「つながり」の旅 in Paris ~ 人と人、自然、地域との「つながり」 ~

人・自然・地域との「つながり」をテーマにした旅や暮らし(エコツーリズム、スローライフ等)について日々の想いを綴ります。

高野山の宿坊にて

2015年05月07日 | 小さな旅

高野山の夜、何とか空いていた宿坊(恵光院)に泊まることができました。

16時頃に宿に入り、落ち着いた和室に案内してもらいます。廊下の調度品も、さりげなく仏像が置いてあったり、お経の掛け軸が掛けてあったり、ちょっと独特の雰囲気です。

 

16時半からは阿字観体験。道場に行ってみたら、我々家族以外の15人ほどは、全員外国の方でした。お寺の方も慣れているようで、流暢な英語でやり方を説明されていました。「阿字観」とは、密教の修行のひとつで、無心に自己の心を見つめることだそうで、禅宗の座禅のように「無」になろうとしなくてもよい、とのこと。座禅体験もそうですが、静かな山の中で、自然との一体感を感じつつ無心になる、というのは清々しいものです。

その後、17時半から夕食。お膳の数が二つか三つ、値段が1万円~1.4万円まで3段階ありましたが、うちは真ん中にしました。2の膳まで、ちょっとずついろいろな味が楽しめます。思ったほど薄味でもなく、美味しかったです。

その後、開創1200年記念のライトアップもやっているとのことでしたので、車で一回り見てきました。まずは、今年170年ぶりに再建された中門。夜空に浮かび上がる根本大塔もふくめ、大勢人がいた壇上伽藍も、夜間はしっとりした雰囲気です。

 

 大門も、青白く浮かび上がっていました。

そして、翌朝は朝のお勤め体験で焼香し、その後毘沙門堂で護摩供養の見学。・和尚さんの間近で太鼓を聴き、祈祷も目の前で見ることができ、3歳の息子も食い入るように見つめていました。

   

そして、チェックアウトまでの時間で、般若心経の写経体験もできるんですね。意外と難しかったです。

なんといっても、こちらの宿坊では、阿字観体験、朝のお勤め参加、護摩法要、写経などが全て宿泊料に組み込まれているのがいいですね。


永平寺で花祭り

2015年05月07日 | 福井でのすろーらいふ

お釈迦様の誕生日を稚児行列で祝う花まつり。神社仏閣の多い福井ではあちこちの寺社でやっています。お釈迦様のお母さんが、夢で白い象を見たらお釈迦様が生まれたという言い伝えに基づいて、白い象を引いて、きれいな衣装を着た子供たちが行列するやつですね。

せっかく幼い子を連れて福井にいるので、せっかくなので体験しよう、どうせやるなら永平寺で、ということで、永平寺の花まつりに参加しました。

まずは11時頃に集合して、化粧をしてもらい、衣装に着替えます。子供にしてみれば何をされているのかさっぱりわからないと思いますが、うちの息子は気が弱いからかこういう時はおとなしくされるがままになっていました。

女の子は頭に煌びやかな冠を乗せ、蝶々のような羽もつけてきれいに着飾っています。男の子も、昔の貴族のような烏帽子をもらうのですが、歩きにくくて息子は諦めました。


白い象を引いた行列は、門前商店街から永平寺境内までの約500mくらいでしょうか。それまでに散歩もしたので結構へとへとのはずですが、みんな歩いているので息子も頑張って歩きました。
    

最後は、永平寺境内の、なかなか外からは入れない山門で、修行僧が40人くらいお経をあげてくださっている中、くらいの高い和尚さんが洒水(霊力を持ったお清めの水をつけること)をしてくれます。
 

甘茶もいただきました。お釈迦様の誕生後、天から甘い水が降って来て産湯にしたという言い伝えに基づくそうです。この甘茶、お茶を甘くしているのかと思っ たら、アマチャというガクアジサイのような木の葉を発酵させてつくるようで、ノンカロリー、ノンカフェイン、歯周病に利くなどの効果もあるようです。

3歳の息子も無事頑張って歩いたし、ありがたい気分になりました。合掌。


高野山上にて

2015年05月07日 | 小さな旅

いよいよ高野山へ上り、中心部へ。まずは、世界遺産・大門の脇にある「つくも食堂」で名物の釜めしを食べて腹ごしらえ。

  

そして、奥の院と並ぶ2大聖地のひとつ、壇上伽藍へ。弘法大師が真言密教の根本道場を開くにあたり最初に整備した場所だそうで、色鮮やかな立体曼荼羅を内陣に持つシンボルとしての根本大塔

高野山の総本堂として重要な行事が行われる金堂など19の建造物が並んでいます。麓で祀られている、丹生明神、高野明神という地元の神様の御社も祀られており、神仏習合の習わしがわかります。私たちが訪れた時は、開創1200周年の御開帳を祝って根本大塔の内陣も公開されていたほか、秘仏とされる金堂の本尊薬師如来像も開帳されていました(写真撮影不可)。

金堂の前には、秘仏と紐でつながれた回向柱が建っていたほか、この日は京都の醍醐寺の層による特別法会もあり、くらいの高そうなお坊さんたちが金堂の前で念仏を唱え、また金剛峰寺の方へ行列をしていきました。

  

また、開創1200周年に合わせて、1843年に焼失した中門も伝統工法で再建され、その門に建つ仁王像も、二体が新たに創られて四天王となっていました。真新しい増長天、広目天の胸には、よくみるとトンボや蝉がついています。これは、トンボ=後ろに退かない姿勢、セミ=遠くに音を届ける威嚇を示しているそうです。

   

そして、高野山の国宝級の文化遺産が多数収蔵されている霊宝館へ。開創1200周年の今しか見られないものとして、弘法大師が中国から帰る際に投げたら高野山の松に引っかかっていてこの地に本拠を定める決め手となったという飛行三鈷杵や、運慶作の八大童子などが展示されています。

そして、見どころ満載の一日を締めくくるのは、金剛峯寺。こちらでも、本尊・弘法大師座像が開帳され、5色の糸と結ばれて回向柱が建てられています。

    

こちらは、日本最大の石庭・蟋龍庭の脇で茶菓のふるまいもいただけます。

  

となみに、「総本山金剛峯寺」と言ったら、お寺のみならず高野山全体を指すそうです。

「開創1200周年記念〇〇」や「特別開帳」などをあまりにたくさんに拝見したので、非常に中身の濃い一日となりました。合掌。