「つながり」の旅 in Paris ~ 人と人、自然、地域との「つながり」 ~

人・自然・地域との「つながり」をテーマにした旅や暮らし(エコツーリズム、スローライフ等)について日々の想いを綴ります。

東中野で沖縄料理

2006年05月27日 | 沖縄の旅案内
仲間と東中野の沖縄料理屋「うみないび」(王女のこと)に行った。
元々は、スローなライフスタイルや、オーガニックな蔵元を訪ねる会で知り合ったが、いつの間にか沖縄好きの会と化しているから不思議。。。

食べたのは、
・たーんむ(田芋)と紅芋のコロッケ
・ごーやーチャンプルー
・タコス風味ポーポー
・ラフテー(豚の角煮)
・ゆし豆腐
・うからいりちー(卯の花)
・みみがー(豚の耳の酢の物)
・パパイヤしりしりー(千切りサラダ)
・島らっきょ
・沖縄すば
・ブルーシールの紅芋アイス

いやあ、おなか一杯。オリオンビールと菊の露サザンバレルも頂きました。。。
しっかし、なんで沖縄好きの人たちとはこんなに気持ちよく盛り上がれるんだろう??

その訳を探りに、また明日から沖縄いってきマース!
今回は宮古でハーレーをみるよ~!!


世田谷で自然を満喫

2006年05月22日 | 小さな旅
自然観察指導員講習会の同期の方々とご一緒に、世田谷区・野川沿いを歩いた。庭木が美しい成城の住宅街をため息交じりに抜けると、崖ぞいの緑地にあるせせらぎに出る。23区内とは思えないほど透明な湧き水に手を浸すと、初夏の暑い日なので気持ちがよい。

東京23区内でも2個所しかない蛍の自生地の脇を通り、いよいよ多摩川の支流・野川のほとりに出る。川にはビックリするほど大きなコイやナマズが住み、カワセミ・カルガモ等の鳥が集うのも間近に見ることができる。炎天下にいろんな発見をしながらのんびりと歩いていると、そろそろエビスビールが飲みたくなってくる。丁度その頃に休憩。川近くの公園で、参加者のヤギさんのバースデーを祝って、ケーキとサングリアで即席パーティー♪

粋な計らいと美味しい喉越しに疲れも一段落し、さらに先の深大寺を目指す。調布市に入ると緑あふれる川辺で水遊びをする子どもや、川に面した家の縁側で涼んでいる人達も多く見かける。東京近郊とは思えない程の和やかな景観だ。周囲の宅地化が進む中で、コンクリート化されずによくもここまで緑が残ったと思う。聞けば、1970年代初頭から起こった、川のそのままの姿を少しでも残そうという先駆的な住民運動の成果だという。

昼過ぎに深大寺に着いて。名物の蕎麦を味わう予定だったが、のんびりと6キロ程歩いたおかげで16時到着となり、残念ながら食い損ねた。。。でも、普段満員電車で通りすぎる線路の下に、多様な動植物が住まい、人々の生活を潤す豊かな自然が残っているのを、夏空の下で満喫することができた。

民宿延齢草 チーズ工房アルプカーゼ IN 大鹿村

2006年05月21日 | エコ/グリーンツーリズム、地域づくり
朝起きると雨が上がっており、新緑が芽吹く山裾の奥に、雪をかぶった南アルプスの山が見える。山菜などこれまた山の恵たっぷりの朝食を終えると、いよいよチーズ作り!

 まずは、山羊の乳と牛乳をそれぞれ鍋に入れて加熱し、子牛の胃から取り出した酵素(豆腐のにがりのように凝固させるもの)を入れる。暫くして寒天状になったら、もう一度ゆっくり加熱しながらへらでかき混ぜ、固形成分と分離させて水分を切る。その後、穴のあいた円筒の型枠に入れて静置し、水分を抜きながら整形する。一方で、上澄み液をさらにコーヒーフィルターで漉し、フィルターに残ったクリームチーズのような部分を掻き集めて、リコッタというチーズにする。(カッテージチーズのような軽い口当たり♪)

 また、穴のあいた円筒形の型枠に一晩入れ、自重だけで水分を飛ばしたクロタンというチーズや、牛乳を4人掛りで30分ほど攪拌して作ったバターにもチャレンジ。人間の手の掛け方や熟成する時間の違いによって、様々なチーズができるんだなー。。。まさに、チーズにはチーズの時間があるというスローフード。

