「つながり」の旅 in Paris ~ 人と人、自然、地域との「つながり」 ~

人・自然・地域との「つながり」をテーマにした旅や暮らし(エコツーリズム、スローライフ等)について日々の想いを綴ります。

国会前で感じた明日への希望

2015年08月30日 | Slow Life

東京に戻って2か月、久しぶりに9条Tシャツを着て戦争法案反対の国会前抗議行動に行ってきました。普段はなかなか仕事などで行けないので、全国総がかり行動の今日くらいは参加して意思を示そうかと。

   

さて、バスで国会前に近づくと、歩道を埋め尽くす人、人、人…。全国から集まった労組や教組だけでなく、若い人や子連れのファミリーなど、多種多様な個人が集まってきていると感じました。また、給水所もできていて子供向けにお菓子を配るなど、いろいろな人々に開かれた集会になっていると感じました。

 

 抗議の仕方も、シュプレヒコールをあげるだけでなく、「アベ政治は許さない」や「戦争法案反対」の紙や横断幕を掲げて歩く人、「9条守れ」と書いたTシャツを着ている人、傘の先端に「廃案」という紙をつけている人などさまざま。

国会前から霞ヶ関、日比谷公園と移動しましたが、落合恵子や坂本龍一などの著名人による街頭演説や沖縄の辺野古新基地反対闘争の演説も同時多発的に行われているなど、広範囲で組織的に行われていました。主催者発表で12万人とのことです。

 

もちろん、政治状況は予断を許さないのですが、これだけの大規模に、国民各層が参加している現実を見て、もしかしたら法案を止められるのではないか、今の閉塞状況を打開できるのではないかと、かすかな希望を抱きました。


沖縄のドキュメンタリー映画2本を見た

2015年08月18日 | Slow Life

最近、沖縄のドキュメンタリー映画を2本見たので思うところを。

「うりずんの雨」

凄惨な沖縄戦、占領下の沖縄、米軍基地による凌辱(日本政府も黙認していると言えるが)、現在抱えている普天間移設問題などについて、米軍の映像や関係者へのインタビューを通して語られキュメンタリー。特に、沖縄戦で生き残った元日本軍兵士や、元米軍人、20年前の少女暴行事件犯人の一人へのインタビューは臨場感がある。

いずれも活字を通して見たり知っていたり事実だが、改めて映像で見ると、戦後70年経つのに今なお米軍基地の過剰な負担に苦しみ、さらに恒久的な新基地が建設されようとしているこの状態に対して、自分としてもできる行動をとっていきたい、という思いを新たにした。映画を見た人同日にすぐ近くで開催されていた新宿エイサーまつりを観覧していた大勢の人に、沖縄のそのような側面も考えてほしいと感じた。


「戦場ぬ 止み(いくさばぬ とぅどぅみ)」

辺野古の新基地建設の動きと、それに反対する人々、基地と隣り合わせに活きている人々の日々を撮影したドキュメンタリー。

2014年8月14日、海上保安庁と沖縄防衛局の数十艇の艦艇・ゴムボードが辺野古の海を埋め尽くし、反対派市民の4席の小型船と20艇のカヌーを取り押さえる風景、建設資材を運ぶトラックを命がけで阻止する人々を強制排除する風景は、まさに民意を無視し力ずくで物事を推し進める日本政府の横暴さであり、その映像に戦慄が走る。

一方、見慣れた沖縄の日常風景や、先の県知事選挙で基地建設反対派の翁長知事が勝利した瞬間を祝う人々の様子、旧盆のエイサーや正月のかぎやで風節の風景などにみられる穏やかで明るい人々の表情が、基地反対へと必死の形相で立ち向かう人々の怒りを一層際立たせる。

もっと本土のメディアにも、これら市井の人々の反対運動と、政府が沖縄で進めていることの酷さを報道してほしいと思う。また、改めて、今の自分の立場でできることがないかと考えさせられる。


「うりずんの雨」のジャン・ユンカーマン監督の
「(沖縄を解放する責任を負っているのは)沖縄の人々ではなく、アメリカの市民、そして日本の市民です。その責任をどう負っていくのか、問われているのは私たちなのです。」という言葉が重くのしかかる。

 


