緑陰茶話   - みどりさんのシニアライフ -

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川柳を学ぶ

2021年10月23日 | 話題
緊急事態宣言が解除されて、通っていたシニアの学校の方も再開しています。

私が受講している総合文化科、総合というだけあって毎回様々なテーマで講義があります。
先生もテーマに合わせて専門の先生が来られて話されます。

先日のテーマは川柳でした。
私、川柳をきちんと学んだことはなくて、今回初めて川柳の色んなことを知りました。

私の川柳のイメージはまずサラリーマン川柳です。
今回来られた先生に言わせると、大半の川柳作家はサラリーマン川柳をあまり評価していないんだそうです。
先生も以前はそうだったそうですが、今は時代を詠んでいるということで評価しているそうです。

もう一つ、私の川柳のイメージになったものがあります。
詳しくは書きませんが、あるナルシズム溢れる女性川柳作家の川柳です。
20年近く前、仕事で毎日通っていた銀行にいつも置かれていた雑誌があり、それに、その作家の随筆が毎週掲載されていて、読むたびにゲンナリ、ゲッソリした気分になったものでした。

その作家、私には全く合わなかったのでした。
だったら読まなきゃいいのですが、ついつい読んでしまい、予想通り毎回、ゲンナリ、ゲッソリしてました。

川柳といえば、サラリーマン川柳でなければそれでしたので、私にとっての川柳という文芸のイメージは良くなかったです。
川柳って、文学と言えるのかって感じです。

そのイメージを覆したのが、テレビで見た戦前の川柳作家、鶴彬の川柳です。
今回の先生も触れられましたが、鶴彬は命がけで川柳を詠んだ人でした。

鶴彬は、川柳で反戦を訴え、侵略戦争の悪や愚を告発し、その結果、獄中で手錠を掛けられたまま29歳の若さで死んでいます。
川柳は鋭い社会批評性をも、持つものなのでした。

とまあ私の川柳についての素地はその程度で、実はその日の朝まで、その日の講座が川柳だとも知らなかったのでした。
(カリキュラムは貰っていますが、いちいち確認はしていません)

今回の講座では川柳の歴史的な成り立ちから始まって、近代以降の川柳にも触れ、受講生は実際に川柳をその場で作るようにも言われました。

受講生が川柳を作る時、先生はお題を募集しました。
受講生の一人が「ボケ老人」と言いました。
すると先生は「6文字なので長過ぎるからダメ」と言いました。
川柳は5・7・5なので6文字のお題はダメみたいでした。

さらに先生は重要なこととして付け加えました。
川柳では、弱者を笑いの対象にすることは許されないと。
確かにシルバー川柳もありますが、自分の老いを茶化すような感じで、ボケてしまった老人を笑うものはありません。

シルバー川柳、一つ思い出しました。
目には蚊を耳には蝉を飼っている
鬱陶しい筈の飛蚊症や耳鳴りをこんなふうに詠むと面白いです。

講座でのお題は別の物になり、受講生は全員、そのお題から二つ川柳を作り、先生がそれを一つ一つ読みながら解説していきました。

それで受講生は具体的に、川柳の基本的な決まり事を知るわけです。
今回の先生は川柳作家の方ですが、色んなカルチャースクールで川柳の講座を持っていて、教え方がとにかく手際よかったです。

川柳の講座は、次回はだいぶ先になりますが、お題をいただいており、その日までに川柳を二つ持っていかなくてはなりません。
ですので、私、たまーにお題を思い出しては『う~ん』と考えています。

    
                


おまけです。
久しぶりにハッピーの写真です。
ハッピー、神経質でカメラでは写真を撮らせません(逃げます)。
ですからスマホで撮りました。

夕飯時、座椅子でくつろぐハッピーです。
スマホ見ながら『それなに?』って顔してます。