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肝臓友の会との関わりで成長した肝臓専門医のブログです。2017.2.12より新規開始しました。

平成29年度北海道肝炎対策協議会 傍聴してきました

2018年02月23日 | 肝炎救済に関連して
 
平成30年2月22日木 かでる2・7で行われた北海道肝炎対策協議会の傍聴に行ってきました。北大の坂本直哉教授、全国B型肝炎訴訟北海道原告団副代表の小川ルリ子さんなどが参加して熱心な意見が出ていました。
傍聴席は12席だけでしたが、満席。全国B型肝炎訴訟北海道原告団と弁護団6名、肝臓友の会はるにれ会2名、肝がん検診団4名の方々で埋め尽くされていました。皆さん真剣なまなざしで会議を見守っていました。

計画や実施要項では国の素案にそって作成されているとのことでしたが、肝炎患者さんに配慮した文章の改訂がされていました。
追加された文章としては
現状のところで
肝炎ウイルス検査の結果が陽性であったにもかかわらず、医療機関に継続受診していない方が53万人から120万人いると推計されています。
というのと
課題のところで
医療機関への受診を継続していない陽性者や患者に対する専門医療機関への受診・受療の促進を図るとともに、ウイルス性肝炎への理解を社会に広げ、患者等が不当な差別を受けることなく、社会において安心して暮らせる環境作りを行っていく必要があります。
と、きちんと盛り込んでくれていたことはとてもよかったと思いました。

小川副代表からは肝炎ウイルス検査の受検の機会をとにかく増やすように対策をいろいろしてほしいと、随所で意見を述べていました。出張肝炎ウイルス検査の強化、肝炎が治った後の定期検査の助成など国の助成制度の活用など、他の自治体の実情なども報告して提案していました。
道からはたの自治体の対策を調べつつ対応していきたいと、道独自にという路線はあまり見受けられない感じもありました。

道独自の助成制度はありますが、道の事業をさらに充実させる内容が国の指針ででているのでなんとか、C型肝炎が治った後の肝がん対策として定期検査の助成は実現してほしいところです。予算が絡む話しではありますが、肝がんの早期発見や予防は予算以上の効果があるところなので、患者さんの希望が叶うといいなと思いました。

肝炎コーディネーターについては、医療福祉などの方を中心にはじめることが提案されていましたが、患者団体や患者さん支援者の方々にも普及していけるようにして欲しい要望が出ていました。2017年北海道で最初の肝炎コーデイネーター研修がされて、200人の募集に対して400人以上の募集があったので、まずは、医療従事者から出せるようにやりつつ、広げていくのが現実的なのかも知れないと坂本教授の話を聞いてて思いました。一人でも多くの方に肝炎患者さんの状況を知ってもらうためには非常に有効な研修なので、引きつづき頑張ってほしいと思いました。

本道のウイルス肝炎対策のところで、関係イベント等への後援協力として、肝がん検診団による肝臓医療に係る啓発活動(講演会)13回、肝臓病啓発活動(講演会)5回などが記載(上の写真右下部分)されていて、認めてくれていたんだなとちょっと嬉しくなりました。