朝の連ドラが終わってすぐさま、家の電話が鳴った。
(また息子?)
田舎の母からだった。
「けんちゃんの誕生日おめでとう! 一日遅れたけど」 「ありがとう、忘れずにいてくれたんやね」
「朝は覚えとったんじゃけど、あれこれ用事しとったら忘れてしもうて。 最近こんなんばっかりじゃわ」
「ああそんなん心配ない、心配ない。 私なんかしょちゅうよ。 動いたらもう何しに来たかわからへん。 ようあるわ、ちょっと待ってよ」
せっかくなら夫の生の声を・・と受話器を夫に渡した。 母としばらく話していた。
「お母さん、僕今から会社に行って来るけん」 電話を代わった。 電話しながら夫に(行ってらっしゃい)と手を振った。
夫はどんな思いだったろうか。 母の元気を心から喜んでくれているので、別に思わなかっただろうか、ならばいいけど。
自分の母親が、帰省する度に小さくなって行くような今、息子さえ分からない会話を思うと、どんなに悲しく寂しかったであろうか。
母は、またまた京都の姉のお見舞い、四姉妹再会の事を喜んで話す。 「ようしてくれたね・・有難いね、何もしてやらんかったのに皆が
仲良くしてくれて」 そう言いながらも、「あんたがそのような事が出来るのも、けんちゃんのお陰で出来るんじゃで」と言う。
このことに関しては、母から言われた忘れられない言葉がある。
結婚して8年後、義父は他界した。 盆、暮れにしか帰省する事が無かったので、以来春と秋のお彼岸さんには、お酒の飲めない義父だったから、
お菓子をお供えに送っている。 忘れた事は無い。 特に秋のお彼岸のさなか他界したのでよけいに手紙にしたためて送る。
その事を義母はたいそう喜んでくれていたようだ。 大阪の義母の妹さんがいつか「あの子にはなんぼでもしてやりたいわって言うてたよ」
そう聞かされた事があった。 義母は良くしてくれた、お嫁さん誰にも同じようにだけど。 あるとき母に義母に良くしてもらうことを話したら・・、
「思いあがったらいけんよ。 義母さんがようしてくれるのはあんたが出来てるからじゃないよ。 息子が可愛いからよ。
息子が可愛いから息子を頼むでって願いで、いっそうようしてくれるんよ、どこの親でも一緒じゃわ気持ちは」
なるほど、母に言われて(そっか、そうやなぁ思いあがらんようにしなあかんなぁ)そう思った。 その言葉はいつまでも、戒めとなる。
時に忘れるときもあるが、今はよけいに母が言ってくれたことがしみじみと分かるような気がする。
「今の幸せを忘れんように、毎日感謝して働きなさいよ」母が最後に言った。 「がんばろうで!」とも。
帰宅が遅くなると夫から電話があった。 なので3時頃、読者の神戸ミントさんのお店へ行った。
高倉健さん主演の今話題の”あなたへ”その小説をお借りする為に。
お茶を頂いたり、」尊い貴重な時間を過ごさせて頂いた。 帰宅したら6時半、陽が落ちるのがめっきり早くなった。
今日は・・歩いてない! チャレンジ記録ファイルに初めて×がついた。
健康チャレンジ、今日の私は・・ メタボが歩く! ”わ~・・はじめてやわ~!”