遅めの出発バスを予約しちゃったから、こうして喫茶店で時間をつぶさなければいけなくなりました。喫茶店に1時間半ってのはどうにも無理があって、学生さんならいざしらず、いっぱしの社会人に時間つぶしってのはできない行為です。とはいえ、外は雨が降ってるし、荷物は重いし、そもそも観光なんて既にするとこないし、そう、ここにくぎ付けになってる他ないのです。
草津には20年近く通ってるけど、今年はあまり来なかった印象です。ピーク時は1回/月くらいの頻度でしたが、今年は正月含めて2度目です。その分伊豆、箱根、富士五湖辺りに泊まってることが多かったです。草津から足が遠のいた理由で一番大きいのが、行き帰りに時間がかかりすぎることでしょう。電車で片道3時間半、バスで片道4時間は苦痛です。数年前まではその時間が、そう、上記喫茶店における学生さんのような感じで楽しむことができたのですが、ここ数年は移動が苦痛です。バスより電車、電車より新幹線、新幹線より飛行機(あまり搭乗しませんが)がよりよいです。早めに現地に着いて、目的を果たし、後は宿に入って温泉なり食事なり楽しんで、早めに寝てしまったほうが楽なのです。まあ、懐具合との兼ね合いはかなりありますが。
草津で一番気に入らないのは、飯がまずいことです。ここははっきり言ってしまってもよいです。この土地柄からか農業というものがほとんどできませんし、そもそも名産品がほとんどありません。あっても蒟蒻や山菜ですから、メインディッシュにはしづらいのです。ちゃんとした板さんがいる宿はそれなりの工夫を凝らした食事を提供するのでしょうけど、草津にはそれあまりないです。毎晩お刺身と何を食わせたいのかわからない小鍋、やぼったい汁物。まあ、こんなの2日も続くとよっぽどなので、草津には3泊が限界かなぁといまは感じています。
草津で一番気に入っているのがもちろん"温泉"です。ここの泉質・温度は日本一といってもよいのではないかと思います。もちろん登別や蔵王、箱根や有馬などよい温泉はいたるところにあるのでしょうが、草津の温泉には至らないと感じています。玉川温泉といった変わり種もあるにはあるけど、まず予約が取れませんからあれは別格官幣社としての位置づけです。草津の温泉はまず熱い。そして源泉によっては痛い。ただし、どの源泉にも共通して感じるのは、火山の力です。どろどろしたマグマの運動エネルギーが源泉に宿っています。草津温泉に入るたびに感じるのはこのエネルギーで、体が蘇生してゆく感覚なのです。これは単純泉には感じたことはなくて、関東圏内では草津でしかないものです。源泉によってはそれほど熱くない、痛くないものもありますので、そこは選択が可能です。
今回は平日の宿泊ということもあって、町にも観光客はまばらで、ゆったりした時間を過ごすことができました。ただし繰り返し言いますが交通の便は悪いです。飯は不味いです。それでも年に数回来るだけの価値がここの温泉にはあるということです。
11:11 2014/11/26 草津BT X61s