福井で過ごす年明け

2015年01月05日 | Slow Life

今回の年末年始は、早めに関東へ里帰りし、元旦には福井に戻ってきたので、正月をゆっくりと福井で過ごした感じです。大雪のおかげで雪かきもたくさんしましたが…。

正月二日から、永平寺の拝賀式に行く機会がありました。雪がたっぷりとつもり、しーんと底冷えする山の中のお寺で、読経を聞きながら迎えるのも、神社仏閣の多い福井ならではという感じがします。特に、禅師様のお話の中の「向き合う、伝え合う、支え合う」という言葉は、今年の自分のキーワードの一つにしたいと思いました。

三日には、越前松平藩の菩提所である大安禅寺。こちらも山の中なので、木の枝が折れるほど雪が積もっていましたが、知り合いの副住職とお会いしてお茶をいただきながらいろいろとお話しできました。これも福井で暫くご縁をいただいているからですね。

(↑花びらもち。もともとは宮中の正月のおせち料理だったお正月ならではのお菓子だそうで、ごぼうと味噌餡を求肥で包んだもの。初めていただきました。)

四日の日曜日は、福井で一番初詣客が多いという三国の成田山福井別院に行きました。三が日は終わっても駐車場は車がいっぱいで、本堂では護摩を焚いて大勢の参拝客を対象に祈祷が行われており、太鼓もどんどん打ち鳴らされて「お参りした!」という雰囲気が満喫できました。

三国の富士寿司で極み膳(海鮮丼とブリかまの煮つけ)、漬け丼+煮魚のランチもいただき、福井のお正月休みを堪能しました。

 


四国巡礼の旅 その5

2014年05月06日 | Slow Life

バイキンマン号で松山駅に着いた後は、坊っちゃん列車を見ながら道後温泉へ。宿で休憩後、今回の旅の目的の一つ、石手寺へ向かいます。

 

 石手寺は、四国八十八か所の第51番霊場で、本堂、太師堂、薬師堂、鬼子母神など、一つのお寺にさまざまな要素が詰まっていて、どれも立派な寺が多い八十八か所の中でもかなりの充実度だと思われます。まずは本堂と大師堂をお参りした後、鬼子母神へ。こちらの石を持って帰ると子宝に恵まれるとのこと。前回石を持って帰ったら実際息子が生まれたので、今回は慣例に従い、その石に名前を書いてお返しし、別の平らな石を持参して代わりに納めました。この社の前は、そのように赤ちゃんの名前を書いた石で埋め尽くされています。それだけ切実な思いを持った方がたくさんいるんですね・・・。

 

ほかにも、本堂にカラフルなのれんがかかっていたり、遍路装束の方が大勢で般若心経を読経していたり、

  

三重塔にさりげなく原発反対の旨が書いてあったり・・・と、ちょっと気になる点がたくさんあります。

 

また、四国八十八箇所巡りの霊場の砂を全部集めた一角もありました。これを踏むことで八十八箇所すべてを回るのと同様の意義があるそうです。

さて、お参りの後は、道後温泉のメルパルクで瀬戸内海の魚料理をいただきました。日本海の魚とはまた違って美味しかったです。


四国巡礼の旅 その4

2014年05月05日 | Slow Life

今回の四国の旅の目的の一つは、アンパンマンが大好きな2歳の息子とアンパンマン列車に乗ること。

多度津の駅から松山行のいしづち9号に乗り、アンパンマンシートに座ります。列車の外観だけでなく、シートやテーブル、天井やカーテンに至るまでアンパンマンのキャラクターがいっぱい。その芸の細かさには、思わず感心してしまいました。特にこの車両は「バイキンマン号」らしく、車内はバイキンマンとアンパンマンのシートをはじめ、いろんなキャラクターが描かれています。

そして、アンパンマン弁当なる駅弁が売られているのを発見し、わざわざ予約して買ってしまいました。アンパンマンの顔をした容器に入っている「元気100倍アンパンマン弁当(1200円)」と、水が入ったアンパンマンの水筒つきの「アンパンマン弁当(1000円)」。チキンライスがアンパンマンの顔をかたどってある以外、中身はたいしたことなく、ほとんど容器代でしょうか…。

 

松山駅には、これもアンパンマンが車体に描かれた特急宇和海や、アンパンマンが描かれたごみ箱など、さらにアンパンマンの仲間がいっぱいいて、息子と妻は興奮していました。

 

ちなみに、翌日はいしづち10号で松山から多度津へ。こちらは「ドキンちゃん号」らしく、ドキンちゃんの部屋をイメージしたピンク色の車内でした。

 


