JEAN PATOU のJOY。誰がおいていったのか、そうあの子だと思う。香水なんて興味はないのだが、JOYにだけはこだわりがあって、つけてもらいたい子には必ず贈ることにしている。
むかし、ノーマジーンがシャネルの5番を自らのネグリジエだと笑いながら話した。オウドリ・ヘプバーンはジバンシーとタイアップしてた。ではジャンパトウは。
ヴィヴィアン・リーである。
僕はこの女優さんにトリコになった時期がある。16~18才がそうだった。ワラールーブリッジは興味なく観た。アンナカレニナも欲望という名の電車もなんとなく観た。
しかし僕にとってのヴィヴィアン・リーとは風と共に去りぬの最初のころ、廻り階段の途中でそっと立ち止まり居間を見渡す、気位がたかく、役の上ではいけすかない、少女期のおんなである。役名はスカーレットオハラだったか。
いまでもたまに想像するのだ。彼女が死期の迫った6畳一間の芝居小屋の予備室で、病咳により見る影もなくなった首筋や手首などにこの香水を滴らす、かつての女優の少女っぽいしぐさを。
明日、あの子にかえそうか。いやどうせまた来るのだろうから、その時まで、そっとそのままにしておくことにしよう。
むかし、ノーマジーンがシャネルの5番を自らのネグリジエだと笑いながら話した。オウドリ・ヘプバーンはジバンシーとタイアップしてた。ではジャンパトウは。
ヴィヴィアン・リーである。
僕はこの女優さんにトリコになった時期がある。16~18才がそうだった。ワラールーブリッジは興味なく観た。アンナカレニナも欲望という名の電車もなんとなく観た。
しかし僕にとってのヴィヴィアン・リーとは風と共に去りぬの最初のころ、廻り階段の途中でそっと立ち止まり居間を見渡す、気位がたかく、役の上ではいけすかない、少女期のおんなである。役名はスカーレットオハラだったか。
いまでもたまに想像するのだ。彼女が死期の迫った6畳一間の芝居小屋の予備室で、病咳により見る影もなくなった首筋や手首などにこの香水を滴らす、かつての女優の少女っぽいしぐさを。
明日、あの子にかえそうか。いやどうせまた来るのだろうから、その時まで、そっとそのままにしておくことにしよう。