長野のお米がおいしいと言って、うちの地元のおいしいお米をPRしないのはやはり気がひけるので、今日は僭越ながら庄内米の宣伝を。
庄内のお米、食べたことありますか?
おいしいんです。庄内米。宣伝も、営業も今一つで、都内ではなかなかみつけられませんけど。
宣伝下手な庄内のお米は、新潟と秋田に押され、現在売り上げも知名度も厳しい状態ですが、昔から庄内は穀倉地帯として有名なところです。山形県の西側、日本海側の庄内平野は、鳥海山系からの豊かなおいしい水、気候に恵まれ、良質の米を生産し続けてきました。社会科の教科書にも載っていますし、日本最古の木造の米蔵、今だ現役の「山居倉庫」は皆さん御存じだと思います。
十数年前までは「ササニシキ」が主流だったのですが、現在はもっと冷害や虫に強い「はえぬき」という品種が庄内米の主流になっています。
私は「庄内米ササニシキ」全盛の頃に育ちました。私が子どもの頃、父が経済連の自主流通課で庄内米を全国に売っていた頃は、多分一番いい頃だったのだと思います。「ササニシキ」は新潟産コシヒカリと並ぶ人気銘柄で、私が大学の頃に(すでに秋田こまちなどに押され始めていましたが)ある雑誌の「おいしいお米、東西南北」(?)てな特集で「庄内米ササニシキ」が横綱に輝いたのが最後の喜ばしい記憶でした。
私は穀倉地帯のどまんなか「上田(うえだ)」という地区に育っていますが、なんでも上質の田んぼだったことが名前の由来だとか。
そんなわけで、今現在も庄内米(ことにササニシキ)に対しては勝手な愛着があるのであります。
現在の住まいの近くにけっこう懐かしい雰囲気の米屋さんがあります。「米は庄内 丸藤」という看板が付いていて、私はひそかに「酒田出身の方がやっている店に違いない」と期待しておりました(丸藤という名字も酒田にわりといるのです)。
そして、田舎から送ってくる米が切れた時に、ここぞとばかり買いに走りました。ところが。
置いていないのです。庄内米。宮城福島新潟秋田。他の地域の米ばかりなのです。
愕然としました。「昔はねえ、庄内米がおいしい!と思って積極的に取り引きしてたんだけど、今はねぇ…」と店主。「最近は、山形県産は、内陸の方が上というんで、そっちしか置いてないねえ」
オー、米、ゴッド!!
福島や山形の、内陸の、盆地のお米に、庄内平野のお米が負けるなんて~!!
ありえないっ。ううう。事実、もう数年前から特Aとかなんとかの品質検査で山形のお米より格下になっていたのは知っているのだが、それとて、「なんでよ!庄内米、がんばりなさいよ!」と信じたくない気持ち先行でありました。
その日、しかたなく他の地域の米を買った私ですが、「なんでえ、こんなのおいしくないやい!」ほとんど小津作品の、突貫小僧か菅原秀夫状態…(今思えばあのまずさ、炊飯ジャーにも問題があったかもしれないのだが)。
ああ、皆さんにとっては本当にどうでもいい話…。
でも、私のショックは大きかった。
私の嘆きに、地元、上田で愛するお米を大事に作っている同級生Kくんが、
「やっぱりの~、みんなだ今は兼業農家で、専業農家、ほんとで少ねぐなたがらの…。専業の人だぢは皆高齢化だろ…。手間ひまかげで作らいる、若い農家がながなが育たねなやの…」
う~ん。やはりこれは日本の農業の危機。農業といえども、ものづくりだから、実直に、良質の農産物を作る腕がもっとも大事なんだけど、今の農家は作るだけじゃなくて、経営感覚や商売の感覚が少なからず必要とされるのだからたいへん。
おいしいお米を作りつつ、販売ルートや宣伝方法を、自分達でも探っていかなくちゃいけない。
Kくんはでも、希望に燃えている。いつか「上田のうまい米」を、ブランド化して流通させる、と。よぉし、がんばれ~!! ×5
そして皆様、庄内米、お引き立てのほどどうぞ宜しく。
庄内のお米、食べたことありますか?
