2021年4月17日(土)
夕食後の19時30分。
浴衣を着て、温泉かごにタオルと外湯の鍵を持って、玄関に下りた。
フロントで手ぬぐいを購入。
外は雨で寒そうなので、はんてんを借りた。
ホテルでいただいた足袋型の靴下を履いて下駄に指を通す。
渋温泉の九湯めぐりの始まり。
渋温泉には効能が全く違う外湯が九湯ある。
渋温泉の宿泊者は宿泊した施設でこの外湯の鍵を貸してもらえる。
つまり、宿泊しなければ九湯めぐりができないのだ。
土砂降りのためなのか外湯周りをしている人は少なかった。
(写真は翌日撮影)
まずは、五番湯の松の湯(軽度の脊髄病、神経病、諸病快復期)
神経痛や病気の回復時に良く、湯の中で体を動かすと痛みが軽くなる。
鍵を開けて入るとちょうど上がる人がいた。
狭い更衣室。ドアを開けると着替えが見えてしまいそうだ。
四番湯の竹の湯(慢性痛風他)
地獄谷から引湯した温泉。慢性通風には、ゆっくり幹部を温めると効果がある。
隣の男性の声がよく聞こえる。
雨がひどくて、靴下が濡れた。
どうせお風呂に入るのにぬぐのだから履いている意味がない。
素足に下駄で温泉周り。
三番湯の綿の湯(切傷、おでき、子宝)
子宝の湯。この温泉で湯治すると子宝に恵まれる。
また、切り傷や皮膚病等にも効果がある。
お風呂に足を入れたら暑くて入れなかった。
「源泉が暑いので、水を入れてください」とある。
水で薄めても、上の方は熱い。
かき混ぜ棒を見つけてかき混ぜたら、難なく入れた。
二番湯の笹の湯(慢性湿疹、腺病質他、諸病快復期効能アリ)
笹の成分が温泉に溶け出して湿疹などに効く。
病気の回復時に効果があるため「仕上げの湯」ともいう。
このお風呂熱すぎ。
水で薄めたが、かき混ぜ棒がなく入れなかった。
お風呂から溢れたお湯が足にかかっても熱い。
罰ゲームだって無理。諦める。
満願 高薬師(薬師如来に祈願印授)
高薬師のスタンプを猿が悪さするので、温泉街の同祖神に移動。
本来、九湯巡ったあとに祈願するのだが、この雨の中、戻ってくるのも大変なのでお先に。
ここにきて気がついた。スタンプの押し方が間違っている。
結願の湯の渋大湯(神経痛、リュウマチ、諸病快復期、痔病他)
万病に効く。結願込めて入浴する。
大湯というだけあって、ちょっと広めのお風呂。
近所の方も入りに来ていた。
これで5か所め、タオルもびしょびしょだけど浴衣もびしょびしょ。
雨に濡れたのと汗。
熱い温泉で体が温まり汗をかいている。
ブラにTシャツでは着替えに時間がかかると思い、ブラつきタンクトップを浴衣の下に着た。
これが裏目に出た。
タンクトップが濡れた体にまとわりついて脱ぎ着に不便。
選択を間違えた。
八番湯は神明滝の湯(婦人病)
婦人病に効く。子宝にも恵まれるお湯なので「子宝の湯」とも呼ばれる。
どのお湯もとにかく熱い。
せっかく借りたはんてんも着ているのが嫌になる程。
水分が欲しかったが二人でお財布を持って来なかった。
電子マネーも使えるお店はなく困っていた。
かごの中をゴソゴソしていると奥底に小銭入れが。
近くの自販機でお水を買った。
生き返った。
一番湯の初湯(胃腸の湯)
胃腸によく効く。
先客がいて入ることができなかった。
夜は電気が消えていれば先客がいない証。
みんな小さなお風呂だから譲り合って入る。
七番湯の七橾の湯(外傷性諸障害、諸病快復期)
少し前までは何組かの人に出会ったが、ほとんど人がいなくなった。
雨は降り続けているし、終わりの22時が近づいている。
六湯の目洗いの湯(眼病他)
目に効く温泉。
肌が綺麗になる美人の湯とも言われている。
九湯最後の温泉。
先客が一人。熱くて入れないという。
そっと入ってみたら気持ちいい。
「熱くないですよ。ここを熱いと言ったら他入れませんよ」
なんだか余裕。美人の湯にはちょっとのんびり入って九湯終了。
時間はちょうど22時。
宿に戻ると足元も浴衣も半纏もびしゃびしゃ。
新しい浴衣をいただいて部屋に戻る。
温泉に入って疲れた〜。
でも、楽しかった。
布団に入ってぐっすり眠った。
「苦労を流す九つのそと湯めぐり」