まじめで良かった

このところ、実家のお風呂をリフォームしているため、我が家のお風呂に姪っ子が来ていた。

最近は実家にも行かないので、久しぶりに話をしたのだが、私が今年４７歳になると言うと大変驚いていた。
「もうすぐ５０歳なの？」

「あなたが生まれた時２５歳だったからね」
「パパとママは２１歳だったのよね。今の私と同じ。まじめで良かった」

「まじめで良かった？」意味がわからないので、姪っ子に聞いてみた。
「パパとママがまじめだったから、今の私がいるんだもの」

えっと、まじめだったら、できちゃった結婚なんてしていません。
でも、お嫁さんは大変だったと思う。

お腹が大きくなって体調も悪いのに、見ず知らずの我が家に嫁いできて、まだまだ元気なおばあちゃんと、酔っ払いのお父さんと、言葉少ないお母さんと、夜遊び大好きなお姉さんと一緒に生活しなくちゃいけなかった。
そのころ弟は交代勤務をしていたから、見ず知らずの私たちと一緒に食事をするのは苦痛だったろうな。

また、近所にも知り合いはいないし、車の免許もなかったから、出かけるのも大変だったよね。

でも、子供ができれば助けてくれる人は多いから、良かったよね。
「あなたがこうやって大きくなったのは、パパとママだけじゃなくて、パパのおじいちゃんやおばあちゃん。ママのおじいちゃんやおばあちゃんがそばにいてくれたからよ。みんなに感謝しなさい」

「そうだね」と答える彼女。
あなたもまじめな親になりなさいね。