おいしいんです。庄内米。宣伝も、営業も今一つで、都内ではなかなかみつけられませんけど。
宣伝下手な庄内のお米は、新潟と秋田に押され、現在売り上げも知名度も厳しい状態ですが、昔から庄内は穀倉地帯として有名なところです。山形県の西側、日本海側の庄内平野は、鳥海山系からの豊かなおいしい水、気候に恵まれ、良質の米を生産し続けてきました。社会科の教科書にも載っていますし、日本最古の木造の米蔵、今だ現役の「山居倉庫」は皆さん御存じだと思います。
十数年前までは「ササニシキ」が主流だったのですが、現在はもっと冷害や虫に強い「はえぬき」という品種が庄内米の主流になっています。
私は「庄内米ササニシキ」全盛の頃に育ちました。私が子どもの頃、父が経済連の自主流通課で庄内米を全国に売っていた頃は、多分一番いい頃だったのだと思います。「ササニシキ」は新潟産コシヒカリと並ぶ人気銘柄で、私が大学の頃に(すでに秋田こまちなどに押され始めていましたが)ある雑誌の「おいしいお米、東西南北」(?)てな特集で「庄内米ササニシキ」が横綱に輝いたのが最後の喜ばしい記憶でした。
私は穀倉地帯のどまんなか「上田(うえだ)」という地区に育っていますが、なんでも上質の田んぼだったことが名前の由来だとか。
そんなわけで、今現在も庄内米(ことにササニシキ)に対しては勝手な愛着があるのであります。
現在の住まいの近くにけっこう懐かしい雰囲気の米屋さんがあります。「米は庄内 丸藤」という看板が付いていて、私はひそかに「酒田出身の方がやっている店に違いない」と期待しておりました(丸藤という名字も酒田にわりといるのです)。
そして、田舎から送ってくる米が切れた時に、ここぞとばかり買いに走りました。ところが。
置いていないのです。庄内米。宮城福島新潟秋田。他の地域の米ばかりなのです。
愕然としました。「昔はねえ、庄内米がおいしい!と思って積極的に取り引きしてたんだけど、今はねぇ…」と店主。「最近は、山形県産は、内陸の方が上というんで、そっちしか置いてないねえ」
オー、米、ゴッド!!
福島や山形の、内陸の、盆地のお米に、庄内平野のお米が負けるなんて~!!
ありえないっ。ううう。事実、もう数年前から特Aとかなんとかの品質検査で山形のお米より格下になっていたのは知っているのだが、それとて、「なんでよ!庄内米、がんばりなさいよ!」と信じたくない気持ち先行でありました。
その日、しかたなく他の地域の米を買った私ですが、「なんでえ、こんなのおいしくないやい!」ほとんど小津作品の、突貫小僧か菅原秀夫状態…(今思えばあのまずさ、炊飯ジャーにも問題があったかもしれないのだが)。
ああ、皆さんにとっては本当にどうでもいい話…。
でも、私のショックは大きかった。
私の嘆きに、地元、上田で愛するお米を大事に作っている同級生Kくんが、
「やっぱりの~、みんなだ今は兼業農家で、専業農家、ほんとで少ねぐなたがらの…。専業の人だぢは皆高齢化だろ…。手間ひまかげで作らいる、若い農家がながなが育たねなやの…」
う~ん。やはりこれは日本の農業の危機。農業といえども、ものづくりだから、実直に、良質の農産物を作る腕がもっとも大事なんだけど、今の農家は作るだけじゃなくて、経営感覚や商売の感覚が少なからず必要とされるのだからたいへん。
おいしいお米を作りつつ、販売ルートや宣伝方法を、自分達でも探っていかなくちゃいけない。
Kくんはでも、希望に燃えている。いつか「上田のうまい米」を、ブランド化して流通させる、と。よぉし、がんばれ~!! ×5
そして皆様、庄内米、お引き立てのほどどうぞ宜しく。
雪の鳥海山、うっすら雪化粧の田んぼ、落ち穂を啄む白鳥、庄内の光景が目に浮かびます。
ところで、今年のうまい米、楽しみしったんけど…
なかなか、都内じゃ、見かけないでしょう。
これからは農業も、若い世代が担っていかなくちゃいけないですからね。がんばってほしいです。
私も、いつか、自家菜園とか持ちたいんですよ。