 結局、作ったチーズをお土産にもらい、さらに作りたてのリコッタチーズもパンや野菜につけて昼食に頂き、大鹿村の自然の恵みを満喫。

 その地に生きる人とのふれあいや、チーズつくりを通して地域の生活文化に触れ、食や風景、校舎のぬくもりなど、地域の恵を五感で味わう。そのような体験を通して、心のゆとりや自然に合わせて生きることを普段の生活で忘れていないかと振り返る。。。そんな、「エコツーリズムの真髄」とも言えるようなことが、ここ延齢草では自然体で味わえる気がする。

大鹿村 延齢草・アルプカーゼ

2006年05月19日 | エコ/グリーンツーリズム、地域づくり
いよいよ、辻信一さんに「エコツーリズムに興味があるならぜひ!」と勧められた長野県大鹿村の民宿延齢草へ。ここは、標高1000m近くまで急な坂道を登った山奥にある。途中、雨に濡れた新緑が色鮮やかで気持ち良い。

「自然と人とのふれあい、木造校舎の宿」を謳う延齢草は、1948年に村民総出で作られた大河原中学校の校舎が96年に解体される際、人々の想いが詰まった文化遺産である校舎を後世に遺したいと奔走した小林さんの想いがこもっている。雨に煙る木々の中に佇む木造校舎は、懐かしさと情緒に溢れていた。

「校舎建設当時に比べ物質的にはるかに豊かになった今、人々は精神的閉塞状態に陥ってしまったようだ。
 ・・・私はこの校舎を、土に根差した生活と労働を体験する場とし、自然の持つ絶対的価値を一人一人が探索する学び舎として活かしたいと思っている。」
と設立趣意書の中で述べている小林さんは、乳価が暴落して酪農家の生活が苦しくなった80年代に単身スイスへ渡り、本場のチーズつくりを学んできた。ひたすら本物を追求する姿勢といい、木造校舎に込められた思いといい、思慮深く実直なお人柄が感じられる。

夕食は、様々な山菜や鹿肉など山の恵を頂いたうえ、自家製チーズをたっぷり使ったチーズフォンデュ。味わい深いのにしつこくなく、いくらでも食が進む。また、自家製のアスパラガスなど、野菜をつけて食べるのもまたいける。

晩御飯の後、チーズ作りの準備を済ませ、様々なチーズとワインを頂きながら、小林さんのお話を伺う。
「ここに来たら、いろいろなことをやらなくても、ただひたすら山と向き合い、自分の立っている場所を確認すればよい。」という一言がカッコイイ。

フリーキッズ・ビレッジ in 高遠

2006年05月18日 | エコ/グリーンツーリズム、地域づくり
その後、車で30分ほど山奥に入り、高遠のフリーキッズ・ビレッジ(FK)を訪れる。

FKは、不登校児や山村留学児、自給生活体験希望者などを受け入れるフリースクール。「スクール」といっても教育施設という感じではなく、
いろんな人が自給自足の生活をしながら、自然の中での暮らし方や人との付き合い方を学んでいく場であり、多様な人がお互いできることをしながら共生する「エコビレッジ」のようなものといえる。

高遠ののどかな山里にある古民家が母屋となっており、そこを舞台に竈で玄米を炊き、薪で風呂を沸かし、皆で協力して農的暮らしを紡いでいる。のどかな風景に囲まれた懐かしい古民家の暮らし、その中に年代や国籍も様々な人がリラックスした表情で生活している光景は、なぜかとても「居心地のいい」雰囲気である。

SBS3期生の林さんは、有機農家に住み込みながら労働力を提供するWWOOFの縁でここに来て、それがきっかけとなってスタッフをやっているらしい。将来は、SBSが構想する「ゆっくり村」のような、自給的暮らしをベースにエコロジカルを暮らし方をする人が集まる、スローライフの一つのモデルのような場を作りたいという。

FKでは、地域に住む「その道の達人」をお迎えしての農作業・味噌作りなどの山里体験プログラムや、タイの孤児院とのつながりを活かしたフェアトレードにも取り組むなど、多彩な活動をしている。

