懐かしい昭和の情景を追って

過去に撮影したネガをフィルムスキャナーで電子化しています。蒸気機関車、古い町並み、茅葺民家を投稿します。

缶詰

2018年07月04日 | 日記
缶詰


息子が家族を連れて1週間か2週間おきに夕食を食べにやってくる。
嫁が孫を父母の家に連れてこないという新聞の投書を何度か見た。
来てくれないより来てくれるのが断然いい。
三家族が一緒になり大人数になる事もあり料理はカレーかシチューに決まっている。サラダと唐揚げが付くくらいだ。みんな贅沢も言わずよく食べる。
この前は息子が穴ジャコを獲ってきたのでそれのから揚げがでた。
寿司屋のシャコは海底にいるのを底引き網で獲る。
穴ジャコを砂地の穴にいるので筆やエノコログサを挿し込むと穴にいるシャコが不法侵入者を押し戻す習性があり上まで来た時に爪を掴みシャコを引っ張り出す。
一匹捕まえるとそれをオトリに糸を付けて穴に入れる。穴にいるシャコが侵入者を追い出す上がったシャコの爪を掴んで確保する。
ベテランにならないとシャコとの騙し合いのため数は獲れない。
穴ジャコは皮が柔らかく身が少ないので頭から唐揚げにして食べる。

デザートは果物のない時は果物の缶詰だ。パイナップル、桃、ミカンが多い。
食事が終ると下の孫が棚から缶詰を持ってニヤニヤしながら開けてと持ってくる。
あらかじめ年齢に応じて容器に数を決めていれなと誰が何個食べたとか喧嘩が始まる。果物の缶詰は中国産やタイ産だ。とにかく安い108円でパイナップルが10枚入っている。外国産は食べない国産しか食べないという人がいる。

PL法はあるし輸入業者の残留農薬や発癌性のチェックは十分やっている。
缶詰は直接食べなくてもパンやケーキ.ゼリー喫茶店は外国産でないと採算がとれない。外国産缶詰も果肉の切り口や果物もしっかりしたのが入っている。
日本から品質管理についても指導されているし信用を失うことは生きてゆけない。

外国製品が出回った頃にこんな食品を食べていたら日本人の寿命は40歳になると物議をかもす本もがでた。バナナは燻蒸消毒しているので毒性が残るので食べないようにと週刊誌にも書かれた。本やネットもテレビも1パーセントの事を10倍に誇張する、そうしないとと見てくれない。
あれから30年以上、日本人の寿命は延び続け缶詰やバナナで健康の問題はあったであろうか

甘さに飢えていた子供時代は果物の缶詰がご馳走だった。
昔と値段は変わらない。国産品は高くしないと採算がとれない。
バナナにしても缶詰もこれだけ安く食べられるのは経済大国になったお陰である。360円の固定相場から3倍から4倍の円高となった円高メリットと発展途上国の賃金の安さの犠牲の上で享受できる。
砂糖が自由化になり食生活が豊になった。成人したころはまだ沖縄は外国で砂糖も関税が掛かっていた。
砂糖.乳製品.果物が安く入りケーキやソフトクリームが食べられるようになった。

何でも甘いものがある現代でも孫たちは100円の缶詰をおいしそうに食べる。
100円で三人の孫を喜ばせるのはまさに缶詰は魔法の食べ物である。
私はいくらでも食べられる時代になっても悲しいかな血糖値が上がるので口にした事はない。

会社勤めの時に鯖缶があればおかずがいらないと言う人がいた。
女優の志田未来が15歳の頃に所ジョージの番組でツナ缶が大好きと言ったら猫の餌並みに安上がりにできていると小馬鹿にされた事がある。この子は庶民的でいいと思った。