太陽系の巨大ガス惑星“木星”に新しい衛星が10個も発見されたんですねー
興味深いのが、新たに見つかった衛星のうち1つが公転する軌道。
この衛星は、木星の自転の向きと反対方向に公転する逆行衛星群の軌道付近を順行しているので、いずれ衝突してしまう可能性があるそうですよ。
探していたのは太陽系第9惑星だった
木星に10個の衛星を発見したのは、カーネギー科学財団の研究チームでした。
研究所のリリースでは「12個の新衛生」となっているが、
小惑星センターでは10個のみが新天体としている(おそらく2個は再発見)。
いずれにせよ、79個という総数は同じ。
これで木星が持っている衛星の総数はなんと79個、太陽系の惑星の中で最多になるんですねー
もともと研究チームが探していたのは、冥王星よりも遥か遠くを公転するといわれている太陽系第9惑星“惑星X”。
太陽系に9番目の惑星はある? 探査範囲が絞り込まれたそうです。
南米チリのセロ・トロロ汎米天文台のブランコ望遠鏡などによる観測中に、たまたま観測エリアに木星が入ってきたことで衛星を発見。
その後に行われたチリ・ラスカンパナス天文台のマゼラン望遠鏡や、ハワイのすばる望遠鏡・ジェミニ望遠鏡などによる追加の観測を経て軌道が計算され、これら10個の新天体が確かに木星の周りを公転する衛星であることが確認されます。
直径は1~3キロほどあるそうで、木星の衛星だと確認するのに1年もの時間がかかったそうです。
衛星は惑星が作られてしばらくしてから作られた
新しい10個の衛星のうち7個は、木星から約2000万キロ以上も離れたところを約1.5~2年の周期で公転していて、いずれも、木星の自転の向きと反対方向に公転する逆行衛星でした。
これまで知られている衛星も含めて、これら逆行衛星は、かつて複数の大きな天体だったものが小惑星や彗星と衝突して形成されたものと考えらえています。
残る3個のうち2個は、木星の自転と同じ向きに公転する順行衛星で、木星の近くを1年以内で公転。
この付近に軌道を持つ衛星群は、すべて軌道の距離や傾斜角が似ているので、大きな天体が崩壊した破片が衛星になったものと考えられています。
最後に残ったのが“S/2016 J 2”と符号がつけられた衛星。
直径が1キロ以下で、これまでに見つかっている木星の衛星中では最小とみられています。
ただ、何といっても奇妙なのはその軌道なんですねー
“S/2016 J 2”は、前述の7個の衛星と同じような距離を、木星の自転と同じ方向に約1.5年周期で公転しています。
つなり、逆行衛星が多数存在している領域を、他の衛星とは逆に順行しているんですねー
なので、この風変わりな軌道を持つ衛星と逆行衛星は正面衝突してしまう可能性も…
そもそも、この小さい衛星自身が、過去の正面衝突で残った最後の残骸なのかもしれません。
木星が誕生した頃にこれらの小衛星も作られたと考えると、生まれたばかりの惑星の周りに残っていたガスや塵の影響で、小衛星は木星に引きずり込まれてしまったはずです。
これらの衛星が残っているということは、実際には木星が落ち着いた後に衛星が作られたことになります。
そう、今回の発見が意味しているのは、太陽系の中で惑星が形成され、その後に惑星の周りに衛星が形成されたこと。
そして、衛星同士の衝突が惑星形成のかなり後に発生したことです。
この後、衛星の破片がどうなったのかというと、多くは木星本体もしくは、他の大きな衛星に飲み込まれたそうですよ。
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影の中でも発光する木星の衛星の謎
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探していたのは太陽系第9惑星だった
木星に10個の衛星を発見したのは、カーネギー科学財団の研究チームでした。
研究所のリリースでは「12個の新衛生」となっているが、
小惑星センターでは10個のみが新天体としている(おそらく2個は再発見)。
いずれにせよ、79個という総数は同じ。
これで木星が持っている衛星の総数はなんと79個、太陽系の惑星の中で最多になるんですねー
もともと研究チームが探していたのは、冥王星よりも遥か遠くを公転するといわれている太陽系第9惑星“惑星X”。
太陽系に9番目の惑星はある? 探査範囲が絞り込まれたそうです。
南米チリのセロ・トロロ汎米天文台のブランコ望遠鏡などによる観測中に、たまたま観測エリアに木星が入ってきたことで衛星を発見。
その後に行われたチリ・ラスカンパナス天文台のマゼラン望遠鏡や、ハワイのすばる望遠鏡・ジェミニ望遠鏡などによる追加の観測を経て軌道が計算され、これら10個の新天体が確かに木星の周りを公転する衛星であることが確認されます。
直径は1~3キロほどあるそうで、木星の衛星だと確認するのに1年もの時間がかかったそうです。
衛星は惑星が作られてしばらくしてから作られた
新しい10個の衛星のうち7個は、木星から約2000万キロ以上も離れたところを約1.5~2年の周期で公転していて、いずれも、木星の自転の向きと反対方向に公転する逆行衛星でした。
これまで知られている衛星も含めて、これら逆行衛星は、かつて複数の大きな天体だったものが小惑星や彗星と衝突して形成されたものと考えらえています。
残る3個のうち2個は、木星の自転と同じ向きに公転する順行衛星で、木星の近くを1年以内で公転。
この付近に軌道を持つ衛星群は、すべて軌道の距離や傾斜角が似ているので、大きな天体が崩壊した破片が衛星になったものと考えられています。
最後に残ったのが“S/2016 J 2”と符号がつけられた衛星。
直径が1キロ以下で、これまでに見つかっている木星の衛星中では最小とみられています。
ただ、何といっても奇妙なのはその軌道なんですねー
ラスカンパナス天文台のマゼラン望遠鏡による衛星“S/2016 J 2”。 背景の星に対して動いていることが分かる。 |
つなり、逆行衛星が多数存在している領域を、他の衛星とは逆に順行しているんですねー
なので、この風変わりな軌道を持つ衛星と逆行衛星は正面衝突してしまう可能性も…
そもそも、この小さい衛星自身が、過去の正面衝突で残った最後の残骸なのかもしれません。
木星の衛星の軌道。内側から順に(紫)ガリレオ衛星、(青)内部群に属する順行衛星、 (赤)外部逆行群に属する衛星、(緑)逆行衛星群の軌道を横切る軌道を持つ順行衛星。 |
これらの衛星が残っているということは、実際には木星が落ち着いた後に衛星が作られたことになります。
そう、今回の発見が意味しているのは、太陽系の中で惑星が形成され、その後に惑星の周りに衛星が形成されたこと。
そして、衛星同士の衝突が惑星形成のかなり後に発生したことです。
この後、衛星の破片がどうなったのかというと、多くは木星本体もしくは、他の大きな衛星に飲み込まれたそうですよ。
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