中村あゆみでしたっけ。随分古くさい歌詞だなと思ったら、ボーカロイドが「翼の折れたエンジェル」を歌っていました。ふーむ。こんな表現もあるんだねぇ。
ハウンドドッグ「フォルテシモ」、大沢誉志幸「そして僕は途方に暮れる」、中村あゆみ「翼の折れたエンジェル」は日清カップヌードルのCMに使われた歌謡曲です。おそらく25年くらい前のものだったと思いますが、僕はこの3曲がとても好ましく、カラオケではどれかを必ず歌うことになります。まあ、カラオケとかもうほとんど行かないんですけど…。
なにごとも古めのものはよく見えるものです。歌謡も芝居も映画も小説も、いつの時代にも新しいものってのはなくて、古いものを、特に古典を模倣しているものです。美術概論的に云えば超現実主義表現(シュルレアリスム)以降新しいものはないのです。だから自称美術家は様々な旧来の表現を模倣します。悪く云えば真似をしています。アンドレ・プルトンの詩を原語で読んだこともない者が超現実主義表現を真似するのですから、果たしてそれらから作られた物など見るに値しません。見る前に素性が割れています。だから僕は最近の歌謡、芝居、映画、小説を聞きませんし見ることもありません。いつでも、より新しい表現を探しています。
よって上段ボーカロイドについて、僕は可能性を感じていす。PC6001のTALK文時代の懐かしさを残しつつ、より自由に、より機械的に、人声を操るこの表現を、僕はとても美しいと感じるわけです。
2012/4/1 15:02 森下町 LYNX
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