懐かしい昭和の情景を追って

過去に撮影したネガをフィルムスキャナーで電子化しています。蒸気機関車、古い町並み、茅葺民家を投稿します。

日本茅葺紀行 NO,308 苔の屋根

2016年08月15日 | 日本茅葺紀行
撮影場所 京都府南丹市美山町

茅が古くなると屋根に苔が生えてくる。
太陽の当たらない北側の屋根にコケが生える。
乾燥していると苔は生えにくい。
苔は胞子で増えるので風に乗りあたりかまわずまき散らしている。
植物が腐敗分解されたのを栄養に繁殖する。有機物の分解屋でもある。
屋根の茅が痛みだすと繁殖に好都合である。
繁殖には植物の分解と水分がひつようである。
苔は乾燥すると胞子で子孫を残し生き続ける。
雨が降り続くと繁殖には好都合。

山間部の茅屋根は露や霧、日当たりで都市部より苔が付きやすい。
南天や梅の苔は花の材料に好まれるが山間部の木には苔が付いているが我が家の南天に付いたことがない。
苔が付くのは茅の痛みのバロメーターでもある。
苔を繁殖させると茅の痛みが加速化するので削り取る方がよい。

茅葺屋根の苔は見た目には風情がある。
庭園にしても神社仏閣も苔は欠かせない。日本の風景である。
苔を愛でる風習が日本人にはしみついている。