あまり他に例が無く、活動内容も幅広いので、一見どういう場所なのか分かりにくいが、ぜひ一度体験プログラムなどに参加して、周りの自然の恵みを感じながら、FKの雰囲気に浸ってみたいと思った。

伊那~七草農場

2006年05月17日 | エコ/グリーンツーリズム、地域づくり
スロービジネススクール(SBS)つながりの小森さんご夫妻が営む七草農場を訪ねた。
旦那さんは、私も何度かお世話になった、小川町の田下農場で研修されていたというつながりもある。

05年の2月に伊那に移住して新規就農し、無農薬の野菜作りを行っているお二人の農場は、伊那の昔ながらの集落の端にあり、懐かしい感じのお家が田畑に囲まれている。初めて来たけれども、なんだかとても落ち着く雰囲気。

真新しいビニルハウスの中の苗床で育った苗が行儀よく並んで植え付けされるのを待っているほか、手作りした鶏舎では生後2週間ほどのひよこがぴよぴよ。。。
就農して1年経って、今年から作付け面積を広げてみたというお二人には、
手作りで生活を紡ぎ出していこうという、すがすがしいやる気が感じられる。

また、宅配で野菜を送るだけでなく、様々なイベントの折に東京などへ出かけ、
直に消費者に販売して農場のチラシを渡すなど、人とのつながり作りにも積極的に取り組んでいる。

SBSなどのつながりがあるからかもしれないが、自分と同年代の方が新たに農的暮らしを始めている現場を訪れると、なんとなく応援したい気分になる。
彼らの多くがが、とても活き活きとやっているように見えるからだろう。
農村の生産者と都市の消費者の顔の見える関係、とよく言われるが、
もっと単純な「彼らを応援しつつ、彼らとのつながりから自分も元気をもらおう」
という感じである。

尤も、仕事で帰りが遅いことが多い今の私の生活では、宅配で定期的に野菜を頂いて消費するという生活ができないのが残念。

アイヌの森と文化に触れる ③

2006年05月12日 | エコ/グリーンツーリズム、地域づくり
 植林のあとは、そば・山菜など野山の幸をいただきながら、地元の人や他の参加者の話しに耳を傾けた。印象的なのは、
「北海道の人はよく、お宅の家はどちらの出身?と訊くが、アイヌの出自であることが分ってしまうので、そう訊かれることがとても嫌だった。」、
「徐々に世の中も変わってきており、自分の子ども達は小さい頃アイヌだと言われて嫌な思いを経験したが、今はそれを正面から受け止めていこうとしている。」
などの話しを聞いたこと。

 足を踏む人は、踏まれる人の痛みは分からない。沖縄やアイヌの人が味わったこととして本で読んだことがあったが、目の前で実感を持ってそう語る人を見ると、我々が普段何も感じていなくても、差別される側の人は現在進行中の問題として受け止めているんだと衝撃を受ける。水俣病の患者、戦時中に日本に侵略された中国・韓国の方々に対しても同じようなことが言えるのだろう。無知、無関心であることを含めて、足を踏み続けてきたヤマト民族の者として、とても歯がゆい思いをする。

 最終日は、二風谷周辺のアイヌ語地名に関し、地元の方が言い伝えを紹介してくださるエコツアーにひょんなことから参加した。アイヌ語地名は地形の特長や植生が元になっており、その背景には、自然のいたるところに神が宿るとし、その自然と共に暮らしてきたアイヌの生活文化がある。

 自然と人とのよりよい関係を築いていた先住民の文化を学びたいとして今回参加し、そのようなことを旅を通して学ぶエコツーリズムに関わりたいと思っている私には、願ってもない企画である。

 NPO法人チコロナイの理事でもあり、そのようなツアーを通じてアイヌの人々の生活、文化の興隆につなげたいという研究をしている北海道大学の小野先生もご一緒で、滅多にない貴重な機会に同行させてもらった。このようなツアーを通じて、地域の自然や伝統文化が保全され、地域にも経済的な効果があり、訪れた人も新たな発見や楽しみに出会えるようなエコツアーが盛り上がっていくとよい。地元では、今後、このようなツアーを盛り上げていきたいとのことで、いつかまた訪れてみたいと思う。

