秦建日子さんの小説、『And so this is Xmas』が原作。
クリスマスイブの12月24日、テレビ局にかかったきた「恵比寿に爆弾を仕掛けた」という内容の電話。
現場を訪れたテレビ局員と、そこに居合わせた主婦が、犯人の罠に嵌まり、実行犯に仕立て上げられてしまいます。
自分の命の危険もあり、犯人の指示通りに動かざるを得なくなった2人と、次々に起こる爆破事件。
・・・という、お話。
■映画『サイレント・トーキョー』予告編
爆破予告あり、大規模爆発あり、外せない爆弾付きリストバンドあり・・・なんだか、コナン映画みたいでした。
でも、コナン映画と違う所は、大規模爆発が起こると、被害者が多数出る所や、その生々しいシーンがある所。
渋谷での大爆発後のシーンや、多くの怪我人が搬送されていくシーンは、凄く怖かったです。
最初から最後まで、見ている側もずっと緊張の連続で面白かったのですが・・・ですが・・・テーマ的にも登場人物達をもっと深く掘り下げて描かないと、その犯行動機などについて伝わりにくいのではないかなぁと思いました。
せっかく、考えさせられるテーマやメッセージだったのに、そこは勿体なかったなぁと。
そして、テンポよく展開させるために、敢えて短時間な映画にした・・・とのことでしたが、もう少し長くなっても良かったので、説明などが欲しかったかな。
様々な登場人物達の過去の回想シーンが描かれるのですが、現在と過去で役者さんが異なるため、過去シーンが入る度、「誰の過去?」って、ちょっと考えなきゃいけなかったのも、ちょっぴり辛かった・・・A^^;;
あと、あんな大規模な爆破テロを、組織的にではなく、個人で行えるものなのかなぁというのもツッコんでしまいました。
が、パニックありなサスペンスで楽しめましたし、考えさせられるテーマでもありました。
特に、一番、印象的なのが渋谷での密集する人々シーン。
前知識無く見たので、「ロケしたのかなぁ?凄いなぁ」と思っていたら、後で知ったのですが、なんと、オープンセットなのですね!!
凄い再現度!!
そして、今となっては懐かしい(笑)、密密になる群衆たちの心理・・・あれもリアルだったと思います。
昨年までのハロウィンのバカ騒ぎを思い出しました。
爆破予告があり、警察が出動し、厳戒態勢になっているにも関わらず、わざわざ、そこにお祭り感覚で行く人達。
今のこの日本で爆破テロなんて起きるはずがないと信じて、動画をアップしたり、バカ騒ぎしたりする人達。
登場人物達の「今の日本人は平和ボケしている」という台詞が多々ありました。
もちろん、全ての日本人が平和ボケしている訳では無いと思いますが、あの渋谷でのシーンのような人達がある一定居るのは事実だろうなぁと思います。
もし、本当にそういう事件が起こったら、殆どの人はちゃんと警察の指示通り避難しても、やっぱり、映画のように、野次馬になる人達、おバカな動画を撮る人達も確実に居るのではないかなぁと。
爆弾ではないですが、今のご時世的にcovid-19とも重なってしまい・・・「自分だけは絶対大丈夫」という変な信念を持って、自分の身を守ることを怠ってしまう人々についても考えさせられました。
自分の軽率な判断から、友人に大怪我を負わせてしまった、広瀬アリスちゃん演じる役どころは、重かったですよね。
テーマというか、伝えたいメッセージは良いのに、物語が浅くなってしまっていたのは残念でしたが、ドキドキハラハラのサスペンスは面白かったです。
わたし的には、石田ゆり子さんの美しさに魅惚れる映画でもありました(//▽//)
とにかくお美しい!! 彼女のように素敵に年齢を重ねたい~っ。
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