懐かしい昭和の情景を追って

過去に撮影したネガをフィルムスキャナーで電子化しています。蒸気機関車、古い町並み、茅葺民家を投稿します。

古い町並み 瓦屋根

2013年04月25日 | 古い町並み
撮影場所  岡山県倉敷市下津井

日本瓦葺きの屋根が少なくなった。保存地域だけになってしまった。
先日の読売新聞に瓦の製造は最盛期の二割に落ち込んだという記事が載っていた。
これはセメント瓦も含めての事で日本瓦に至っては製造は限られているであろう。

瓦屋根がここまで落ち込んだのは阪神淡路大震災での被害であろう。
住宅メーカーはここぞとばかりに在来工法の欠点と瓦屋根の脆弱さを宣伝に利用した。
阪神淡路大震災は直下型地震で浅い部分で起きたので揺れの強さ加速度(単位ガル)も1000ガルにも達した。瓦葺に限らず鉄筋コンクリート施設も随分被害を受けた。
新築間もないマンションも住めなくなった家も多い。トタン屋根やスレートの民家も倒壊している。
加速度が1000ガルに耐える建造物は少ない。
原子力発電所は特に強固に作られているがそれでも600ガルに耐えるよう設計されている。コンビナートなどの工場でも250ガル程度である。
阪神淡路大震災の場合は瓦屋根に古い民家が多く倒壊するのが眼についた。
住宅メーカーの住宅も造成地が崩落して倒壊したのもあったがこんなのは全く口にしない。

昨年、古い町並み写真展をやった時に掲示の写真はどこで撮影したのかと聞いて来た人がいる。瓦屋根の写真を撮っているので瓦屋根のあるところを教えてほしいという。
83歳になるが健康そのものどんな高いところへでも登れるという。
歩くこともできない私は恥ずかしい限りである。
83歳になっても何かにチャレンジするのが健康で生きがいになっているのか
しかし、瓦屋根を撮影テーマにするには30年遅かったように思う。
私も瓦屋根をテーマに撮影したわけでもないので偉そうなことは言えないが
83歳の男性も瓦屋根ばかり何百ケ所も撮影していい作品を作るかもしれない。
何歳になっても何か夢中になれる対象物を探す事であろう。