アイヌの森と文化に触れる ②

2006年05月10日 | エコ/グリーンツーリズム、地域づくり
まだ数十センチも雪が残る富良野の東大演習林を散策したあと、苗畑からエゾマツ、トドマツ、カツラなどの苗木を譲っていただき、車の荷台いっぱいに詰め込んで二風谷へ向かう。

その晩、7年掛りで皆で作り上げたというログハウスにて、NPO法人チコロナイの年に一度の総会が開かれた。こじんまりとした手作り感あふれる総会だが、「本来の北海道の森林を取り戻し、その中で培われたアイヌ文化を継承する」という理念に真摯に取り組んでいるのが伝わってくる。

 総会の後、「先住民族の文化を尊重する調査等の手続きを取らずに建設したのは違法」との判決が下された「二風谷ダム裁判」に懲りず、「元々二風谷ダムとセットで計画されたので」という理屈で更にダムが建設されようとしているという話が紹介され、驚いた、というより呆れた。なんとしてでもダム建設ありきという土木行政の人以外には全く不合理な話しである。

 しかし、「金にならない僻地を所有していても仕方ない」と土地収容に同意した地元の人も多いようで、このへんに難しいところを感じる。それにしても、反対の声が小さければ、長い年月をかけて育まれた自然や文化を破壊してダムを作ってもよい、ということにはならないはずだという思いが残る。

 明くる日はいよいよ植林。ナショナルトラストとして買い取った山の斜面に、熊笹を払いつつ穴を掘って苗木を植えていく。雨の中足場も悪く、トゲトゲのタラの木をよけながらなので、結構な作業である。

 鍬を持つ手が疲れてくると、
「休みの日に北海道まで来て何をやっているんだか・・・」という自嘲も頭に浮かぶが、昨晩のダム建設の話しを思いだし、「ダム推進派には、こういう自然を取り戻すことの大変さは分らねえだろうな~。」と思いなおし、再び鍬を持つ手に力を込める。総勢30名ほどで3時間ほどかけて、数百本の苗木を植えつけ完了。

アイヌの森と文化に触れる ①

2006年05月08日 | エコ/グリーンツーリズム、地域づくり
 カフェスローでの昨年の講演(http://blog.goo.ne.jp/misho260_1973/c/e44a0e0c39c84adf7ccc7062009e6376)
をきっかけに興味を持った、NPO法人チコロナイの植林イベントに参加した。

 富良野で集合し、まずはプリンスホテルの元ゴルフ場で環境教育プログラムを作ろうとしている富良野自然塾を訪ねる。ここは、例の西武の事件で経営難に陥った堤さんから相談を受けた脚本家の倉本聡さんが、「元々森だったのだから森に還そう」と提案し、ゴルフ場を潰してその一部に植林を行っており、さらに地球環境の成り立ちを体感する環境教育の場にしようというもの。

 倉本さんという著名人が動くことによって、プリンスホテルが協力し、スポンサーとしてメガバンクも名を連ねるなど、大したモノである。普通の市民活動でここまで達成するのは相当時間がかかるだろう。。。

 それにしても、一時は自然を壊してのリゾート開発に明け暮れた西武・コクドグループが、そのリゾート施設の一部を閉鎖して環境教育に協力しているというのが、時の変遷、時代の流れを感じさせる。

美瑛の丘めぐり

2006年05月07日 | エコ/グリーンツーリズム、地域づくり
 美しい丘の風景がまた見たくて、暫くぶりで美瑛を訪れた。

 アットホームな民宿びばうしに泊まり、チャリで丘巡りへ出発。雪山と緑の牧草地をバックに鯉のぼりが泳ぐ風景が何とも爽快。

 右の畑の向こうに芦別岳、左の丘の向こうに大雪山、そして正面には十勝岳連峰が見える新星の丘周辺をチャリで巡っていると、10代最後の夏に北海道を自転車で周った頃を思い出す。14年を経て、様々な経験をし、いろんな人と出会い、そして僕は相変わらず旅をしている。

 しかし、民宿のおばちゃんによると、10年前に比べて旅をする若者が減っていて、夏のヘルパー探しにも苦労しているらしい。「携帯電話が流行ってから旅行する若い人が減った気がする。電話にお金使って旅行する余裕がないのかしらね。」とおばちゃん。

 大きなことをやってみたい!と勢いだけで飛び出した頃から旅を続けている身としては、自分が歩んできた道が段々と細くなっていくような寂しさを覚えた。