実の愛を除いては」なーんて、かけちゃったモンだから、呪いをかけたマレフィセント自身ですら解くことが出来ないのですよね。
これは、哀しい。。。。
そんな時、オーロラは、一人の王子様と出逢い。
互いに、ほんのり一目惚れな雰囲気。
マレフィセントは、その王子に、真実の愛を期待するのですが、果たして、そんな一目会っただけの関係で、真実の愛が芽生えるのか・・・お伽噺はともかくとして、現実では、かなり難しいですねA^^;;
そんなこんなで、結局、16歳の誕生日に呪いが発動して、永遠の眠りについてしまうオーロラ。
それを救おうと、城に向かい、例の王子様とキスをさせようとするマレフィセントだったのですが。
王子様のキスでは、オーロラは目覚めず・・・・・。
その一方で、どんどん荒んでいくステファン王は、マレフィセントへの敵意むき出しで、全力の戦闘モードで、彼女に襲い掛かる訳ですが。
・・・と。
ここまで言うと、もう、読めますよね(^m^)
真実のキスの相手。
この映画を見る前にも、「まんま、アナ雪」という評判を聞いていたのですが、なるほどなるほど。
王子様のキスよりも、彼女の事をずっと母親の様な気持ちで見守っていたマレフィセントのキスこそが、呪いを解く鍵だったのですよね~。
王子様が出て来た時から、「そうじゃないかなぁ」とは予想してたので、やっぱりなぁって展開でした(笑)
っていうか、ディズニーといえば、お姫様を救うのは王子様のキスが定番でしたが。
最近のディズニーって、王子推しじゃないのかな???(笑)
でもでも。
この結末大好きです。
なんでもかんでも、王子様のキスでめでたし、めでたし・・・より、ずっと深くて良いと思いますよ~。
美しくてハッピーなエンドも良かったですし。
素敵なお話でした。
っていうか。
もし、この物語を「真実」とするなら。
人間って、とことん醜い種族だなぁって思っちゃいますよね(--;;
ステファン王とか、最悪だよ~。
っていうか、その前からも、妖精の国に戦争をしかけてきた前王も、だけど。
そして、この一連の物語を、マレフィセントを悪役として書き残した~となると。
ちょっと人間にゲンナリしちゃいますね。
でもでも。
妖精たちの祝福を受けたオーロラ姫が、二つの国の懸け橋となったことで。
人間の国も、妖精の国も、互いに仲良くなれたのではないかなぁと。
そのままの平和がいつまでも続くと良いなぁって感じでした(*^^*)
本当に、面白い作品でした。
『眠れる森の美女』では、あんなに怖かったマレフィセント様に、まさか、こんなに感情移入出来るなんて!!
ホント、ちょっと視点を変えただけで、お伽噺ってガラっと変化するのですね。おもしろーい(^m^)
今後、『眠れる森の美女』を見ても、マレフィセント様を見る目が変わりそうです(笑)
アンジーのマレフィセントは、ビジュアル的にも違和感なくて、すっごく素敵でした。
あっ。
そうそう。
マレフィセントに仕えるカラスのディアヴァル。
時々、人間に変身したりするのですが、人間の姿の時を演じていたサム・ライリー、凄くかっこよかったです(//▽//)超イケメン~♪
しかも、マレフィセントと良いコンビなのですよね~。
本当は、オーロラの事が心配で心配で仕方ないのに、口では、「あんな子、嫌いよ」とか「醜い子」とか言ってるマレフィセントの本心を見抜いてて。呆れつつも、そんなツンデレなマレフィセントを生暖かく見守ってる・・って感じで。
凄く良いキャラでした。
私、最初、彼が人間になって王子様になるのかと思ったよ(違)
それから、それから。
オーロラ役のエル・ファニング。
ダコタ・ファニングの妹なのね~。可愛いオーロラ姫でした(*^^*)
そんなこんなで。
見所たっぷりの映画『マレフィセント』。
とても面白かったです(*^^*)