重要伝統建築物保存地区に指定されている伊根地区に来ました。海に面した家屋の一階が船をしまう倉庫になっている舟屋が湾内に立ち並んでいます。こんなに海が家の近くに迫っていて、浸水被害などはないのかと思いましたが、伊根湾は、若狭湾の中でも深く入り込んだ湾で、さらに湾の入り口に島があることもあり、年間の水位の変化は50cm程度とのこと。
穏やかな海がすぐ近くにあるからか、関西から港にキャンプと釣りに来ていると思われる車も多くありました。中には、釣った魚でしょうか。車の後ろで干物を造るツワモノも・・・。
こじんまりとした集落を歩くと、狭い路地を挟んで古い建物が続き、良い雰囲気です。260年ほど続く落ち着いたつくりの造り酒屋もあり、古代米で造ったピンク色の日本酒が人気だそうです。
船着き場の近くに海をバックにした社があったり、家の軒先に怪しい海産物が吊るされていたり(笑)、気圧計が道端にあったり、道路をカニが横断していたり、海が暮らしの中にとても身近にあることが感じられました。
マンホールや橋の欄干にも舟屋の透かし彫りが…。
伊根湾を一周する遊覧船は、バスの団体客などで結構にぎわっており、30分おきにたくさんの人を乗せて出航していました。我々も乗りましたが、海から舟屋の風景を見るより、すぐ近くに来て人の手から食べ物をかっさらっていくカモメに息子は夢中でした。