5時半に夫が帰宅した。 「卓球行くの?」 「いかなあかんやろうなぁ」 「今日ね、日の入りが6時8分やねん、今日歩いてないしヒルズ歩いてくるわ」
自転車で行った、でないと間にあわないから。 真っ赤な夕日がかなり下の方に沈みかけていた。 (もうあかんかもな・・)
グリーンヒルズのらせん状の道路を回っている暇はない、夕日が落ちてしまう。 一気に頂上へ向かう階段ばかりを駆け登った。
(落ちるよ~・・) 絵にならないくらいだった、6枚ほど撮った。
「今日は風もあるし、涼しくて気持ちがいいね」 犬の散歩をしているおばあちゃんが言った。 話しかけてくれるって、嬉しい。
(よし、歩こう)ヒルズのぐるりを歩いた。 歩きながら(体育館の事務所に行って見ようかな)そう思いながら回っていると知人に会った。
受賞したジャカランダの写真が欲しいと言われ、100均の額に入れてあげたら、玄関に飾ってあった70歳を過ぎているがとても若く見える方。
ヒルズを降りて公園のぐるりを歩き始めた。 大阪プール横の石段に、サンデー毎日のおじさん10人くらいが座っていた。
その前を何度も通るのもなんだしなぁ・・(よし、今日は体育館の北側を歩いて見よう)
ウォーキングでここを歩くのは初めてである。
管理事務所のある体育館の北玄関の広場に、大型バスが何台も停まっていた。 何があるんだろう・・と思いながら、歩いていた。
(え~! もしかして!・・いや、きっとそう!) 横顔だけど、制服の白のポロシャツにブルーの短パン姿の女性がいた。
彼女も気がついた。 「わ・・会いたかった!」 お互いにそう言って、ハイタッチ!そして握手をした。 ずっと会いたいと思っていた方である。
「おめでとうございます」 「ありがとう、ずっと気になってて、今日も歩きながら事務所に行って見ようかないてはるかなとか思ってた」
フォトコンテストの審査の前に、体育館で”たそがれコンサート”があったが、開門を待つ長蛇の列にいた時偶然にも会ったので声をかけた。
「もうぼつぼつじゃないですか?」彼女に言われたが、帰りにもまた会った。
受賞が決まった時、夫や家族にすぐに知らせたが、次に喜んでもらいたいのが彼女だった。
締切の前日、SDカードを持って行ったとき対応してくれたのが彼女。 パソコンへとり込んで写真を見た時「わぁ、きれい!」と言ってくれた。
「全体がいのか、アップがいいのか1枚ですものね」 「私はマクロが好きです」と言っていた彼女だった。
だから受賞の喜びを分かち合いたいと思ったのだが、その日はお休みだった。
受賞の電話をかけてくれた青年が、「彼女も会いたがっていましたよ。 よろしく言っといて下さい伝えられました」
だから以来会ってないし、ハイタッチもしていない。 私の耳には、彼女が言ってくれた、「わぁきれい!」あの言葉が耳に残っている。
夏の終わりが来るのに、宿題が残っていたのだ。
あのおじさんたちがいなかったら、当然体育館の北側を歩いていない。 だから彼女には会えなかった。
彼女もたまたまそのとき、その場所へ出てきていたが、事務所にいたら、私が通ったとしても会わなかった。
「これって偶然じゃなく必然」 同時にそう言った。 お互いに偶然の重なりに鳥肌がたつような気がしていた。
まだまだ気になる人、気になっている宿題はいくつもあるのだけれど、ひとつ片付いた・・そんな気がしている。
辺りが暗くなりかけてきて、大周りをしておじさまたちを避けて歩いているうちに、1人2人と減って行って、目的の時間達成の頃はいなかった。
暗くなった木立の向こうで、みなと通りに面した街の灯りは人を感じさせ温かい気がした。 いい一日の終わりだった。
夜中次女から、かんたが高熱でもどしたから朝迎えに来て欲しいがと電話があって、夫と朝から迎えに行ったり、夕方またあずかったり。
夕方いつもの元気はないが、熱は下がっている。 心配な一日であったが、どうか夜熱があがりませんようにと手を念じている。
「出会いは偶然では無く、必然」が私の生きるテーマ。 出会った人たちからは、さまざまな事がらを気づかせ教えてもらい、心をいただいている。
健康チャレンジ メタボが歩く! ”出会いが嬉しくて・・”