四国巡礼の旅 その3

2014年05月03日 | Slow Life

瀬戸内海東部の風待ちの港であった東かがわ市の引田は、江戸時代から昭和時代の古い街並みが残っています。かめびし屋という昔からの醤油屋さんの周りは赤く塗られていて、ひときわ目立ちます。

  

中では、いろいろ醤油の味比べ(利き醤油)ができます。また、醤油を味わってほしいからうどんを出すことになったとか。ここでしか食べられないもろみうどんをいただきました。アツアツのうどんに、もろみを溶かして食べると、程よい醤油味になります。

 

このほかにも、郵便局や商家など、コンパクトなエリアに昔の街並みが残っており、また路地の間からはきらめく瀬戸内海が望め、のんびり散歩するには最適です。

 

昔の豪商の屋敷を改築してお土産屋や資料館をならべた「讃州井筒屋敷」では、日本一の生産量を誇る手袋の資料館や、大きな鯉のぼりもありました。

 


四国巡礼の旅 その2

2014年05月02日 | Slow Life

四国といえば88か所巡り。たまたま上陸した鳴門からほど近いところに第一番礼状の霊山寺があることから寄ってみました。四国の巡礼の旅はここから始まるということで、多くの参拝客でにぎわい、また遍路装束や御朱印張など、遍路グッズもたくさん売っていました。遍路装束のマネキンも境内にいっぱい…

第一番札所ということで、参拝人数も多く見かけましたし、境内にも2重の塔や豪華絢爛な内陣など、その充実ぶりに圧倒されました。

 

よく見ると、手すりにはこんなかわいいオブジェも・・・。四国恐るべし。


四国巡礼の旅①

2014年05月02日 | Slow Life

久しぶりに四国に行きました。今回は、息子が大好きなアンパンマン列車、寺社へのお参り、讃岐うどん食べ歩きなど、いろいろな目的がある旅でした。

また、関東に住んでいると、車で四国に行こうとは思いませんが、福井に住んでいる今なら行けるという思いから、自家用車で行きました。北陸、名神、中国、山陽、神戸淡路鳴門、高松、徳島の各自動車道を通る長旅でしたが、福井から淡路島までは3時間半、四国まではさらに1時間というのは、それほど遠い距離ではないと感じました。

ちなみに、今回、四国への旅の始まりと終わりは、偶然にも明石海峡大橋を望む淡路SA/ICとなりました。思えば、ここも数年前に訪れ、明石海峡大橋の夜景を見た記憶があります。そのように、いろいろな意味での「ありがたいご縁」を感じた旅の様子をぼちぼちお伝えします。

 

 


「自分をいかして生きる」(西村佳哲)

2014年04月25日 | Slow Life

首記の本で印象に残った点。

名デザイナーとして働いたのち、蕎麦屋を営む加藤晴之氏へのインタビューです。

「人と関わるときに僕がどんな気持ちでいるかというと、相手を尊敬しているんです。それがなかったら相手の言葉は僕の耳に入ってきませんから。常に尊敬する。それと自分が表現したいこと、生きたいということの接点を、毎瞬毎瞬こう探している感じです。」

「自分がここで生きることを発揮しなかったら、自分を発揮しなかったら、申し訳ない。産んで、育ててくれて、自分がこう性能を出し切らないまま死んじゃったら自分自身つまらないし、まわりの人たちもきっとつまらないだろうし。」

「いつだって自分が思うようにはなっていない。でもその瞬間瞬間、一番自分ができること・やれることをやってゆくと、次のドアが待っていたり、開いたりしてきた。…そうやってこう石を渡っていけば、だんだん自分が見えてくるんじゃないかという気はしているんです」


再び五輪、経済成長といっている場合ではなく・・・

2014年01月02日 | Slow Life

実家に久しぶりに帰った正月、やることがないので、久しぶりに神奈川新聞をじっくり読みました。その社説や、いくつかのコラムを読んで、

「政府は、再び東京五輪、それに向けてまた経済成長を、と言うが、前回の東京五輪のときと違い、 経済成長最優先、という時代ではないはず。そのような時代の終焉は東日本大震災でハッキリしたはずであり、むしろ、地域における人とのつながりや、他のものを受け入れる寛容性といった円熟した豊かさが求められるのではないか」

という論調が目につきました。まったく持って同意します。

また、社会全体と同じように、40歳を過ぎた自分にとっても、

「自らの成長ばかりを追い求めるのではなく、これからは他を受け入れる円熟した豊かさが必要」

ということを示唆しているのではないかと感じました。これらのメッセージを元に自分なりの今年の目標を考えないと・・・。