宇宙のはなしと、ときどきツーリング

モバライダー mobarider

50~100億光年先を見渡す、ハッブルの紫外線の目

2014年06月13日 | 宇宙 space
ハッブル宇宙望遠鏡が、何度も見てきた天空の一区画。

この一区画“ハッブル・ウルトラ・ディープ・フィールド”の観測画像に、
新たに紫外線データが加えられました。
これにより、これまであまり知られていなかった50~100億年前の銀河における、
星形成のようすが詳しく分かるようになったんですねー
“ハッブル・ウルトラ・ディープ・フィールド”
およそ1万個もの銀河の姿がとらえられている。
青が紫外線、赤が赤外線、緑が赤外線と可視光でのデータ。

このカラフルな画像は、近赤外線から紫外線まで、さまざまな波長で観測された“ハッブル・ウルトラ・ディープ・フィールド”の姿です。

“ハッブル・ウルトラ・ディープ・フィールド”とは、ろ座の方向にある狭い天空の領域のことで、
遠方宇宙をのぞき見る窓のようなものなんですねー

ハッブル宇宙望遠鏡を用いた可視光や近赤外線での観測は、2003年から行われているのですが、
今回、さらに紫外線での研究も進められることになります。

これまで、近くの銀河の星形成については、NASAの天文衛星“GALEX”などの紫外線観測で、
最遠方の銀河の星形成については、ハッブル宇宙望遠鏡の近赤外線観測で、詳しいことが明らかになってきました。

でも、その中間の50~100億光年先の銀河については、十分なデータがなかったんですねー
この距離範囲は、大量に星々が誕生した時代にあたり、生まれたばかりの高温の大質量星が強い紫外線を放っています。

なので、“ハッブル・ウルトラ・ディープ・フィールド”に紫外線観測データが加わることは、
これまで見えなかった時代の星形成のようすが詳しく分かるようになり、
私たちの天の川銀河が、ここまで大きく成長してきた過程についても理解が進むことになるんですねー


最新の画像もっと見る

コメントを投稿